はなむらさき不定期便

もうちょっとだけ

つづくんじゃよ。

「死太郎くん」が可愛くなってくる。…はず。

2005年01月16日 21時12分04秒 | 漫画感想
すでに何度か主張して参りましたが、私はホラー漫画が大好きです。
それも、「本当にあった怖い話」のような心霊現象の恐怖よりも、異形のクリーチャーが登場し、悲鳴がこだまする、血みどろスプラッタなホラーが好き。
うっかりこういう事を言うと、まわりはどん引きに引きます。お願い。そんな目で私を見ないで。
だって心霊現象は自分の身に降りかかってくる可能性が有るじゃないですか。「本当にあった」という位ですし。血みどろスプラッタな方が割り切って楽しめるのです。

さて、そんな私が一番好きなホラー漫画家。千乃ナイフ氏。線の細い美麗な絵柄で描かれる、容赦ないグロ展開が魅力の漫画家さんです。
そして私的に千乃氏の代表作が「死太郎くん」シリーズなのです。
今はもう無くなってしまいましたが、秋田書店の少女向けホラー誌「サスペリア」にて読切り式でシリーズ掲載されておりました。

セブン&ワイのコミックス紹介はこちら


ごらんになりましたでしょうか?死太郎くんのご尊顔。不気味です。
常時ランドセルに、刃渡り40cmはあろうかという包丁を所持している小学生(なのか?)。尋常ならざる迫力です。
この死太郎くんが「死太郎スキップ」を踏んでやってくると、恐ろしい出来事が起こってしまう…。そんな物語。

さて、大雑把すぎるあらすじ紹介も済んだ事ですし、ろくでなし感想文いってみます。

まずはこの漫画最大の魅力とは何か。
それは女の子が可愛い!ということ。
タイトルは「死太郎くん」なのですが、どちらかというと死太郎くんは狂言回し的な役割を演じています。
物語の主役は、毎回悲惨な目に遭わされる少女達なのです。

基本的に主役は毎回黒髪ストレートで気の弱い少女。そして目が大きい。いじめっ子はギャルっぽくて、目の大きさが主役の3分の2。主役の友達は三つ編が多い。基本的に不美人は登場しません。
女の子の顔がみんな同じとか思ってはいかんのです。これはもはや様式美の世界。
しかし、そんな美少女も、うっかりしてると、瞳孔が開き、目の血走ったトンでもなくグロい顔に変わってしまう事も多く、油断出来ません。
特筆すべきは、この人足フェチなんじゃないかと思うほど、見事な足!特に臀部から太股に掛けての描写は秀逸です。なんか作者のこだわりを感じる。「パンチラは絶対にしない。」という方針にも何かこだわりというか、執念を感じます。
千乃ナイフ氏の絵柄は、顔の描写が独特で、繊細に書き込まれた睫毛・虹彩までしっかりと書き込まれた黒目がちな瞳・やたら小さい口(能の面の口元にそっくり)が特徴です。ちょっと好き嫌いの出そうな絵柄なのですが、太股の描写については、好き・すごく好きのどっちかでしょう。(と、決め付けてみる。)
少女向けホラー以外にも、成人向け小説の挿絵なども手がけてらっしゃる様です。なるほど。エロさに納得。
ホラー漫画に欠かす事の出来ない要素、エロチシズムを十分に満たしております。


いきなりホラー以外の魅力を語ってしまったので、次はホラー要素の魅力ですよ。
それは、美麗とも言える内臓の描写と、デザインのイカス、クリーチャー達。
「死太郎くん」含め、他の千乃ナイフ作品すべてに於いて、ほぼ100%のモツ登場率を誇りますが、この人の描く内臓は、なんか臭くなさそうなので割りと平気です。逆に臭そうな内臓といえば、日野日出志・谷間夢路辺りでしょうか?こちらは、なんかムァッと来そうな内臓。なんだこのニュアンスのみの説明。
そして、魅力溢れるクリーチャー。これはもう、ホントに気持ち悪い。
ゾンビなどは、現在進行形で腐敗が進んでいるタイプ(例:バイオハザード)ではなくて、干からびちゃた系(例:ハムナプトラ)のソンビで、これがまた気持ち悪いのです。肉がすっかりこそげ落ちて、骨スジばってる感が後引く怖さ。内臓そのものがモンスター化したかのようなヤツもおります。怖いです。
かと思うと、けっこうユーモラスな愛せるヤツラも居たりします。コミックス「死太郎くん2」に収録の「人間の実」に登場する、校長先生の怪物が私のお気に入り。
校長と言うよりは、教頭っぽい顔の付いた巨大な芋虫さん。初登場から推定5秒で潰れて死にます。その儚さと優れたデザインセンスが好き。


語り忘れてはいけないのが、各所に溢れるユーモアです。
不条理かつ、ナンセンスなスプラッタホラーの世界は、どこかでギャグに通ずる物が有ると思うのです。
「ありえねー!」という、なんかの映画のキャッチフレーズ的な展開は、ちょっと笑えます。
つのだ☆じろう御大などは、狙ってない(多分)のにギャグになってる偉大な先生ですが、千乃氏の場合は確信的に笑いの要素を随所に提供してくれてます。
「死太郎くん2」収録のエピソード「肉ロボット」に登場する、殿城姫子様なんか、女版・大豪院邪鬼とでも言うような巨大さを誇ります。しかもその巨大さには誰もツッコんでくれない。シュールです。


さてはて、私がだらだら語った所で、「死太郎くん」の魅力は7%位しか引き出せません。
百聞は一見にしかず。とも申します。もし、この駄文で興味を持たれたお方は、お手に取ってみてはいかがかと。気に入らなければ、そっと棚に戻して。
特にホラー漫画好きで未読の方。お勧めです。そしてモツ系大丈夫な太股好きの方。この太股はお勧めです!


以上、「漫画感想」第一回。千乃ナイフ「死太郎くん」のご紹介でした。
第一回から先の危ぶまれる内容です。
私がホラー漫画に何を求めるか?それはエログロナンセンスの世界。そんな奴なんです。

またしても、記事が途中で消えるトラブル発生。
いいかげんこんなミスは繰り返したくないものですが、未だ初心者です。
コメント
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