石丸日記

反原発運動半世紀
バックは福島第一原発事故を伝える福島民報2011年3月13日号

デブリの本体は原子炉の中にあった! No208号

2019-04-26 09:14:05 | 脱原発情報

原子炉からの取り出しは振り出しに戻った

 既報No206で東電が実施した「第一原発2号機のデブリ接触」問題を取り上げた。それから2ヶ月、NHK報道では「デブリ本体は格納容器ではなく原子炉本体の方が可能性あり」と結論付けた。


 

 写真にあるように2号機のデブリは原子炉内に42㌧、格納容器に195㌧存在すると推定していた。ところが格納容器内の床のデブリは本丸ではなく、そこにあるのは核燃料集合体を囲む制御棒、チャンネルボックスなど様々な金属部分であるとし「核燃料の周りにある金属類が主なもの」と結論付けた。
 格納容器内はなぜ金属ばかりが見つかるのか?
 それは「温度」により溶け出す度合いが違うというのだ。金属類は1,500度くらいでも溶け出すが、核燃料は2,500度くらいでないと溶け出さないという。1,000度近い開きがあるというのだ。 もう一つは「デブリに近づくと放射線が急上昇する。しかし、今回の場合、それがなく格納容器にはデブリは少ないかも知れない」という。
 これまで40~50年ともいわれる廃炉作業。本丸デブリ取り出しは「横アクセス」としていた。ところが作業が極めて困難な「原子炉内部」を解明し、その上で格納容器上部の↓から取り出すことをしなければならない。
 オペレーテングフロアという建屋の最上階でメルトダウンした時の放射能が充満している部分であり使用済み燃料プールもある。
 この「デブリ取り出し⇒廃炉⇒解体3基」という世界ではじめての作業が開始されようとしている。その本丸の調査で壁に突き当たったことになる。第一原発から4㌔地点の大熊町新役場周辺が避難解除され町民は帰還を促されている。
 そんなところに「住民が戻っていいのか?」と心底思う。


脱原発情報 No206号 PDF版はこちら

P2,3 富岡町「帰還困難区域」直近の小浜地区は高い線量
    事故前の27倍から95倍

P4  東電判決 勝又ら有罪の可能性は・・・
    「情報収集義務」(最大津波15.7㍍)を裁判所が認めるか?

P5  福島第一原発3号機核燃料搬出開始
    使用済核燃料が原発を止める

P6  過労死労災認定後も救急医療体制などで隠ぺい
    被告のいわきオール・宇徳・東電の不誠実さ際立つ!

 


 



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