父君と「学祭の前日がいちばん楽しい」という話をしていたときに、そういうテーマで作られた名作と言われるアニメがあるんだ、と教えられたので見てみました。
元々父君がサンデー読者で、高橋留美子作品は父君の本棚にたくさん並んでいます。それでわたしもうる星やつらは何度も読み返しました。
しかし『ビューティフルドリーマー』は劇場版オリジナルということで、さてどうなるのかなと。
まずイントロがちょっと唐突過ぎて、一瞬思考停止してしまいました。
その後に続く学祭の描写は、「うる星」のノリだなぁと思って見ていたのですが、漫画版の序盤の脇役がアニメではレギュラークラスになっていてちょっと面食らいました。
で、見続けていると何かがおかしいというか、違和感を感じました。
すぐに分かるのですが、いわゆるループものなんですね。何度も同じようなシーンが繰り返され、はじめに異常に気づいた温泉マークとサクラとの喫茶店での会話は視聴者に焦燥感を与えるようです。温泉マークとサクラと背景を、ぐるぐると交互に写し出すカメラ、だんだんと強くなる語調、浦島太郎のたとえ話、音楽相まってとても怖いです。
ループしていると明言されたあとはこの世界が現実ではない、異常であるという表現なのか、夢の中のような、竜宮城のような、SFシーンが増えます。
とくに印象的なのはしのぶが大量の風鈴の中に迷い込むシーンです。その後何事もなかったかのように再び学祭前日ループが始まるのが余計に怖いです。
サクラがループを打開するためにとった策、生徒の強制帰宅で、登場人物たちがどうしても家に帰れず何度も戻ってきてしまうシーンも釘付けになって見ましたね。
その後夜の学校に潜入し、本格的な異常に気づくシーン、これもループで、まあとにかく序盤はループの応酬ですね。
あとで調べたところによると、ここら辺の場面はありとあらゆる映像作品や絵画をオマージュしているみたいですね。サクラによる発言なんかも「メタ虚構」だったりするようで、これがラストシーンにも続いていて、エンディングの解釈を二通りに分けているみたいです。わたしは確認していないのですけれど…笑
さて、主要人物たちは面堂の戦闘機か何かに乗って友引町からの脱出を試みるのですが、そこで友引町が巨大なカメに乗って宇宙を飛んでいる様子を目にします。
ここで竜宮城の話が絡んできてるわけですが、正直マジでカメに乗ってるのかよと笑いました。笑
町に戻ったのち目に見えて町並みは荒廃していくのですが、そこはうる星キャラ、みんな即座に順応して楽しんでしまっているのです。
それはそれで楽しそうなんですけどね。
ところで、しばらくは世界終末期というか、シリアス描写なんですが、そこでのメガネの長台詞がとてもイイ。
『漂流教室』なんかでもぴったり来そうな声でした。
で、ですね。
なぜかしのぶと竜之介が消える、という事件が起き、主に面堂とサクラで真相に迫っていくんですが、まあすぐ分かるとおりラムの夢の中なわけです。
それを具現化させていたのが無邪鬼で、元の世界に戻るためにあたるが色々画策するのですが、無邪鬼による反撃でたくさんの悪夢を見せられるんですね。
あ、この元の世界に戻るためにハーレムを作ってもらおうとあたるが言った言葉、「他の女の子同様ラムにもきっちり惚れとる!ラムのいないハーレムなんて肉のない牛丼と一緒じゃ!」が結構胸打たれました。ハーレムが突然出てくるとかすごくちげはぐな文章に見えますが、見た人なら意味が分かります。
(ちなみに無邪鬼とラムの出会いは水族館ですが、これも竜宮城に絡んでいるんですかね)
話を戻します。
この悪夢、第1話だったり、コールドスリープの話だったり、短く怒濤のように押し寄せてきて目まぐるしいです。その勢いがいちばん最悪な悪夢で終わり、一転まるで世界創世期というか夢の中というか生物の体内というか形容しがたい場所に変わり、あたるに向かって無邪鬼が長々と語りかけます。「夢で良かったと思いましたやろ?」「夢の中なら何度でもやり直しがきく」「ずっと夢を見ていればいい」とか。それでも元の世界に帰ると決意したあたるのもとに、白い服の少女が現れます。思わせぶりに話の序盤から登場しているこの子、あたるに帰り方を教え、最後に帽子を取って「責任とってね」と言います。そう、ラムちゃんです。この夢の本体みたいなものでしょうか。
で、学祭準備で学校に泊まり込んでいるところで目が覚めて、ラムが「みんなでずっと楽しく過ごす夢を見た」と言い、あたるが「それは夢だ、夢なんだよ」と返し、キスを…しようとしているところを面堂その他に見られ結局 ドタバタする、というエンディング。
コレ、最後は現実に戻った説とまだ夢の中かも知れない説に分かれているっぽいです。前述のサクラの台詞に気を付けていれば、学校の階数が違うことに気づけるみたいですね。
全体的に『胡蝶の夢』や『浦島太郎』、その他(さっきも書きましたが)絵画へのオマージュが見てとれ、かなり気合いを入れて作ったんだろうな…と思います。すごく芸術性溢れると思いますね。
でも、うる星やつらっぽくない。
うる星やつらだと思いにくい。
そこが多分好き嫌い分かれるところだと思いますね~。
まあうる星やつらでないとここまで突飛なことはできないと思いますけど。笑
と、いうような感じです。
ただの感想垂れ流し。
元々父君がサンデー読者で、高橋留美子作品は父君の本棚にたくさん並んでいます。それでわたしもうる星やつらは何度も読み返しました。
しかし『ビューティフルドリーマー』は劇場版オリジナルということで、さてどうなるのかなと。
まずイントロがちょっと唐突過ぎて、一瞬思考停止してしまいました。
その後に続く学祭の描写は、「うる星」のノリだなぁと思って見ていたのですが、漫画版の序盤の脇役がアニメではレギュラークラスになっていてちょっと面食らいました。
で、見続けていると何かがおかしいというか、違和感を感じました。
すぐに分かるのですが、いわゆるループものなんですね。何度も同じようなシーンが繰り返され、はじめに異常に気づいた温泉マークとサクラとの喫茶店での会話は視聴者に焦燥感を与えるようです。温泉マークとサクラと背景を、ぐるぐると交互に写し出すカメラ、だんだんと強くなる語調、浦島太郎のたとえ話、音楽相まってとても怖いです。
ループしていると明言されたあとはこの世界が現実ではない、異常であるという表現なのか、夢の中のような、竜宮城のような、SFシーンが増えます。
とくに印象的なのはしのぶが大量の風鈴の中に迷い込むシーンです。その後何事もなかったかのように再び学祭前日ループが始まるのが余計に怖いです。
サクラがループを打開するためにとった策、生徒の強制帰宅で、登場人物たちがどうしても家に帰れず何度も戻ってきてしまうシーンも釘付けになって見ましたね。
その後夜の学校に潜入し、本格的な異常に気づくシーン、これもループで、まあとにかく序盤はループの応酬ですね。
あとで調べたところによると、ここら辺の場面はありとあらゆる映像作品や絵画をオマージュしているみたいですね。サクラによる発言なんかも「メタ虚構」だったりするようで、これがラストシーンにも続いていて、エンディングの解釈を二通りに分けているみたいです。わたしは確認していないのですけれど…笑
さて、主要人物たちは面堂の戦闘機か何かに乗って友引町からの脱出を試みるのですが、そこで友引町が巨大なカメに乗って宇宙を飛んでいる様子を目にします。
ここで竜宮城の話が絡んできてるわけですが、正直マジでカメに乗ってるのかよと笑いました。笑
町に戻ったのち目に見えて町並みは荒廃していくのですが、そこはうる星キャラ、みんな即座に順応して楽しんでしまっているのです。
それはそれで楽しそうなんですけどね。
ところで、しばらくは世界終末期というか、シリアス描写なんですが、そこでのメガネの長台詞がとてもイイ。
『漂流教室』なんかでもぴったり来そうな声でした。
で、ですね。
なぜかしのぶと竜之介が消える、という事件が起き、主に面堂とサクラで真相に迫っていくんですが、まあすぐ分かるとおりラムの夢の中なわけです。
それを具現化させていたのが無邪鬼で、元の世界に戻るためにあたるが色々画策するのですが、無邪鬼による反撃でたくさんの悪夢を見せられるんですね。
あ、この元の世界に戻るためにハーレムを作ってもらおうとあたるが言った言葉、「他の女の子同様ラムにもきっちり惚れとる!ラムのいないハーレムなんて肉のない牛丼と一緒じゃ!」が結構胸打たれました。ハーレムが突然出てくるとかすごくちげはぐな文章に見えますが、見た人なら意味が分かります。
(ちなみに無邪鬼とラムの出会いは水族館ですが、これも竜宮城に絡んでいるんですかね)
話を戻します。
この悪夢、第1話だったり、コールドスリープの話だったり、短く怒濤のように押し寄せてきて目まぐるしいです。その勢いがいちばん最悪な悪夢で終わり、一転まるで世界創世期というか夢の中というか生物の体内というか形容しがたい場所に変わり、あたるに向かって無邪鬼が長々と語りかけます。「夢で良かったと思いましたやろ?」「夢の中なら何度でもやり直しがきく」「ずっと夢を見ていればいい」とか。それでも元の世界に帰ると決意したあたるのもとに、白い服の少女が現れます。思わせぶりに話の序盤から登場しているこの子、あたるに帰り方を教え、最後に帽子を取って「責任とってね」と言います。そう、ラムちゃんです。この夢の本体みたいなものでしょうか。
で、学祭準備で学校に泊まり込んでいるところで目が覚めて、ラムが「みんなでずっと楽しく過ごす夢を見た」と言い、あたるが「それは夢だ、夢なんだよ」と返し、キスを…しようとしているところを面堂その他に見られ結局 ドタバタする、というエンディング。
コレ、最後は現実に戻った説とまだ夢の中かも知れない説に分かれているっぽいです。前述のサクラの台詞に気を付けていれば、学校の階数が違うことに気づけるみたいですね。
全体的に『胡蝶の夢』や『浦島太郎』、その他(さっきも書きましたが)絵画へのオマージュが見てとれ、かなり気合いを入れて作ったんだろうな…と思います。すごく芸術性溢れると思いますね。
でも、うる星やつらっぽくない。
うる星やつらだと思いにくい。
そこが多分好き嫌い分かれるところだと思いますね~。
まあうる星やつらでないとここまで突飛なことはできないと思いますけど。笑
と、いうような感じです。
ただの感想垂れ流し。