桜が美しい季節になりました。
桜の開花時期は、地域によって違いますが、桜に対する想いは共通なのかもしれません。
1度目の大学生活は日本史学を専攻し、主に日本書紀と続日本紀を学びましたが、日本の文献で最初に「桜」の美意識が現れるのは、 「日本書紀」の12巻「履中紀」と13巻「允恭紀」。 「履中紀」には最古の花見の記録があります。
「三年の冬十一月の丙寅朔辛未に、天皇、兩枝船を磐余市磯池に泛べたまふ。與皇妃と各分ち乘りて遊宴びたまふ。膳臣餘磯、酒を獻る。時に櫻の花、御盞に落れり。」
402年11月、池に船に浮かべて酒宴を開く履中天皇。 天皇の持つ杯に桜の花びらが舞い落ちる。
ただし、11月なのでおそらくジュウガツザクラのことを言うのでしょうね。
美しい女性は桜に例えられていましたし、髪飾りにも桜が使われたそうです。
また、古今和歌集でも沢山詠まれている花でもあり、万葉集の中に花は沢山でてきます。梅ほどではないですが、桜も詠まれています。
桜に対する想いはいつの時代でも変わらないのかもしれません。
最後に、私の好きな歌を一つ。
桜花、今ぞ盛りと、人は言へど、我れは寂しも、君としあらねば
(作者:大伴池主)
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