先週は、大波小波、波乱の一週間だった。 正月、3連休と続いた1月は、皆さん財布の紐が硬くなっているのか、厳しい一週間になった。 特に、給料日前は悲惨の一言。 電気代のほうが高いのではないかと思われる日が続いてしまった。 そんな中、24日に 「TSP(東京サウンドプロダクション)」 という、昔の仲間の会社が新年会をやってくれた。 自分が 「モーニングショー」 をやっていた時の、技術スタッフのメンバーだ。 いま、地方へ行った時、その土地の技術スタッフとロケをし、終わったら何もなかったかのように解散する。 ところが、自分が 「モーニングショー」 に入った1980年頃は、技術スタッフも全員一緒に行動していた。 ディレクター、リポーター、カメラ、音声、助手の5人チームで、日本中を飛び回った。 ディレクターは、全員分の飛行機代やホテル代を持っていなくてはならないので、いつも百万円くらい財布に入っていた。 事件、事故など、厳しい状況の中で必死に取材をした後、一緒に食事をし、呑みながら反省会をした。 言ってみれば、戦友みたいなものだった。 当時は、重いカメラや音声機器を担いでいたスタッフも、今は社長や専務になっていた。 当時から比べると、外見は禿げたり太ってしまったりしているが、心の中はその頃と変わってなく、頑張っている仲間を励ましに来てくれた。 昔話に花が咲き、とても楽しい時間を 「ICHIE」 で過してくれた。 帰り際に、「来年の新年会も、ICHIEでやろう!」 ということになった。 仲間とは、ありがたいものだ。 ほろ酔い加減の仲間の背中に、「来年も、一人も欠けることなく、この店に来てくれ」 と手を合わせた。 合掌
昨日でセンター試験が終わった。 我が家の子育てで、最後の受験を三女が受けた。 いつの時でも受験は大変である。 家族は受験生に気を使い、じっと動向を注視しながら静かに暮らさなければならない。 受かれば、その苦労は報われるが、ダメだったら、その後のいばらの道が待っている。 人生は修行の場だ。 いろいろな試練が待っている。 ここで頑張れるか頑張れないかは、その人の人生にかかってくる。 「もっと勉強しておけばよかった」 などと言っても、後の祭りだ。 人生は、「己に克つ」 という大きなテーマがある。 「やれなかった!」 ではなく 「やらなかった!」 なのだ。 おそらく、棺おけに入るまで、その戦いは続くのだろう… 「ICHIE」 では金曜日、大変な出来事が起こってしまった。 一緒に経営していて、店の全権を任せている惠子さんが、店を終えた帰りに、自転車が雪の凍った所で滑って転倒してしまった。 右足の半月版、靭帯を損傷し、全治2ヶ月の怪我をしてしまった。 店に出ることは出来るのだが、給仕ができない。 自分は、慣れないホールの仕事もしなければならなくなった。 1月は先月に比べ、売上が大きく落ち込んでいるにもかかわらず、この試練だ。 まさに 「人生は修行の場」 だ。 この難局を乗り越えて、春を迎えられるか否かは、己の頑張り次第だ。 店のベランダにおいてある、しだれ梅の蕾が、だんだん大きくなってきた。 雪にも寒さにも負けずに、大輪を咲かせようとしている。 ICHIEの 「しだれ梅」 は、店の皆に、何かを語りかけてくれている… 合掌
昨日の大雪には驚いた。 成人式に望んだ人たちには、散々な成人式になってしまった。 いつもならキッチンを預かる百合子さんが来てくれるはずだった。 ところが、田無に住んでいる百合子さんにとって、電車が動かなくなって帰れる保証が無い。 しかたが無く、休んでもらうことにした。 自分も、三軒茶屋にある 「ICHIE」 に行くのに、一苦労してしまった。 普段なら自転車で行く。 自転車でない時はバスだ。 しかし、どちらも動かない。 しかたがないので電車で渋谷まで行き、渋谷で百合子さんにお願いしていた魚などの仕入れをし、三軒茶屋に向かった。 途中、綺麗な晴れ着を着た成人の女性に、「おめでとう、大変だね」 と、声をかけた。 成人式は、成人した若者のためだけにあるのではない。 そこまで育てた親のためでもある。 風邪をひいたら寝ずに看病し、受験のときは一緒に緊張し、頑張って頑張って育てた親の 「お疲れ様」 の儀式でもある。 そんな気持ちを知ってか知らないか、大雪に 「まじ、やっべ~」 を連発する若者が印象的だった。 店は案の定、3組しか来なかった。 でも、成人の人が入ってこれるように、休むことなく心意気で開けていた。 「ICHIE」 にとって、思い出に残る成人の日の一日になった。 合掌
おうち料理 ICHIEをオープンして3ヶ月が過ぎた。 年末は休まず営業し、新年も3日まで営業していた。 おかげ様で、年を越すことが出来ました。 来て下さったお客様には、心より感謝申し上げております。 「年末年始、休まず仕事してかわいそう~」 と言ってくれるお客さんは多かった。 でも、自分の中では、働ける仕事があるということが最大の喜びだ。 20代のころ、「江森陽弘 モーニングショー」 で、江森さんが言った一言が忘れられない。 当時、借金で年を越せなく一家心中してしまった人に、江森さんは番組の中で、こう言った。 「きっと、この家族は辛かったと思う。 でも、何で1月1日が元旦じゃなきゃいけないんでしょうか… 借金を返した日が、その家の元旦でいいじゃないですか…」 と。 日本人は、まじめで勤勉で、融通がきかないところがある。 「元旦は、こうでなければいけない」 的なところがある。 でも、江森さんが言うように、事を成した時が正月でいいと思う。 人にはそれぞれ色々な人生がある。 だから自分は、ICHIEが軌道に乗ったときが正月と思っている。 年末年始など関係なく、働ける自分がそこにいることに感謝だ。 今日から、「とびっきり!しずおか」 で、芸能界の仕事始めだ。 「ICHIEと、テレビの仕事と、二束のわらじを、しっかりこなしていく」。 これが今年の目標だ。 8日から通常営業する 「ICHIE」 を、今年もよろしくお願いいたします。 合掌