主治症からみる経絡経穴 第二版
GB1
瞳子髎 どうしりょう Tongziliao
取穴部位
頭部、外眼角の外方０．５寸、陥凹部。
LOCATION
On the head, in the depression, 0.5 B-cun lateral to the outer canthus of the eye.
黄帝鍼灸甲乙経
瞳子窌、在目外去眦五分。手太陽、手足少陽之会。刺入三分、灸三壮。
（復元）明堂経
主、青盲無所見。遠視芒々。目中生膚自翳。
鍼灸重宝記
記載なし
鍼灸醫学全書・経穴学
角膜炎、網膜炎、眼球充血、涙液過多（流涙症）、結膜炎、咽頭カタル、三叉神経痛、顔面神経痙攣及麻痺。
GB2
聴会 ちょうえ Tinghui
取穴部位
顔面部、珠間切痕と下顎骨関節突起の間、陥凹部。
注：口を開いたとき、珠間切痕前方の陥凹部にある。
LOCATION
On the face, in the depression between the intertragic notch and the condylar process of the mandible.
Note: When the mouth is opened, GB2 is located in the depression anterior to the intertragic notch.
黄帝鍼灸甲乙経
聴会、在耳前陥者中。張口得之。動脈応手。少陽脈気所発。刺入四分、灸三壮(繆刺注云、正当手陽明之分)。
（復元）明堂経
主、聾。歯痛。狂驚、瘈瘲、眩仆、瘖不能言、羊鳴、吐沫。
鍼灸重宝記
聴会 耳の前、珠子の下少し前陥の中、口を開きて陥む処。針三分或は七分、留ること三呼、気を得て即ち瀉す、灸三壮、又毎日五壮づつ四日の間灸して十日ほど間を置て又五壮灸す。耳鳴、耳聾、牙車脱離れ、歯いたみ、中風、口歪み、手足かなはざるをつかさどる。
鍼灸醫学全書・経穴学
耳疾患に用ふ、中耳炎、耳関節炎、耳鳴、耳聾、歯痛、顔面神経麻痺、半身不随、下顎脱臼。
GB3
上関 じょうかん Shangguan
取穴部位
頭部、頬骨弓中点上縁の陥凹部。
注：頬骨弓上縁の陥凹部で、下関（ST7）の直上にある。
LOCATION
On the head, in the depression superior to the midpoint of the zygomatic arch.
Note: In the depression superior to the zygomatic arch, superiorto ST7.
黄帝鍼灸甲乙経
上関、一名客主人。在耳前上廉、起骨端。開口有孔。手少陽、足陽明之会。刺入三分、留七呼、灸三壮。刺太深、令人耳無聞(気府論注云、手足太陽、少陽、足陽明三脈之会。気穴刺注、与甲乙経同)。
（復元）明堂経
主、耳痛聾鳴。上歯齲痛。口僻噤不開、瘈瘲、沫出。寒熱、痙、青盲、遺目、悪風寒。
鍼灸重宝記
記載なし
鍼灸醫学全書・経穴学
重聴、半身不随、偏頭痛、眩暈、耳鳴、口眼喎斜、顔面神経麻痺、中風、歯神経痛、三叉神経痛、口角諸筋の痙攣、小児急癇。
GB4
頷厭 がんえん Hanyan
取穴部位
頭部、頭維（ST8）と曲鬢（GB7）を結ぶ（側頭の髪際に沿った）曲線上、頭維（ST8）から１/４。
LOCATION
On the head, at the junction of the upper one fourth and lower three fourths of the curved line from ST8 to GB7.
黄帝鍼灸甲乙経
頷厭、在曲周顳顬上廉。手少陽、足陽明之会。刺入七分、留七呼、灸三壮(気府注云、在曲周顳顬之上。刺深、令人耳無聞)。
（復元）明堂経
主、目眩無所見。偏頭痛、引目外眥而急。耳鳴。善嚔。頸痛。
鍼灸重宝記
頷厭 額の角よりすこし下、竪の髪際、頭維の穴より少し下の前め。灸三社、針七分、留ること七呼。深く刺すときは耳聾ず。頭かたく痛み、目まひ、驚風、てんかん、手脘いたみ、耳鳴、目不明を。
鍼灸醫学全書・経穴学
上肢啞関節炎、小児痙攣、頭痛、眩暈、耳鳴、搐搦、偏頭痛、歯痛、鼻カタル、顔面神経麻痺。
GB5
懸顱 けんろ Xuanlu
取穴部位
頭部、頭維（ST8）と曲鬢（GB7）を結ぶ（側頭の髪際に沿った）曲線上の中点。
LOCATION
On the head, at the midpoint of the curved line from ST8 to GB7.
黄帝鍼灸甲乙経
懸顱、在曲周顳顬中。足少陽脈気所発。刺入三分、留七呼、灸三壮(気府注云、在曲周上顳顬中)。
（復元）明堂経
主、熱病、頭痛、身熱、甚者偏頭痛、引目外眥而急、煩満、汗不出。
鍼灸重宝記
懸顱 額の大角の下、頷厭の下、肉少し高く凸なる処。灸三壮、針二三分、とどむること三呼、あるひは七分、留ること七呼。深く刺ば耳聾ず。頭痛、牙歯いたみ、面赤くはれ、熱病、煩れ悶へ、濁涕出るを。
鍼灸醫学全書・経穴学
三叉神経痛、眼輪筋痙攣、偏頭痛、脳充血、煩渇、衄血、脳神経痛、神経衰弱、鼻カタル。
GB6
懸釐 けんり Xuanli
取穴部位
頭部、頭維（ST8）と曲鬢（GB7）を結ぶ（側頭の髪際に沿った）曲線上、頭維（ST8）から３/４。
LOCATION
On the head, at the junction of the upper three fourths and lower one fourth of the curved line from ST8 to GB7.
黄帝鍼灸甲乙経
懸釐、在曲周顳顬下廉。手足少陽、陽明之会。刺入三分、留三呼、灸三壮(気府注云、在曲周顳之上、顬之下)。
（復元）明堂経
主、熱病、偏頭痛、引目外眥、煩満、汗不出、面赤皮痛。
鍼灸重宝記
懸釐 けんろの少し下、米咬の下つらに骨のわれめある処。灸三壮、針三分、留ること七呼。面赤く腫、側頭痛み、煩心、食を欲ず、熱病、汗出ず、目眥赤くいたむをつかさどる。
鍼灸醫学全書・経穴学
顔面充血、三叉神経痛、頭痛、心内膜炎、眼疾、慢性胃炎、間歇熱、偏頭痛、感冒。
GB7
曲鬢 きょくびん Qubin
取穴部位
頭部、もみあげ蛟蛕の垂線と耳尖の水平線の交点。
LOCATION
On the head, at the junction of the vertical line of the posterior border of the temple hairline and the horizontal line of the apex of the auricle.
黄帝鍼灸甲乙経
曲鬢、在耳上入髪際。曲隅陥者中、鼓頷有空。足太陽少陽之会。刺入三分、灸三壮。
（復元）明堂経
主、頸頷苦満、痛引歯牙。口噤不開、急痛不能言。
鍼灸重宝記
曲鬢 耳の上の少し前、曲隅の中。針三分、灸三壮あるひは七壮。頷腫痛、口噤め言こと能ず、頸項かへりみることを得ず、脳の両角痛で目に引を治す。
鍼灸醫学全書・経穴学
アルコール中毒より来る顱頂部、顳顬部（こめかみ）、頚部、顔面の神経痛、歯痛、偏頭痛、眼疾、頭痛、嘔吐、小児痙攣。
GB8
率谷 そっこく Shuaigu
取穴部位
頭部、耳尖の直上、髮際の上方１．５寸。
注：角孫（TE20）の上方、髮際を入ること１．５寸、歯をかみ合わせると取りやすい。
LOCATION
On the head, directly superior to the auricular apex, 1.5 B-cun superior to the temporal hairline.
Note: Superior to TE20, 1.5 B-cun within the hairline, it is easier to palpate the point while the subject is chewing.
黄帝鍼灸甲乙経
率谷、在耳上入髪際一寸五分。足太陽、少陽之会。嚼而取之。刺入四分、灸三壮。
（復元）明堂経
主、酔酒風、熱発而両角眩痛、不能食飲、煩満、嘔吐。
鍼灸重宝記
率谷 耳の上、髪際を竪に入こと一寸五分、少し三分ほど前へよせめに点す。針三分、灸三壮。痰気、膈いたみ、頭脳痛、頭重く、酒風、皮膚腫、胃寒、煩悶、嘔吐を。
鍼灸醫学全書・経穴学
頚部痙攣及疼痛、咳嗽、喀痰、二日酔、煩渇、嘔吐、脳充血、アルコール中毒による頭部神経痛。
GB9
天衝 てんしょう Tianchong
取穴部位
頭部、耳介の付け根の後縁の直上、髮際の上方２寸。
注：率谷（GB8）の後方０．５寸にある。
LOCATION
On the head, directly superior to the posterior border of the auricular root, 2 B-cun superior to the hairline.
Note: GB9 is 0.5 B-cun posterior to GB8.
黄帝鍼灸甲乙経
天衝、在耳上如前三分。刺入三分、灸三壮(気府論注云、足太陽、少陽之会)。
（復元）明堂経
主、頭痛。癲疾不嘔沫、痙互引、善驚。
鍼灸重宝記
天衝 耳の後の通り、はつさいを竪に入こと二寸上、すこし三分ほど前へよせめに點す。灸三壮七壮、針三分。癲疾、善く驚き恐れ、頭痛、牙齦腫れいたむをつかさどる。
鍼灸醫学全書・経穴学
癲癇、偏頭痛、歯齦炎、強直痙攣。
GB10
浮白 ふはく Fubai
取穴部位
頭部、乳様突起の後上方、天衝（GB9）と完骨（GB12）を結ぶ（耳の輪郭に沿った）曲線上、天衝（GB9）から１/３。
注：耳尖の後方で、耳後髮際に入ること１寸。
LOCATION
On the head, posterosuperior to the mastoid process, at the junction of the upper one third and lower two thirds of the curved line from GB9 to GB12.
Note: Posterior to the auricular apex, 1 B-cun superior to the hairline.
黄帝鍼灸甲乙経
浮白、在耳後、入髪際一寸。足太陽、少陽之会。刺入三分、灸二壮(気穴論注云、灸三壮、刺入三分)。
（復元）明堂経
主、足緩不収、痿不能行。歯牙齲痛、不能言。
鍼灸重宝記
浮白 直に天衝の下一寸、耳後の髪際を入こと一寸。針三分、灸三壮七壮。足行こと能ず、耳聾、耳鳴、歯痛み、胸満て息することを得ず、胸いたみ、頚項癭癰腫言こと能ず、肩臂挙ず、寒熱を発し、喉痺、しゃくり、痰沫を吐を治す。
鍼灸醫学全書・経穴学
耳鳴、耳聾、歯痛、頭痛、吃逆、咳嗽、呼吸困難、四肢神経痛、麻痺、言語障害、頚頂部の炎症、扁桃腺炎、肩甲関節炎。
GB11
頭竅陰 あたまきょういん Touqiaoyin
取穴部位
頭部、乳様突起の後上方、天衝（GB9）と完骨（GB12）を結ぶ（耳の輪郭に沿った）曲線上、天衝（GB9）から２/３。
LOCATION
On the head, posterior and superior to the mastoid process, at the junction of the upper two thirds and lower one third of the curved line from GB9 to GB12.
黄帝鍼灸甲乙経
竅陰、在完骨上、枕骨下。揺動応手、足太陽、少陽之会。刺入四分、灸五壮(気穴論注云、灸三壮、刺入三分)。
（復元）明堂経
主、鼻管疽、発為鼻。項痛引頸、頭痛如錐刺。
鍼灸重宝記
竅陰一名枕骨、耳の後に完骨とて細長き骨あり、其上の陥み、耳の後、手にて推動かせば空ある中。灸五壮か三壮、針三四分。四支転筋、目いたみ、頭項頷いたみ、耳鳴、舌本より血を出し、骨労、癰疽、発、手足煩熱、汗出ず、舌強り、脇痛み、欬逆、こうひ、口苦きを治す。
鍼灸醫学全書・経穴学
咳逆、癰疔、脳膜炎、脳充血、三叉神経痛、四肢痙攣、耳鳴、耳聾、胸痛。
GB12
完骨 かんこつ Wangu
取穴部位
前頸部、乳様突起の後下方、陥凹部。
LOCATION
In the anterior region of the neck, in the depression posteroinferior to the mastoid process.
黄帝鍼灸甲乙経
完骨、在耳後、入髪際四分、足太陽、少陽之会。刺入二分、留七呼、灸七壮(気穴論注云、刺入三分、灸三壮)。
（復元）明堂経
主、風頭、耳後痛、煩心。足痿不収失履、口喎僻、頭項揺、瘈牙車急。癲疾、僵仆。狂瘧、面有気。歯牙齲痛、喉痺、項腫不可俛仰、頰腫引耳後。小便赤黄。
鍼灸重宝記
。灸七壮、小児は三壮、針二三分。足痿、頭面腫、頭頚いたみ、歯齲、口眼喎斜を治す。
鍼灸醫学全書・経穴学
顔面腫瘍、舌下神経麻痺、歯齦炎、中風、歯痛、下肢麻痺、癲癇、不眠、偏頭痛、中耳炎。
GB13
本神 ほんじん Benshen
取穴部位
頭部、前髮際の上０．５寸、正中線の外方３寸。
注：神庭（GV24）と頭維（ST8）を結ぶ（前髮際に沿った）曲線上で、神庭（GV24）から２/３にある。
LOCATION
On the head, 0.5 B-cun superior to the anterior hairline, 3 B-cun lateral to the anterior median line.
Note: GB13 is at the junction of the medial two thirds and lateral one third of the curved line from GV24 to ST8.
黄帝鍼灸甲乙経
本神、在曲差両傍各一寸五分、在髪際(曰直耳上、入髪際四分)、足少陽、陽維之会、刺入三分、灸三壮。
（復元）明堂経
主、頭痛、目眩、頸項強急、胸脇相引不得傾側。癲疾。小児驚癇。
鍼灸重宝記
本神 神庭の左右へ各三寸づつ、前の髪際より五分上。針三分、灸七壮。驚風、てんかん、涎沫を吐き、頸項強りいたみ、目眩をつかさどる。
鍼灸醫学全書・経穴学
癲癇、眩暈、脳充血、嘔吐、頭痛、小児急癇、頚頂部痙攣。
GB14
陽白 ようはく Yangbai
取穴部位
頭部、眉の上方１寸、瞳孔線上。
LOCATION
On the head, 1 B-cun superior to the eyebrow, directly superior to the centre of the pupil.
黄帝鍼灸甲乙経
陽白、在眉上一寸。直瞳子。足少陽、陽維之会。刺入三分、灸三壮(気府注云、足陽明、陰維二脈之会。今詳陽明之経、不到於此。又陰維不与陽明会。疑素問注、非是)。
（復元）明堂経
主、頭目瞳子痛、不可以視。俠項強急、不可以顧。
鍼灸重宝記
陽白 瞳子の通り、眉毛の上毛際より一寸上。針二三分、灸三壮。瞳子痒く痛み、上視、目眵こみ、眼昏きをつかさどる。
鍼灸醫学全書・経穴学
眼疾を主治す、夜盲症、三叉神経痛、前頭痛、嘔吐、眼瞼掻痒、背部の悪寒。
GB15
頭臨泣 あたまりんきゅう Toulinqi
取穴部位
頭部、前髮際から入ること０．５寸、瞳孔線上。
注：正視して、瞳孔中央の上方、神庭（GV24）と頭維（ST8）を結ぶ（前髮際に沿った）曲線上の中点。
LOCATION
On the head, 0.5 B-cun within the anterior hairline, directly superior to the centre of the pupil.
Note: When looking straight ahead, GB15 is superior to the centre of the pupil, at the midpoint of the curved line from GV24 to ST8.
黄帝鍼灸甲乙経
臨泣、当目上眦直入髪際五分陥者中、足太陽、少陽、陽維之会。刺入三分、留七呼、灸五壮。
（復元）明堂経
主、顔清、不得視、口沫、泣出、両目眉頭痛。小児驚癇、反視。大風、目外皆痛、身熱、痱、缺盆中痛。
鍼灸重宝記
臨泣 目の真中の行の上、髪際より五分上、すなはち神庭の左右へ二寸二分半づつ開く。針二分、留ること五呼、禁灸。目眩き、目痛み、白翳を生じ、悪寒、鼻塞、驚風、てんかん、反視、卒中風、月水通ぜぬに。
鍼灸醫学全書・経穴学
角膜炎、癲癇、涙液過多、眩暈、外眥充血、鼻カタル、蓄膿症、耳聾、脳溢血（中風）、人事不省。
GB16
目窓 もくそう Muchuang
取穴部位
頭部、前髮際から入ること１．５寸、瞳孔線上。
注：頭臨泣（GB15）の上方１寸にある。
LOCATION
On the head, 1.5 B-cun within the anterior hairline, directly superior to the centre of the pupil.
Note: GB16 is 1 B-cun superior to GB15.
黄帝鍼灸甲乙経
目窓、一名至營〈滎〉、在臨泣後一寸、足少陽、陽維之会。刺入三分、灸五壮。
（復元）明堂経
主、頭痛、目瞑、遠視芒々。上歯齲痛、齗腫。
鍼灸重宝記
目窓 臨泣の後ヘ一寸。針三分、灸五壮。一切の眼病、頭面浮腫、づつう、寒熱に。
鍼灸醫学全書・経穴学
弱視、結膜炎、眼球充血、眩暈、視力欠乏、頭痛、顔面浮腫、角膜翳、蓄膿症、悪寒、歯槽神経痛、重聴、鼻孔閉塞。
GB17
正営 しょうえい Zhengying
取穴部位
頭部、前髮際から入ること２．５寸、瞳孔線上。
注：頭臨泣（GB15）の上方２寸にある。
LOCATION
On the head, 2.5 B-cun within the anterior hairline, directly superior to the centre of the pupil.
Note: GB17 is 2 B-cun superior to GB15.
黄帝鍼灸甲乙経
正營、在目窓後一寸、足少陽、陽維之会。刺入三分、灸五壮。
（復元）明堂経
主、上歯齲痛、悪風寒。
鍼灸重宝記
正営 目窓の後ヘ一寸、針三分、灸五壮。目眩、頭項かたく痛み、歯齦痛に。
鍼灸醫学全書・経穴学
眩暈、頭痛、歯痛、偏頭痛、口輪筋痙攣。
GB18
承霊 しょうれい Chengling
取穴部位
頭部、前髮際から入ること４寸、瞳孔線上。
注：正営（GB17）の後方１．５寸で、通天（BL7）と同じ高さにある。
LOCATION
On the head, 4 B-cun within the anterior hairline, directly superior to the centre of the pupil.
Note: GB18 is 1.5 B-cun posterior to GB17, at the same level as BL7.
黄帝鍼灸甲乙経
承霊、在正營後一寸五分、足少陽、陽維之会。刺入三分、灸五壮。
（復元）明堂経
主、脳風、頭痛、悪見風寒。鼽衄、鼻窒、喘息不通。
鍼灸重宝記
承霊 正営の後ヘ一寸半。灸五壮、禁針。頭いたみ、悪寒、悪風、喘息を主る。
鍼灸醫学全書・経穴学
衄血、眩暈、喘息、頭痛、発熱、悪寒、眼球疼痛、鼻カタル、耳聾、急性気管支カタル。
GB19
脳空 のうくう Naokong
取穴部位
頭部、外後頭隆起上縁と同じ高さ、風池（GB20）の直上。
注：脳戸（GV17）と玉枕（BL9）と同じ高さにある。
LOCATION
On the head, at the same level as the superior border ofthe external occipital protuberance, directly superior to GB20.
Note: GB19 is at the same level as GV17 and BL9.
黄帝鍼灸甲乙経
脳空、一名顳顬、在承霊後一寸五分、侠玉枕骨下陥者中、足少陽、陽維之会。刺入四分、灸五壮(素問気府論注云、侠枕骨後、枕骨上)。
（復元）明堂経
主、脳風、目瞑、風眩頭痛、目痛、頷急。癲疾、大痩。鼻管疽、発為鼻。
鍼灸重宝記
脳空 承霊の後ヘ一寸五分。灸三壮、針四五分、気を得て瀉す。労瘵羸れ痩、身熱し、項強り、頭重く痛、目眩くを。
鍼灸醫学全書・経穴学
肺結核、鼻カタル、僧帽筋痙攣、頚頂部痙攣及麻痺、心悸亢進、眩暈、頭痛、頭重、癲癇、耳鳴、喘息、感冒。
GB20
風池 ふうち Fengchi
取穴部位
前頸部、後頭骨の下方、胸鎖乳突筋と僧帽筋の起始部の間、陥凹部。
注：風府（GV16）と同じ高さにある。
LOCATION
In the anterior region of the neck, inferior to the occipital bone, in the depression between the origins of sternocleidomastoid and the trapezius muscles.
Note: GB20 is at the same level as GV16.
黄帝鍼灸甲乙経
風池、在顳顬後髪際陥者中。足少陽、陽維之会。刺入三分、留三呼、灸三壮(気府論注云、在後陥者中、按之引耳、手足少陽脈之会。刺入四分)。
（復元）明堂経
主、寒熱。癲疾。僵仆。狂瘧。熱病汗不出、頭眩痛、頸項痛不得顧、目泣出、多眵蔑、目内皆赤痛。気豚耳目不用、喉輝。僅引項。筋撃不収。鼻勤岨。
鍼灸重宝記
風池 脳空の後へ、耳の下面の通り、項の竪の髪際の陥の中、すなはち推ば耳の中へ応る処。針三四分あるひは七分、留ること三呼、灸七壮。傷寒々ねつ、温病、汗出でず、目眩き、あるひは偏正の頭痛、痎瘧、頚項ぬくがごとく痛を主る。
鍼灸醫学全書・経穴学
半身不随、脳神経衰弱、間歇熱、頭痛、眩暈、衄血、涙液過多、眼球充血、欠伸、視力欠乏、項部硬直及痙攣、咽頭カタル、中風、不眠症、迷走神経痛、耳の疾患其他脳疾患。面赤腫。
GB21
肩井 けんせい Jianjing
取穴部位
後頸部、第７頸椎棘突起と肩峰外縁を結ぶ線上の中点。
LOCATION
In the posterior region of the neck, at the midpoint of the line connecting the spinous process of the seventh cervical vertebra(C7) with the lateral end of the acromion.
黄帝鍼灸甲乙経
肩井、在肩上陥者中。缺盆上、大骨前。手［足］少陽、陽維之会。刺入五分、灸五〈三〉壮(気府論注云、灸三壮)。
（復元）明堂経
主、肩背痺痛、臂不挙。寒熱悽索、気上不得眠臥。
鍼灸重宝記
肩井 肩の上陥の中、缺盆の大骨の後一寸半、肩の中央なり、指を三汰て推てとる、中指の下陥の中。灸五壮、針五分、もしふかく刺ば悶倒する、悶倒せば三里に針して補べし。中風、気塞り、涎上て語らず、腎虚して腰いたみ、上気、短気、逆気、風労、撲損、臂尻いたみ、頭項痛みかへりみることを得ず、五労七傷、婦人難産堕胎の後、手足冷、弱き者、針して則いゆ、日に灸すること七壮より二百壮まで。
鍼灸醫学全書・経穴学
脳神経衰弱、半身不随、肩背神経痛、副神経麻痺、頚項部筋痙攣及萎縮して回顧不能、前腕疼痛、衝心性脚気、中風、神経衰弱、眩暈、産後子宮出血、肺尖カタル、脳充血、脳貧血、扁桃腺炎、四肢冷却等に効あり。頭頂頭痛臂不能挙、婦人難産堕胎後手足厥逆無力者鍼之頓愈又治乳癰極効。
GB22
淵腋 えんえき Yuanye
取穴部位
側胸部、第４肋間、中腋窩線上。
LOCATION
In the lateral thoracic region, in the fourth intercostal space, on the midaxillary line.
黄帝鍼灸甲乙経
淵腋、在腋下三寸宛宛中。挙臂取之。刺入三分、不可灸。灸之不幸、生腫蝕馬刀傷。内潰者死、寒熱生馬瘍可治(気穴論注云、足少陽脈気所発)。
（復元）明堂経
主、胸満、馬刀、臂不得挙。
鍼灸重宝記
記載なし
鍼灸醫学全書・経穴学
肋膜炎、肋間神経痛、痙攣、悪寒発熱に効あり、気管支炎、前大鋸筋麻痺。
GB23
輒筋 ちょうきん Zhejin
取穴部位
側胸部、第４肋間、中腋窩線の前方１寸。
LOCATION
In the lateral thoracic region, in the fourth intercostal space,1 B-cun anterior to the midaxillary line.
黄帝鍼灸甲乙経
輒筋、在腋下三寸、復前行一寸、著脇。足少陽脈気所発。刺入六分、灸三壮。
（復元）明堂経
主、胸中暴満、喘息、不得臥。
鍼灸重宝記
記載なし
鍼灸醫学全書・経穴学
嘔吐、呑酸、下腹鼓脹、慢性腹膜炎、唾液過多症、神経衰弱、言語渋滞、四肢不随、四肢痙攣。
GB24
日月 じつげつ Riyue
取穴部位
前胸部、第７肋間、前正中線の外方４寸。
注１：乳頭中央の直下で、期門（LR14）の１肋骨下にある。注２：女性では、鎖骨中線と第７肋間の交点にある。
LOCATION
In the anterior thoracic region, in the seventh intercostal space, 4 B-cun lateral to the anterior median line.
Note 1: GB24 is inferior to the centre of the nipple, one rib inferior to LR14.
Note 2: In females, GB24 can be found at the intersection of the midclavicular line and the seventh intercostal space.
黄帝鍼灸甲乙経
日月、胆募也。在期門下一寸五分。足太陰、少陽之会。刺入七分、灸五壮(気府論注云、在第三肋端、横直心蔽骨傍各二寸五分、上直両乳)。
（復元）明堂経
主、太息、善悲。少腹有熱、欲走。多唾、言語不正。四肢不収。
鍼灸重宝記
記載なし
鍼灸醫学全書・経穴学
胃疾患、肝臓疾患、ヒステリー、ヒポコンデリー（心気症）、腎臓炎、黄疸、腸疝痛、横隔膜痙攣、下腹鼓脹。
GB25
京門 けいもん Jingmen
取穴部位
側腹部、第１２肋骨端下縁。
注：側臥し肩関節を拳上して定める。第１２肋骨端は、後腋窩線の後方で肋骨弓下縁の下方で触れる。
LOCATION
On the lateral abdomen, inferior to the free extremity of the 12th rib.
Note: GB25 can be located while the subject is lying on the side with the shoulder flexed. The free extremity of the 12th rib can be palpated below the inferior border of the costal arch posterior to the posterior axillary line.
黄帝鍼灸甲乙経
京門、腎募也。一名気府、一名気兪。在監骨下、腰中、挟脊、季脇下一寸八分。刺入三分、留七呼、灸三壮。
（復元）明堂経
主、腰痛、不可久立俛仰。寒熱、腹(月+眞)脹央々熱、不得息。痙脊反折。溢飲、水道不通、溺黄。少腹痛、裏急、洞泄。体痛引背。
鍼灸重宝記
京門 直に章門の後十一枚めの肋骨の先、すこしへこみある陥み、俗に後章門といふ処なり。灸三壮、針三分、留こと七呼。腸鳴り、小腹いたみ、肩いたむを治す。
鍼灸醫学全書・経穴学
腎臓炎、腸疝痛、腸雷鳴、嘔吐、肋間神経痛、肩甲神経痛、腸神経痛、横隔膜痙攣、腰痛、肝臓痛。小腹急痛。此穴能利腰間之気通腹背之結開升降之路扶持脾腎之元気諸書不委言雖然日用有効故記以伝之也。
主治症からみる経絡経穴 第二版
