庭を考える

庭を通じて生活のあり方を考える。

癒し

2017-10-19 15:50:18 | 植物

今年はいったいどうしたことなのかと誰もが思うほどの天候が続いています。

エアコンは昨日まで冷房だったのが、今日は暖房といった云った有様です。

東京も本来であれば秋晴れの多い10月もすっきりと晴れた日はまだ僅かです。

昨日そうした束の間の晴れの隙を縫いお客様の庭のメンテナンス作業に入りました。

その庭の一角に古い柿木があるのですが、上はその写真です。

 

都会では戸外に目をやると人工物がどうしても目に入ってしまいますが、私はこうした苔に目をやると、 

その繊細さに奪われ癒しを感じます。繊細さが故に周りが目に入らなくなると云ったらよいのでしょうか。

長雨が苔にとっては幸いしているのか余計に生き生きと自然の造形を感じられました。

 

 


職場体験学習

2017-10-06 11:02:46 | 植物

予てから区立中学校から依頼のありました職場体験学習をこの3日から5日まで2年生の生徒を2名受け入れ体験してもらうこととなりました。

雨天の場合は中止も考えていましたが幸い3日間とも天気には恵まれましたので予定通りにプログラムを進めることができました。

学習内容は学校側からこちらに任せられていましたので、庭の手入れ 小売りもしていますので、技術的な指導よりもまずこの業界の広がりを知ってもらおうと考えプログラムしました。

さて初日は火曜日ちょうど開市の日に当たりますので市場の見学に連れ出しました。場所は世田谷の砧市場です。開始時間は午前7時30分からですので途中からの見学となります。

生徒は男子2名でしたが2人とも市場見学は初めてということで興味を持ってみてもらえたようです。

世田谷市場は花き部門と青果部門があり花き部門の切り花は月水金に 鉢物は火木土に開市します。競りの方式は機械式の競り下げ方式です。

簡単に言いますと生産者の方が買ってもらいたいという希望値が表示されメーターの表示が競り人のスタートの合図で下がっていき逆に買参人という買い手側が希望値まで来たところでスイッチを押すという仕組みです。当然早く押した買参人のほうが買える仕組みで、もっと安く買おうと思ったら買い損ねるということです。

また競り台は世田谷市場の場合8レーンほどあり当然同時進行で競りは進みますので、慣れていないと大変ではありますね。また仕入をしたい鉢物は競りの始まる前 早い方ですと4時5時に市場に来て下見をしておくことなどを説明しました。

午後は寄せ植えづくりです。いきなり造園というわけにはいきませんので、ここは30cm径の鉢でいろいろな草花を使って小さな庭をつくります。

自分たちで選んだ草花6種で作りました。草花の選び方はもちろん鉢や土の選び方など一通りを学んでもらいました。自分で創作したものですので愛着を持ってもらえるとありがたいですね。3日目終了時に持ち帰ってもらいました。

2日目は午前中私の顧客のご協力を得庭の案内と草取りの軽作業を体験してもらいました。地味な作業ですが庭を管理する上では欠かせない仕事でもあります。こんなに間近で土に向き合うことなど昨今ないですよね。

午後は生産者訪問です。近くのブルーベリーの鉢物を生産している農園を見学です。主に4寸鉢から尺鉢まで最盛期には2万鉢を管理しているそう。世田谷市場にも卸しています。ここでも生産する上での注意点など、自然とも向き合いながらの苦労話などをお聞きしました。

いよいよ最終日 午前中は東京土建という私が加入している組合訪問です。10年ぐらい経ちますがこちらのビルの竣工時に屋上緑化を担当させていただきました。庭が少なくなっている住宅商業地にあってビルの屋上や壁面を利用した緑化という手法 自動冠水なども見てもらいました。また組合の仕事などのレクチャーも受けました。

午後は店回りの整理、樹木剪定の手伝いをしてもらいました。

この様な中学生とのかかわりは私にとっても初めてのことでしたが、自身の中学生の時も含め自然というものは当たり前すぎ能動的に向き合うことなどありませんでした。

小学校では花壇があり夏には朝顔の観察日記などの思い出が残っていますが。中学では卓上での学習というものはあっても、更には高校でも農業系の学校を選ばなければ緑に触れる機会というのは少年期の6年間全く機会がなくなっているということに今更ながら気づきました。

のようなことを書いていましたら本日10月7日朝日新聞に米どころ秋田県出身ではありますが、農家の後継ぎでもない鈴木さんという方が在るきっかけでビジネスチャンスととらえコメ作りから販売までをしているという記事を目にしました。既成概念などにとらわれず視点を変えてみることも大事ですね。