楽しいだけで一年が過ぎてる。

休日の私は鈴木勝…事務所？に居た。そこを訪れたテレビの取材はさて置き、風邪のしんちゃんの代理としてオッサンしんちゃんはその場に居た。いつもの適当なギターをフィド上さんと合わせ、五右衛門風呂を沸かしその一番風呂をかっさらい、遠くを眺め、近くを見つめていたら陽が落ちていた。

帰り際に「ほんま、ありがとな！」と感謝されたが、「ありがとうではないんじゃないすか？」と返してしまった。好きなことをして、良好な時間が過ぎていっただけで、僕も感謝しなきゃいけない気がする。誰に？えっと、ネイチャーに…。若いおねえちゃんに。居なかったけど…。



名前の付けられない様な何かが今年一年に散らばっていて、来年に何だったのかを考えようと思っている。臭いものには蓋をして、面倒臭いものを笑い飛ばして、今年も終わろうとしている。

誤解のないように言っておくが、
これでも、必死に生きている。

新里さんを喜ばしたり、餃子の皮を練ったり、昔からの友達をもてなしたり、もち米を食ったり、弄ばれたり、酒を飲んだり、酒に飲まれたり、冷やかしたり、冷やかされたり、怒ったり、怒られたり、叫んだり、火をおこしたり、寝袋で寝たり、山に登ったり、思い出したり、思い出されたり、困ったり、餃子を茹でたり、餃子を茹でたり、走ったり、跳ねたり、潜ったり、考えたり、止めたり、病めたり、病めたり、笑ったり、笑われたり、笑わせたり、見たり、見られたり、餃子を茹でたり、餃子を茹でたり、ガシャンと弾けたり、見上げられたり、餃子を茹でたり、餃子を茹でたり、う～んと、プスンと抜けたり、無意味に昇る、無意味に広がる、辛いもので覚醒する、ベッドに倒れ込む、オーディオを回しては止める、紙をめくる、その感触だけを貪る、夢を沢山覚えている、水道水を沢山飲んだ次の朝、思い出す、新里さんの様に偶にはヒステリックに思い出す、カレンダーを眺めて時計で確認する、一年は去ろうとしている、モザイクの様な朝と夜、モザイクの様な人と人、モザイクの様な顔と顔、モザイクの様な過去と過去、鍋とフライパン、瓶と蓋、包丁とまな板、僕とみんな、鉄と酸素、快と快、ラブとダブルピース、嘲る、嘲る、嘲る、目やにで目が開かない、生まれてからずっと、

靴紐を結ぶ。きつめに結んで、一秒後に備える。一秒後に何があろうと、靴紐をきつく結めば、僕は何とか無敵だ。目が回る、目が回る、目が回る。目が回ることに慣れて来たことを想い、少し笑う。