☆価値観

バザーで売れ残ったものを
安く分けているといって
同じ職場の人が教えてくれた

この忙しいのにと思って
席から立たなかった

他の人が手作りの名刺入れや
小物入れなど買ってきた

ほとんど分けてくれていると
いったような感じだった

二度めに声をかけられて
重い腰を上げる

部屋に入ると６０～７０代の
女性が4,5人いて色々な品物を
机の上に広げていた

丸い木にフェルトや毛糸などで
飾り付けた人形や
キルティングの小物入れ
毛糸のバックなどは単一のパターンを
つなぎ合わせ、内布がはられ
手の込んだものだった

なるほどと思い
何気に毛糸のバックと
肌触りがいいキルティングの
小物入れを選んだ

半額以下にしてくれて
子供二人だねって
オマケで人形を二つくれた

何気に買って
自宅の机の上に
置いておいたら
母ちゃんとばあちゃんに
すげー喜ばれた

もう一つずつ欲しいと
言われた

子供もお守りにすると言ってた

自分にとって
気にかからないものでも
喜んだり嬉しがったりしてもらうと
その価値に気付く


重い腰を上げた
俺を振り返った


自分の世界に
他の人の居場所を作る

想うってことなんだ



あの、バッグと小物入れ
まだ残っているかな・・