はちみつブンブンのブログ(伝統・東洋医学の部屋・鍼灸・漢方・養生・江戸時代の医学・貝原益軒・本居宣長・徒然草・兼好法師)

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養生一言(11)

2017-08-31 08:30:46 | 養生一言

今日の一言」で連載中の、養生に役立ちそうな言葉を、週ごとにまとめておきました。

言語を慎んで以て其の徳を養い、

飲食を節して以て其の体を養う。

(朱熹『近思録』「存養篇」より)

『周易上経』「頤」にある

「君子は以て言語を慎み、飲食を節す」

の注釈。

音楽は、活力あふれる健康人には、それが自分の仕事でない限り、

ますます活力と生活の悦びとをもたらし、

活力のない病人には、悦びを与え、

また活力のないことに対する神経の苛立ちをぬぐい去ってくれる。

(フロレンス・ナイチンゲール『看護覚え書』より)

音楽のある生活、

いいですね。

沈黙を学べ、ああ我が友よ、

言葉は銀にも等しい、

だが時にかなった沈黙は純金だ。

(ベートーヴェン『音楽ノート』小松雄一郎訳より)

病むものは汝一人ならざるを知れ。

(内村鑑三『基督信徒の慰』より)

たがいに知りあうということは、

たがいに相手のことをなにもかも知りつくすということではなく、

たがいに愛と信頼とを抱きあい、

たがいに信じあうことである。

(シュヴァイツァー『生い立ちの記』国松孝二訳より)

心と身体についても同じことが言えそうですね。

仁を好みて学を好まざれば、其の蔽や愚なり。

(『論語』「陽貨篇」より)

思いやりがあり情け深い人は学問を好む必要があるようです。

愚かにふるまわないように。

古いものを喜んではならない。また新しいものに魅惑されてはならない。

(『ブッダのことば』中村元訳より)

伝統医学、漢方や鍼灸、

現代医学、東洋、西洋医学などに関しても同様かもしれませんね。

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養生一言(10)

2017-08-20 10:30:55 | 養生一言

今日の一言」で連載中の、養生に役立ちそうな言葉を、週ごとにまとめておきました。

運も健康と同じように管理する必要がある。

好調な時には充分に楽しみ、

不調な時には気長にかまえ、

そしてよくよくの場合でない限り決して荒療治はしないことである。

(ラ・ロシュフコー『箴言集』二宮フサ訳より)

問曰、人間世第一にねがひもとむべきものは、何事ぞや。

答云、心の安楽に極れり。

問曰、人間世第一にいとひ捨べきものは、何事ぞや。

答云、心の苦痛より外はなし。

問曰、苦を去て楽を求る道はいかん。

答云、学問なり。

(中江藤樹『翁問答』より)

学問は惑の塵砂をあらいすてて、本体の安楽にかえる道である、と中江藤樹は云います。

妄心は心の病なり。

(柳生宗矩『兵法家伝書』より)

此妄心をさるを病気をさるといふ也。

此病気をされば、無病の心なり。

即ち此無病の心を本心と云ふ。

賢人なる者あり。

法は天地に則り、象は日月に似り、星辰に弁別し、

陰陽に逆従し、四時を分別す。

(『黄帝内経素問』「上古天真論」より)

賢人は、無為自然に生活をおくるのではありません。

時に則し、季節に合うように、身の回りを調えます。

暑い夏は涼しく、寒い冬は暖かく。

エアコンを使っても罪悪感をもたなくてもよいのです。

眼、それが絵筆だ。

(コリン・ウィルソン『アウトサイダーを超えて』中村保男訳より)

フランスの印象派の画家、セザンヌの言葉。

だれもが、自分の世界を自分の眼で描いています。

大都会の人ごみの中で孤独を感じることができるように、

誰もいない山奥で人のあたたかさを感じることもできる、

それが人間です。

静坐忘思

(曾慥『道枢』「修真指玄篇」より)

静かに座り、思うことを忘れる。

道元は「只管打坐」と謂いました。

何も考えない、本も読まない、ラジオも聞かず、テレビも見ない、スマホをいじらない、

ただ静かに座る、

毎日とりたい時間です。

わたしたちの心のなかに、

いのちの波はまだ脈々として生き続ける。

生命記憶の一つとして・・・。

(三木成夫『胎児の世界』より)

生命にも心にも、波があり、リズムがあります。

うまくサーフィンを楽しみましょう。

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養生一言(9)

2017-08-07 16:53:43 | 養生一言

今日の一言」で連載中の、養生に役立ちそうな言葉を、週ごとにまとめておきました。

真実というものは、いつも人間の病気にきくわけじゃない・・・

真実さえあれば、いつでも魂の療治ができるというもんじゃあない・・・

(ゴーリキー『どん底』中村白葉訳より) 

正直が一番。

でも人間には、ときにはウソも必要です。

常に歩き、常に働くは、養性なるべし。

なんぞいたづらに休みをらん。人を悩ます、罪業なり。

(鴨長明『方丈記』より)

観の目つよく、見の目よわく、

遠き所を近く見、ちかき所を遠く見る事、兵法の専也。

(宮本武蔵『五輪書』より)

木を見るときは、森も観ましょう。

患部を見るときに、全身も観るように。

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。

かんじんなことは、目に見えないんだよ。

(サン=テグジュペリ『星の王子さま』内藤濯訳より)

寿ながければ辱多し

(『荘子』「天地篇」より)

古の聖人、堯の言葉。

長寿だからといって徳を養えるわけではない、と言いました。

それに対して荘子は、

命が長ければ自然の摂理にしたがって、自由気ままに生きたらよい、

と言います。

一、深くこの生を愛すべし

一、省みて己を知るべし

一、学芸を以って性を養ふべし

一、日日新面目あるべし

(会津八一「秋艸堂学規」より)

先掬ぶ 暁わくや つつ井づの 井づつの水は 薬とぞなる

(曲直瀬道三『養生誹諧』より)

まずむすぶ あかつきわくや つついづの いづつのみずは くすりとぞなる

朝に一すくいの水を飲むことは身体によいものです。

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養生一言(8)

2017-08-02 08:48:47 | 養生一言

今日の一言」で連載中の、養生に役立ちそうな言葉を、週ごとにまとめておきました。

雨ニモマケズ

風ニモマケズ

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ

丈夫ナカラダヲモチ

慾ハナク

決シテ瞋ラズ

イツモシヅカニワラツテヰル

一日ニ玄米四合ト

味噌ト少シノ野菜ヲタベ

アラユルコトヲ

ジブンヲカンジヨウニ入レズニ

ヨクミキキシワカリ

ソシテワスレズ

野原ノ松ノ林ノ陰ノ

小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ

東ニ病気ノコドモアレバ

行ツテ看病シテヤリ

西ニツカレタ母アレバ

行ツテソノ稲ノ束ヲ負ヒ

南ニ死ニサウナ人アレバ

行ツテコハガラナクテモイイトイヒ

北ニケンクワヤソシヨウガアレバ

ツマラナイカラヤメロトイヒ

ヒデリノトキハナミダヲナガシ

サムサノナツハオロオロアルキ

ミンナニデクノボウトヨバレ

ホメラレモセズ

クニモサレズ

サウイフモノニ

ワタシハナリタイ

(『宮沢賢治詩集』「手帳より 十一月三日」より)

無病とも 心つかずに 無病なり

(平田篤胤『志都乃岩室(静の岩屋)』より) 

江戸時代の川柳です。

百病は気に於いて生ず。

(『黄帝内経素問』「挙痛論」より)

病は気から。

でも、その気とは、天地人の中にたくさんある、もう少し具体的な気、病の原因のこと。

どんな気で発病したか知るには、ふだんから心にアンテナを張っておきませんとね。

惻隠の心は、人皆これ有り。

羞悪の心は、人皆これ有り。

恭敬の心は、人皆これ有り。

是非の心は、人皆これ有り。

 

惻隠の心は仁なり。

羞悪の心は義なり。

恭敬の心は礼なり。

是非の心は智なり。

 

仁義礼智は、外より我を飾るに非ざるなり。

我固より之を有するなり。

思わざるのみ。

(『孟子』「告子章句上」より)

人間が禽獣と異なるのは、これらの大切な心があるためです。

人はだれでも、もともとそれらを持っているのに、気が付いていないのです。

少しお考えくだされば、あなたはきっと、今日の病気は明日の健康な状態なのであり、またその逆もありうるというあの考えが、もう一度あなたの心によみがえるのに気づかれるでしょう。

一見あれほどたくましく、呪わしいほど健康に見えるお金人間、機械人間がもう一世代のあいだ幸せに痴呆化を続けたならば、そのときには彼らはおそらく、彼らをふたたび美と秘密の世界へ案内してくれる医者や教師や芸術家や呪術師を雇って、高給を支払うことになるでしょう。

(ヘルマン・ヘッセ『庭仕事の愉しみ』「百日草」岡田朝雄訳より)

ヘッセの時代から一世代の後、現代はどのような状態なのでしょうか。

美と秘密の世界への入場料金はないのです。

何事もあまりよくせんとしていそげば、必あしくなる。病を治するも亦しかり。

(貝原益軒『養生訓』「総論下」より)

種をまき、水をやったら、あとは待つ。

苗を抜き、手入れし過ぎは、毒となるべし。

人間のほんとうの理性は、肉体と関係なく形成されるどころか、健全な肉体こそが、精神の働きを容易にし、確実にするのである。

(ルソー『エミール』戸部松実訳より)

障害を持っていても、健全な肉体であることはできます。

でも病気であるときに精神の働きを確実にするには努力が必要です。

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