花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

ダンス オブ ヴァンパイア 2012 大阪

2012年01月10日 | ミュージカル
8日昼夜、マチソワ(?)で梅田芸術劇場行ってきました。
『ダンス オブ ヴァンパイア』見にね。
大阪も変わったものですね。
JR大阪から阪急梅田に行くまで迷子でしたもの。
ちなみに節約ゆえ京都経由で大阪へ。
この日1日でVD・伯爵の化身2名を見て日帰りを考えていましたが・・
東京行き午後9時20分行きののぞみは危なさそうゆえ、これまた格安ホテルをとって・・
正解だったかと。
東京に比べ休憩時間が25分から30分になって・・
東京でもカーテンコール後を考えると20分はおすよね。って思っていたところ
案の定でした(笑)

劇場空間、東京とは多少雰囲気が違うものの・・
大阪も元気に盛り上がっておりました。
ただ期間が少ないからゆえでしょうか。グッズもパンフも帝劇と同じ。
再演時の博多座のような作りではありませんでした。残念。

TOYリー君も劇場内2体飛ばしていたものの目立たず状態。
劇場は、無理せずとも客は入ってるってことだからでしょうか?
クコールもカーテンコールで
「今回もう1度(観劇)は、難しいようですので、再演希望とアンケートに書いてください」って言ってましたねえ。
そういえばアンケートに帝劇も書けばよかったのかな?
更に希望役者○○とか・・って。
初演時には、アンケートに何げに、CDかDVD希望って書いたっけなあ。
今期CD出てないけど、次回あたり・・って、
教授や、サラ・アルフが変わったところで再発売されないかな?
 ウィーンじゃ、記念版も含めてTDV4枚でてますからねえ。

話がひろがりましたが・・
今回山口祐一郎さんの声帯不調が、なんとも残念な限り。
帝劇では、朗々と響き渡るお声で歌っていたのに、梅田では、ウイスパー状態。
客席からあがって最初の音も不安定だったのが残念で・・。新年になに かお仕事されて、喉やられちゃったのかなあ?それとも乾燥原因か?
(歌舞伎でもめったに喉の故障のない菊之助が声をからしていたの が心配でしたが)
ただ体調は悪くないようで、カーテンコールは、楽しまれているゆえ、 喉だけの不調と思っていたい感じでした。

しかし、今回大阪で初めてこの作品を見られたかたとお話したところ、
ああやった唄い方をする作品なのかな?って思われていたそうです。
舞台は一期一会。やっぱりベストであってほしいものです。

この日、最初は、Wキャストサラは高橋愛さん、アルフは、浦井 健治さん、VDが新上裕也さん
その後知念里奈さん、山崎育三郎さん、森山開次さんという組み合わせ でした。

高橋愛ちゃん、山口さんが声が、でなかったり、浦井君の声が抑えられたりで、帝劇よりも小生意気度(年齢より幼く見えて)が上がり、あまりにもピュアな浦井アルフを手玉にとるかのようなかんじでなかなかよかったかなっと思いました。
でも、できればこの日どちらも知念サラでみたかったのが正直なところ。
一方浦井アルフは、帝劇よりは、すべてに抑えめかなっと。でも相変わらずのやりたい放題&ピュア度は健在。
あのアルフ笑顔で変わり者のアブロンシウス教授もアルフをちょいっとからかいつつ、可愛くて仕方がないといったところなのかなっと。いい師弟コンビですね。

そんな二人が城の屋上へ行き伯爵との対決場面。
初演の市村さんの教授の時からこの芝居で好きな場面の一つ。
伯爵と教授の対決で、緊張感が走り、純粋なアルフが、自分がどうなってしまうのか、恐怖のあまり思わず叫んでうずくなるってところ..
しかし」、残念ながら最近場面が、だんだん緩んできたように見えてしまう石川アブロンシウス教授なのでした。
初演の山口、市村の迫力ある場面がちょっぴり懐かしくなってきました。

そんな丸さからすると..不気味にも思えたクコールもすっかり可愛くなってきたような。
休憩時のクコール劇場ゆえでしょうか?
大阪は,東京での人気アンコール劇場なのかな?って、クコールの時給 が2000円の唄と1幕ラストの伯爵のまねの2作を今回見ることができ ました。

お客参加型といって、客席に対して楽しく見せるこのヴァンパイアですが、
あまりやりすぎて もねえ~って再再演。
東京以上に妙なアドリブ増えて、やっぱり苦手に感じたのは、シャガールでした。
そんなにシャガールがめだたなくても・・って思わず。でもこれって大阪のこてこてムードにあってるのかな?

アドリブ度合いがお芝居って肝心かと思うのですが、一番難しそうなのは、伯爵の息子ヘルベルトの存在かと。
ここに来てようやく初代ヘルベルトを払拭できてきたのではないかとおもうのですが・・。
馬場ヘルベルト唄もいいし、出番が短いながら馬場ヘルベルト存在感が出てきましたよね。
初代ヘルベルトのインパクトは凄かったですからねえ。この方にまさるのは相当な努力、アイディアが、必要になるかもしれませんね。
今期新キャストでは、マグダのジェニファ,回をますごとにいいなあ..って見させていただきました。
唄が、いいのと仕草雰囲気がいいよなあ。彼女がサラでも面白そう,.って思ったりもするのですが、
興行主としては、集客力のある一般メディアに顔を出しているアイドルや宝塚などですでにファンのついている人を持ってきたほうが安上 がりってことで...。ジェニファのサラはないかな。

一方、この人は東宝が一押し(?)次から次へいい役がついてきてますねえ。
山崎育三郎くん。大阪にきてようやくご自身のアルフレートというキャラクター が固まったのかなあ。と
好青年で唄も上手ではずれではないけれど、何かそれ以上の魅力を感じなくてちょっとさびしくもあります。

今は、いろいろなミュージカルでの役数をこなししてるってかんじなんでしょうか?
経験を増やして実力をつけさせてるのかなって思わず。
この日..霊廟では、育三郎アルフレート棺桶の中をのぞいて伯爵の棺桶に落ち込むという帝劇千穐楽パターンでしたが..
これは1度はOKでも2度目はなしでしょ..って思ってしまいました。又やってたらおこるぞ!!って(笑)

浦井アルフも初演時には、イマイチ、どうしたの?って思えた時が、ありましたから、
次回またアルフ山崎育三郎くんが演じるならば..と期待したいと思っています。

でも一番感じたのが、次回出演有るんだろうか?って見終わって、見尽くしたにも近い感じになってしまったのが、伯爵の化身。
新上裕也さん、森山開次さんのお二人。
見るべきメイン「墓場で伯爵が一人『抑えがたい欲望』を唄うシーン」の舞台のサイズが帝劇より小さく、伯爵と伯爵の化身の立ち位置距離が妙に近い。
そのため今までの雰囲気と印象が違って見えたこの場面でした。

孤高のヴァンパイア・クロロック伯爵の歌、新上さんのパフォーマンスはこの世においての哀しみ、この世の不条理までも表現して、人の世では、どうにもならないと解りつつも、闇の世界をバックに神になるのだ~ってハガネのような強くしなやかで妖艶な動き。

一方森山開次さんは・・人間ではない自分の哀しみ、人間に認めてもらえない生き物として野獣が、拒否されてしまっているような思いあがくかのように力強く激しく表現されて・・・ソロ公演の森山開次ワールドとは違った世界。

お二人とも登場のからそれぞれに違いがありましたが、全身全霊、渾身の力のこもったパフォーマンスを見せていただきました。
見てるほうも妙に力が入って・・消え行く姿をみたとたんどっと疲れて、ため息こぼして、ぼ~っとしてしまう瞬間でした。
あげく今回、見終わった瞬間もうないかも・・そんな思いにすらなってしまいまったのです。

ただその日新上さんなにげに登場して下手の墓石の蓋部分、立てかけてあったところを落としそうになって、踊りながら直したところ、思わず冷静~って感心してしまいました。

この墓場シーンのほかにも2幕はなんといってもアルフレートの悪夢シーン。
あそこは、まさに妖艶・・サラが、ヴァンパイアに誘惑されて・・
まさに、こわ~い帝王伯爵ヴァンパイアにとられちゃうわけですから・・
アルフレートのようなひよっこは、やられちゃうのですよね。

帝王の周りには恐ろしい部下もいっぱい入るわけで・・ダンスパフォーマンスの見所いっぱい。
音楽も含めて・・。
ことに新上さんはアルフにまさに襲いかかる迫力は、ヴァンパイアでありつつ悪魔のような恐ろしさ。手下を従えて、アルフをおびえさせますねえ。

森山開次さんは、今期どうも野獣の雰囲気で襲いかかるような荒ぶるれた印象が強いです。・・ちょっと違うけど、この間まで放送されていた妖怪人間のよう。

たまりませんでしたわあ。ひきこまれっぱなしで・・。
前回まではメインお二人のほかに気になる男性ヴァンパイアダンサーがいましたが・・
今期は、綺麗だけど、それ以上の注目に及ばす。
女性ヴァンパイアの方のほうが気になっておりました。カッコいいと。

物語最後、クロロック伯爵の城から、教授やアルフやサラが、逃げる場面の音楽が流れると・・舞台では、吹雪の中ってことですが、私の頭の中は、1幕目のサラが、伯爵から赤い靴を贈られて、伯爵と踊るシーンを描くあの場面を思い浮かべてしまっています。
同じ音楽ですからねえ。ここ。

今回梅田では、かなりいい席に座って見せていただけました。
まさに堪能。満足いたしました。
きっとこれ以上のミュージカルパフォーマンスダンスシーンはないんじゃないかって思いで。

終演後、ホテルに1泊ってことで、ホテルに到着すると、吹雪で撒かれた紙吹雪が、数枚落ちました。
思わず笑顔に・・楽しかったです。

しっかし散財したなあ・・。1回1,3000円でしょ。それ2回に・・電車もホテルもね。
でも見ごたえあって、元気もいっぱいもらったし、笑顔になれたし・・。

大好きなミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』2011年、2012年はこれにてお終~い。