GMの株主さんの圧力も相当なものなのだろう,と想像します。
たとえばダイムラー・クライスラーの株主総会で,シュレンプ会長が三菱自工の不祥事に関して株主から突き上げられたように。
「不振を極める北米市場での立て直しを最優先に掲げよ」。
「本体が弱体化しているのに,国際的な経営戦略を維持している場合か」。
差詰め,こんな主張が多数派を形成しているのでしょう。それほどのキャッシュ・フローを生み出さない部分までを売却しています,私どもは北米に集中する所存です,というアピールをすることで株主さんの理解を得ようということかな,と感じるわけです。
ということで,今回はこちらの記事(asahi.com)をもとに書いていこうと思います。
思えば,いすゞとGMの関係はかなり長いですよね。
まだ乗用車生産をしていた頃は,GMの世界戦略車種を作っていたように記憶しています。オペル・カデットとジェミニが同じだったりとか。いすゞのクルマがどこか欧州風味に感じたのは,北米のGM本体というよりも欧州GM(要するにオペルですね。)の影響が比較的強かったからかな,と思っています。
最近では,欧州市場でしっかりとした市民権を得ているディーゼル・エンジンに関してさまざまなノウハウを持っていることで,GMグループが欧州市場でプレゼンスを確保するための後方支援部門を担当しているのかな,と思っていたのですが,今回の決定によってオペルも少なからず影響を受けることになるのではないでしょうか。
ただ,視点を変えると違った見方もできるように思います。
つまり,環境面からの要請でディーゼル再導入が「政策誘導」される可能性に備え,国内メイクスがディーゼル開発体制を再び整えようとしているならば,いすゞの存在は魅力的なディーゼル特化型COEに見えると思うのです。いすゞは乗用車生産から撤退してしまっていますから,商品面での直接的な協働効果は生み出しにくいでしょうけれど,研究開発領域などで大きな協働効果が見込める会社ではないか,と思うのです。
欧州でのプレゼンスを一気に高めたい国内メイクスにとっては,ちょっとしたチャンスとして今回の売却話を見ているかも知れないなと思っています。ともすれば,新たな業界再編のきっかけを提供する話かも知れません。
たとえばダイムラー・クライスラーの株主総会で,シュレンプ会長が三菱自工の不祥事に関して株主から突き上げられたように。
「不振を極める北米市場での立て直しを最優先に掲げよ」。
「本体が弱体化しているのに,国際的な経営戦略を維持している場合か」。
差詰め,こんな主張が多数派を形成しているのでしょう。それほどのキャッシュ・フローを生み出さない部分までを売却しています,私どもは北米に集中する所存です,というアピールをすることで株主さんの理解を得ようということかな,と感じるわけです。
ということで,今回はこちらの記事(asahi.com)をもとに書いていこうと思います。
思えば,いすゞとGMの関係はかなり長いですよね。
まだ乗用車生産をしていた頃は,GMの世界戦略車種を作っていたように記憶しています。オペル・カデットとジェミニが同じだったりとか。いすゞのクルマがどこか欧州風味に感じたのは,北米のGM本体というよりも欧州GM(要するにオペルですね。)の影響が比較的強かったからかな,と思っています。
最近では,欧州市場でしっかりとした市民権を得ているディーゼル・エンジンに関してさまざまなノウハウを持っていることで,GMグループが欧州市場でプレゼンスを確保するための後方支援部門を担当しているのかな,と思っていたのですが,今回の決定によってオペルも少なからず影響を受けることになるのではないでしょうか。
ただ,視点を変えると違った見方もできるように思います。
つまり,環境面からの要請でディーゼル再導入が「政策誘導」される可能性に備え,国内メイクスがディーゼル開発体制を再び整えようとしているならば,いすゞの存在は魅力的なディーゼル特化型COEに見えると思うのです。いすゞは乗用車生産から撤退してしまっていますから,商品面での直接的な協働効果は生み出しにくいでしょうけれど,研究開発領域などで大きな協働効果が見込める会社ではないか,と思うのです。
欧州でのプレゼンスを一気に高めたい国内メイクスにとっては,ちょっとしたチャンスとして今回の売却話を見ているかも知れないなと思っています。ともすれば,新たな業界再編のきっかけを提供する話かも知れません。