タイコたたきのいえ

建築家とスタジオつきの家創り

防音室でなにが一番お金がかかるかっていったらそいつはドアだ

2007-10-07 20:23:22 | 防音室

DIYスタジオの衝撃から一夜。
興奮さめやらぬまま、悪い病気がうずきだしました。

さて、スタジオをどう作ればいいのか、
不安は尽きませんが、まず目標だけは明確になりました。

まず、スタジオDIYの一歩目として、
一番コストダウンに有効な防音ドアを
自作することにしました。

重さは木製では最高クラスの80kgぐらいを目指します。
普通の既製品だと20-40kgです。でもスタジオの
鋼製では100kgクラスが当たり前です。

防音ドアについて色々調べてましたが、
施工上、隙間が出来てしまえばそこから音は漏れます。

密封性を高めるためにも、
ノブはグレモンハンドル(@10000円ぐらい)を使いたいですね。



普通の家庭用のドアは大体190×80×3ぐらいですが、
インターネットで自作されている方を見ると、
コンパネのサブロク板を使っている方が多くて
180×90×(6~9)が一般的でした。

ドアとドアの間にグラスウールやロックウールを空気層として
使われている方も多いみたいですが、
DIYスタジオのご主人も言われていたみたいに、
防音には、吸音材なんかより遮音材のほうが圧倒的に
効果的だそうです。

吸音はあくまでスタジオの音場の調整に使うもの。
なので、できるだけ鉛や遮音ゴムを入れて重くしたほうが
よさそうですね。まずはこの方針で検討してみます。

楽しくなってきました。

元気があればなんでもできる

2007-10-07 00:37:34 | 防音室

今日は藤本さんに前々から伺っていた、
防音室をDIYで作られた施主さんの御宅に
見学に行くことになりました。

なんでも聞けば、ご職業は私と同じ技術系の方で
趣味でベースをされている方だそうです。
DIYされたご自宅のスタジオは、
練習はおろかライブまでできるらしい。
凄い・・・。バンドマンの夢ですね。

早速藤本さんと待ち合わせをし、
現地まで車で向かいました。

到着して玄関を拝見すると、
スタジオの看板がギターでできてました。
うわーっ。かっちょえー。

そして、DIYスタジオの施主さんとご挨拶。
早速、地下のスタジオへ。

地下への階段は、青色LEDで電飾され、
すでに一般家庭とは違った雰囲気が醸し出されていました。

こっ、これは、ライブハウスの雰囲気そのもの。
なんだかライブ前の高揚にも似たドキドキ感があります。

手作りの防音扉を開いてびっくり!
まさにこれはライブハウス。
凄い。凄すぎる。

僕が想像していたもの、理想としていたものを遥かに超える
クオリティのスタジオが目の前に!!!

ラック式のドラムに加え、ギターアンプ、ベースアンプ、
キーボード、PAセット、モニターとフル装備だ。
さらにミキサー室まである!
とてもじゃないが個人のスタジオとは思えない。
(実際には貸ライブスタジオとして届出されているそうです。)

驚きなのは、引渡し時には壁はおろか、床・天井も躯体むき出し、
エアコン、ダクトすらない状態だったらしいです。

それをたった一人で完成されたとのこと。
しかも材料は、工務店さんを通じて購入されたコンパネと
床を支える器具、防音シート等のみ。

他は工具も含め、ホームセンター、
プロ用ホームセンターでほとんど購入されたそうです。

照明・電気・音響の配線も、もちろんご自分で
なさっており、ご主人のこだわりが随所に感じらました。

しかも防音性能も一級品で、
真夜中の練習もされているとか・・・。
すっげー。こんなの業者に作ってもらったら
家もう一軒立てれそうデスよ。

その後、土地を探されるときからの話を色々を伺って、
ご主人と奥様の並々ならぬ苦労と、それを乗り越えてきた
強い意志を実感しました。

「普段(ものづくり)の仕事と一緒で、
 なければ作るしかない。
 やる気があればなんでもできる」

ご主人の言葉が印象的でした。

今まで散々悩んで、防音室付きの家を建てる決意をして、
自分の中で葛藤してきたことが、ちっぽけなものに思えました。

遥かに前を見て、家創りをなさってきた先輩に出会えたことによって、
決意と勇気を頂くことができたように思います。

これからも、色々スタジオづくりについて
ご相談させていただくと思いますが、よろしくお願いします