乱暴な推測かもしれないが、通り慣れている道でうっかり停止を忘れることはまずあり得ない。この爺さんはいつもそこで止まっていなかったのだと思う。たまたま不幸なことに相手が通りかかり事故が起きたのに違いない。
とはいえ、ＩＤ代わりにするため年寄りが免許証を持ちたがる気持ちは判る。郵便局だけでなく、レンタルビデオ屋でも提示を求められるご時世である。先週末、恥を忍んで解約したばかりの銀行でまた口座を開いたが、まず求められたのが免許証だった。
解約に４０分以上かかったと文句を垂れたが、作るのにはなんと小一時間かかった。口座の用途まで聞かれたのには驚いた。だれが違法な金の振り込み先と言うのだ。昔は旅先の郵便局で通帳を造ると言う人がいたが、今やとんでもない話なんだろう。
時間がかかった理由の一つに生体認証の登録がある。登録した指の静脈を認識するらしいのだが、テストで人差し指がはじかれた。２本しか登録していないので確立５割・・実用上大丈夫なんだろうかと心配になった。ぼーずのパソコンは両指１０の指紋を登録しているが、湯上りはまず拒否される。
パソコンは指紋以外にパスワード入力でも起動できるが、キャッシュカードは生体認証だけだなのだ。２本ともはじかれて途方に暮れる姿が目に浮かぶ。大昔、海外でクレジットカードのサインをじっくり調べられ、サイン慣れしてない頃だったので『これはカードのサインと違う』と支払いを拒否され慌てたことがあった。
自分が自分である証明は結構大変だ。ぼーずの会社ではモデルルームの一部で網膜認証を入室に使っているが、デニス＝ロッドマン演じる悪役がボールペンに突き刺した目ん玉でこいつをすり抜けたシーンを思い出した。これからは指をチョン切られんようにしないと（笑）。
