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回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

ヨーロッパ自動車旅行

2020年08月01日 13時32分23秒 | 日記

18歳で運転免許を取得してから自動車とは長い付き合いになっている。幸い大きな事故に遭うこともなくここまでこれたうえ、駐在したイギリス、アメリカではそれぞれ現地の運転免許を取得しその国の自動車文化に触れることが出来たのは幸運だったと思う。

イギリスにいた時には、何度かドーバー海峡をフェリーで渡りフランス、ベルギー、ドイツなどでも運転した。どの国も道路はよく整備されており、道路・交通標識もほぼ統一されていたから、特に不安は感じなかった。若気の至り、と言うことも事実で、今思えば随分と思い切ったことをやったものだと思う。しかし、自分の意志で行きたいところへいつでも気兼ねなく移動できる、と言う車の魅力には抗いがたいものがあった。

イギリスでは週末のゴルフ場への交通手段として、また、息抜きのためによく近郊の公園や城、貴族の館、マナーハウスなどの見物に出掛けたり、少し長い週末を利用してスコットランドのゴルフ場やウイスキーの蒸留所巡りをした。セント・アンドリュースのホテルでバグパイプの音で目覚めたことは忘れられない思い出だし、晩秋の重い雲の垂れ込めるネス湖で、湖面を渡る冷たい風に吹かれながら(いるはずもない)ネッシーの出現を待ったのも愉快な思い出だ。

フランスにはフェリーに車を積んで簡単に旅行が出来たから、ブルターニュ地方にまで足を延ばし、美味しいパンやワインを買い付けに行ったこともある。東京近辺の道路事情・運転事情に比べると格段に自動車や交通量が少なく、また、高齢のドライバーがかなり多いということからか、他者に対する心遣いのようなものが感じられ、イギリスの登録車を意味する「GB」のステッカーが貼ってあってもそれで嫌がらせを受けるということはなかったからそんなことが出来たのだろう。 当時(80年代)はまだEUの関税同盟が成立していなかったので、各国の間で免税の仕組みが残っており酒や香水などの免税店での買い物も魅力の一つだった。

日本では自動車を運転すると攻撃的な性格に豹変するドライバーがいると聞くが、ヨーロッパではそういったことは感じなかった。ただ、イギリスでは運転上のいさかいから暴力行為にまで発展する、いわゆるRoad Rage(あおり行為)問題がそろそろ顕在化してきたころでもあった。

一方で、ヨーロッパで車を運転しているとその国民性の違いが良くわかる。イギリス人は何事にも慎重と言うか臆病なところがあって、運転中それをよく感じた。少しでも心配があるととにかく減速して安全を確認する。かたやドイツ人のスピードに対する執着心は他の国には見られないものだ。ドイツにはポルシェやベンツ、BMWといったスピードの出る車を作る自動車会社がひしめきあっているだけあって、速く安全に走るということには長年の歴史を持っている。縦横に整備され、速度制限のないアウトバーンを走る車の速度はイギリスの比ではない。イギリスで買ったBMW 520に乗ってドイツのアウトバーンを走ったことがあるが、サイドミラーではるか後方にポルシェの姿を認め、追いついてきたら道を譲ろうと思っていたらアッという間にバックミラー一杯になるほどに接近している。慌てて車線を変更して道を譲ると、カーンと言う金属でもたたいたような音を残して数秒後には豆粒ほどにまで小さくなっていた。間違いなく時速200キロメートル以上出ていたはずだ。 

特に楽しかったのは2週間ほどの休暇をとって友人とヨーロッパ諸国を車で旅行したこと。空港からレンタカーという選択肢もあったが、それでは国境を通過しながら、地続きのいくつかの国を連続してめぐるという楽しみができない。それに乗り慣れた自分の車のほうが安心感があるし、故障のリスクはあったが、ヨーロッパをカバーする保険サービスがあったので、ロンドンからベルギー、フランス、ドイツを巡る自動車旅行に出かけた。それぞれの場所でホテルを予約しておいたので、その点も気持ちに余裕が持てたと思う。必要なだけいくらでも荷物をもっていけるうえ、それを車のトランクに放り込んでおけばいつも手ぶらで動き回れた。

その自動車旅行の大きな目的は、まずはヨーロッパの歴史を大きく変えたナポレオンとウェリントンが激突したワーテルローの古戦場を見ること、パリの凱旋門のロータリーを回ってシャンゼリゼを走ること、そして当時人気のあったドイツのロマンチック街道でノイシュバンシュタイン城などの古城をめぐり、最後にハイデルベルグの大学街を逍遥してみること、だった。ずいぶんと欲張った旅程を終えて無事、戻ってきたときは安心感と一種の懐かしさでロンドンがまた新鮮に思えてきたものだ。この旅行中、助手席に座ってナビゲートしてくれた同行の友人が、その時走っている国に合わせて服装の一部、帽子やスカーフを変えてくれたので、それを見るのも楽しみのひとつだった。

遠くまで広がる畑や牧場の間を抜けていくと石造りの家が集まっている小さな町に入る。そういった町では平坦な舗装でなく、少しごつごつとした石畳の感触がタイヤから伝わってくる。特に夏の間は夏時間によることもあって陽が長いから夕食後でもまだ空に明るさが残っていて、遅くまでゆったりした気分を味わうことができた。

スコットランド・ネス湖の写真をいくつか。

コメント (2)
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