871piano工作室

ピアノ調律修理が本業。
趣味の凧や工作の話題など。

竹笛の作り方

2016年04月07日 08時37分22秒 | 工作

長くなりますが自分の記録として、写真とメモを書いておきます。

山で伐って来た竹は、炭火やバーナーであぶり、脂汗を少しかかせて虫ころしして、節ごとに切って節に穴を開け、風通しを良くしておく。このまま数年放置乾燥させる。

のこぎりで切ったり、ドリルで穴をあける時は、マスキングテープを貼っておくと、竹繊維がめくれあがりにくい。

竹表面のカリカリした層は作業中に欠けやすいので、あらかじめ刃物でこそげ落とす。(ただし表面の模様、景色がいい時はあえて残す時も有り)

むき上がった竹材

アルミ棒の先に割れ目を切り込み、荒い布やすりを巻きつけ

内側を削る。

これまでたくさん試作した穴位置を参考にして、

ボール盤で穴あけ。

竹のささくれをサンドペーパーで仕上げる。

以前はビーチサンダルを使っていたが、今回はフロアー用スポンジマットをポンチで打ち抜いて使った栓。

ピアノとチューナーを使って、音程を確かめながら、最低音の調律穴を決める。

最低音の調律穴は、無くていい時や2つ要る時もあり、それでも足りないのは4つ5つと増やせば、「ミンサー柄、いつ(五)の世(四)までも」になったりする。

塗らなくても音は鳴るが、息が結露して竹に染み込むといけないので、「カシュー塗り」をする。皿に濃いめの塗料を置き、木綿の布を「タンポ」にして、細い竹の棒も使い、内側、外側、と「タンポ摺り」する。

ぶら下げて乾かす。

カシューは特有の香りがあり好きだ。

昔、プラスチックのリコーダーをくわえた時の臭さが気になったが、ドイツ製の木のリコーダーを初めてくわえた時に何の木かは知らないけど木のいい香りで「これはいい!!」と思ったので、水道管の横笛では趣きがあまり無いが、竹の笛でカシューの香りがすると「これはいい!!」

タンポは一度で捨てるともったいないので、カシュー薄め液と一緒に保存して、何回かは使う。

竹の表面模様を生かして作るときは、硝化綿ラッカーを使って「タンポ摺り」する。

上等の横笛は籐(とう)で巻き締めたりされているが、八重山の笛は素朴単純なのがいいと思っているし、出来るだけ簡単な作りで、安く売ろうと思っているので(はい、たくさん作っているのは売ろうと思っているからですが、売り方がわかりません。価格もまだ決めていません)長々と読んで下さって有難うございます。もし参考にできる所があれば使って下さい、作ってみて下さい。