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まさかのバトンタッチ④

2017-12-29 09:56:10 | お話
④まさかのバトンタッチ

🔹伊藤、先ほど社長の仕事とは何かをインターネットで検索されたとおっしゃっていましたけど、

実際はどんなことから改革に着手されたのですか。

🔸諏訪、まずは誰よりも会社のことを理解していなければいけないと思い、

総務や経理の部屋に籠って過去30年分の経営資料に目を通し、分析しました。

それともう一つは、社員さんと私の間に一線を引くことにしました。

🔹伊藤、一線を引く?

🔸諏訪、何よりも社員さんに一体感を持ってもらわなければいけないので、

「私 VS 社員さん」

という構図をつくりました。

なので、私は最初に言ったのは

「あなたたちの底力を私に見せつけろ」と。

あえて私を敵にすることで社員さんを奮起させて、

私が出す課題をとにかくクリアしていってもらおうと思ったんです。

実は社長に就任する時に、二代目でなおかつ女性ということで、

銀行さん評価も悪く、合併を持ちかけられまして、

私は半年で結果を出すって啖呵を切ったんです。

🔹伊藤、まさに背水の陣。

🔸諏訪、私は半年しか時間がなかった。

だから、当時はいつ起きていつ寝たのか思い出せないくらい、がむしゃらでしたね。

その上で最初に行ったのはリストラです。

27名と社員さんのうち、設計部門を中心に五名のリストラを敢行しました。

🔹伊藤、社員さんからの反発も大きかったでしょう。

🔸諏訪、ええ。彼らとしては私に社長になってくれとは言ったんですけど、

それはお飾りや象徴としての社長であって、

誰も経営してくれとは頼んでないんですよ。

もう皆さん敵になりました。

ただ、私としてはそれでいいと思いました。

皆さんが一体感を持って改革に取り組んでくれるとことが1番大事ですから。

実際、半年を待たずに、わずか3ヶ月で数千万円の赤字を黒字転換させることができたんです。

それで銀行さんも納得したのか、

文句を言わなくなりましたし、

社員さんも反発したり悪口を言ったり、なんだかんだありましたけど、

誰1人として辞表出すこともありませんでした。

私を信じてくれた社員さんに本当に感謝しています。

🔹伊藤、諏訪さんって表情や口調はとても優しいんですけど、芯はものすごく強いですよね。

🔸諏訪、父にも「おまえは芯が強い」と言われたことがあります(笑)。

で、次に3年計画を立てて改革を断行していきました。

1年目は意識改革で、基盤を固めようと。

要するに教育ですね。

大手自動車部品メーカーで教わったことをアレンジし、

自分で教科書をつくり、それを社員さんに伝えていきました。

「整理とは要るものと要らないものを分けて、

要らないものを捨てること。

整頓とは要るものを使いやすく並べること」

「人は言葉の意味を理解すると行動に差が出ます」

という形で10分間議論をした後、

すぐに現場に下りて、要らないものに全てテープを貼っていく。

一カ月後には4トントラック1台分にもなったんです。

その他にも、5ゲン(現場・現物・現実・原理・原則)主義や、

PDCAなどの考え方を説いては実践させる、

ということを1年かけて繰り返していきました。

🔹伊藤、2年目は?

🔸諏訪、考え方の基礎がしっかりしていれば、その後の応用はいくらでも利くんですね。

なので、2年目はチャレンジの年で、世の中でいいと言われているものをすべてやってみようと。

新しい機械を導入したり、IT化に着手しました。

人間というのはモチベーション高く始めたことでも、続けることが非常に難しいので、

3年目は維持・継続・発展できるような仕組みづくりです。

それまでやってきたことを徹底的に振り返り、無駄の排除と標準化を行いました。

三年が経つ頃には、社員さんが口々に

「俺たち新生ダイヤだから」

って笑顔で言うようになり、

それを聞いた時に、これで三年改革は成功したと。

今度は1年ごとに目標を定めて走っていく段階にシフトしました。


(つづく)

(「致知」1月号 諏訪貴子さん伊藤麻美さん対談より)

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