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同志的結合

2017-07-23 11:59:00 | お話
🌸同志的結合🌸


立て続けに孫を襲った会社分裂の危機。

そこから孫正義は何を学んだのか。

それは孫が今も好んで使う言葉に集約されているかもしれない。

「同志的結合」

孫はよく「同志的結合は金銭的結合より強い」と語る。

同志的結合が300年王国を実現するための孫の基本戦略をなす群戦略のキーワードであることはすでに述べた。

この言葉を孫に授けた人物こそ、

孫の大恩人である佐々木正だった。

派閥抗争が誰の目にも明らかになっていた大森時代、

そしてソフトウイング事件で経験した「裏切り」。

なぜ、みんな俺のもとを去っていくんだ、、、。


普段は強気一辺倒の孫が胸に秘めていた悩みを、

この恩人にだけ打ち明けた。

佐々木は教え子を諭すように、こんなことを言って聞かせた。

「孫くんね、世の中にはいろいろな結合があるだろう」

「結合…ですか」

「そうだ。人と人をつなぐ結合だよ。

世の中には色々なつながりがあるんだろうけど、

同志的結合に勝る強い結合はないんだよ」


同志的結合ーーー。

それは志をともにするということだ。

佐々木の話を聞いた孫は猛烈に反省したと言う。

「欲に目がくらんだ裏切り者」

とののしった造反者を生んだ原因はリーダーである自分にもあるんじゃないか、と。

今になって、こう振り返る。

「志を十分に共有できなかったということですね。

去られた方も、十分な魅力や引力を持っていなかったということだと思うんですよ。

反省ですよ。

その反省を踏まえて、志を研ぎ澄ませて純粋なものにして

共有できる人たちを集めていかないといけない。

それか、僕が学んだことだな」


とはいえ、孫は何も「金銭的結合」を言下に否定しているわけでもない。

「社員には養うべき家族もいる。

志を共有するだけじゃダメなんです。

十分な見返りも提供できないようじゃ小さな経営に終わってしまう。

それじゃ、永続できる大事業にはならないと考えたんですよ」


かといって日本ソフトバンクは今のような大企業ではない。

まだまだ立ち上がったばかりの小さな会社だ。

社員たちに給料を大盤振る舞いすることはできない。

そこで孫が取り入れたのがストックオプションだった。

発案者は孫ではなく宮内だった。

1980年代後半のこの時代、シリコンバレーの一部企業で導入され始めたばかりだった、

この制度をいち早く取り入れて社員への還元と同志的結合を両立させようとしたのだった。

ソフトバンクが巨大企業となった今では、その形も規模も異なる。

十分か、と言われれば、まだまだ十分じゃないという意見もあるだろう。

だが、孫の中でこの時から一貫しているのが、

佐々木から教えられた「同志的結合」を頭の真ん中に置いて考えるということだ。


(「孫正義 300年王国への野望」杉本貴司さんより)

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