天気予報は晴れマーク、現地にも青空が広がっています。
昨年のこのイベントは悪天候のため途中から引返してしまいました。しかし、今年こそはと3年連続の挑戦をされた方もおられたのです。
・・・そんな思いの方は他にも居られたのか、大勢の方に参加して頂きました。
出発地の秋田八幡平スキー場の営業時間が待ちきれないと自力で上りはじめた方が数名見えていました。青空が見えていたのでその気持ちがよくわかります。
が、私たちはリフトを使ってブナ森の頂上へ、そこで準備体操をして・・・
コース入口の冬の指導標100番を通過して出発!
目指すは”登山者の聖地・八幡平の樹氷原”、頼るのは自分の足だけ。
蒸ノ湯休憩所を通過、青空のもと皆さんの顔も晴々。
八幡平の山の形はカレーのお皿をひっくり返したような姿をしているので、最初(縁の部分)はちょっときついけど・・・
一番きつい登りをフーフー言いながらも頑張って登り切る事が出来ました。
あとは登りが緩くなりますよ~とでも言っているのでしょうか。青空に誘われ、これからの行程に期待をし、みなさんも晴れ晴れ。
見事な霧氷原が続き、テンションが上がってしまいます。
新雪はなく、ほんのくるぶしまで沈む程度。
そして、まだこの辺りは樹氷ではありませんが、しだいにこんもりした景色に変わって来ます。
オオシラビソのツリーホールを避けながらも、指導標220番を過ぎ、「8合目田代沼まであと10分ぐらい」との声がかかります。
風もない8合目田代沼に到着。250番の指導標が取り付けられています。少し雲が目立ってきたことが気になりますが、ここから山頂方向に広がる樹氷原に誰もが期待をしてしまいます。
今年は雪が少ないとか、気温の高い日が多いとか、雨が降ったからもう落ちたのではなどと様々な憶測が聞かれていましたが、自分の目で確認する事が出来ました。
田代沼を過ぎたあたりから、立~派な樹氷原が広がっていたのです。
八幡平はカレーのお皿をひっくり返したような形、とはよく言ったものだと納得できます。緩やかな勾配ともっと緩い勾配が連続し、樹氷の見え方も変わるという事にも気がつきました。
進行方向に対し、左側は風上のエビの尻尾がビッシリ。右側の樹氷は風下側から見る位置関係なので丸みをおびて。ゴジラの息子の集団が右から左に駆け抜けるようにも見えます。
進むほどに樹氷が太く立派になっていることも実感できます。
疲れだとか、寒さもわすれ、わくわくが一杯。
この先にはどんな景色が広がっているのでしょう。
藤助森(標高:1604m)到着。
正面には八幡平山頂が見えていますが、初めての方にはなだらか過ぎてどこが山頂かはわからないと思います。
ポーズをお願いした訳ではありません。山頂を向いた皆さんの写真を撮りたいと思っただけなのですが、なんだか、不本意ながら、やらせの写真になってしまいました。
皆さんがポーズをとるものですからシャッターを押しただけなのです。
私たちは1番リフトの乗車であったのですが、戻りの方達とチラホラすれ違います。幸運な登山者の皆さんです。
雲が広がったり、雲の切れ間から青空が広がったり。
さまざまな樹氷の形、どの姿にカメラを向けるか、撮影者の好みを感じざるを得ないカットですね。
この、ごっつい雪と氷の塊が八幡平山頂のオオシラビソの樹氷姿。中央右よりの棒状のものが展望台に取りついた指導標300番の樹氷姿です。
昼食場所の陵雲荘には予定よりもちょっと早く付きそうです。
スタッフが1名ストーブを焚きに先行しています。
迎えの鐘の音が聞こえると皆さんに笑顔が。
急いだのでしょうか、スキーの方が転んでしまいました。転んでも笑っておられると思います。
ストーブ焚いて待ってたよ~
陵雲荘の文字の所にだけエビの尻尾がついています。よくもこんなところにまで気がついたものです。
小屋にはすでに先客の方達がいて、ゆっくり座って食事という訳にはいかない人もいたのですが、それもいいのです。赤々とストーブが燃えているのですから。
早く着いた分、出発を10分早めて。皆さん戻りの行程準備完了です。青空がまたここでもサービスしてくれました。
幸運な登山者のトレースが一杯ついています。こみ上げてくる喜びをこらえきれなかったのか、スタッフのS氏は突然走り出してしまいました。
S氏につられて皆さんも走り出した訳ではありません。何度も振り返り、振り返りながら帰路につきます。
小屋にはすでに泊るという方たちが8名ほどおられ、とても羨ましいと思っていたのでなおさら、帰りたくないと思ったのです。夕景はどんな?、朝焼けに染まる樹氷原は?と想像してしまいますよね。
天気は曇ったり日が差したり。
樹氷群の中を整然と。
焼山と指導標150番がお出迎え。
そしてゴール。
登りに耐え、念願の青空バックの樹氷原を見る事が出来た喜び、歩き通す事が出来た満足感。”これ等のためなら寒さなんかは問題じゃない”という皆さんの笑顔をとても嬉しく思いました。
あの樹氷原をまた・・・という思いも大きくなってくるのでしょうね。
感動をありがとうございました。
鹿角市山岳会の皆さんが取り付けて下さった竹竿は、悪天候の中での作業だけあって、これでもか、これでもかという位の本数が取り付けられていました。ありがとうございました。
あべ
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