Intersecting Voice Cafe

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by hamarie_february

IPCCレポートを根掘り葉掘り読む会に行ってきた

2010-02-15 22:58:13 | イベント(他カフェ含む)

ハロー。久しぶりのblog更新です。

Twitterのつぶやきで満足してしまい、今年も早々に更新が滞っておりまする。

かたじけない。来年こそは!(えーっ)

ところで、本日は久々に大きなネタがございます。これは絶対に書かねばなーというネタ。

 

この土曜日(2月13日)に、神戸大学サイエンスショップの「IPCCレポートを根掘り葉掘り読む会」に久しぶりに参加してきたんです。いや、ほんと、およそ1年ぶりというご無沙汰ぶり(笑)

神戸大学サイエンスショップ

もうプロジェクトも終了が見えてきて、そろそろまとめに入ろうかというこの時期にひょっこり参加させていただいたのは、地球温暖化問題の最前線で奮闘されている、国立環境研究所の江守正多さんがゲストスピーカーで来神されるとお聞きしたから。パチパチパチ。

(独)国立環境研究所 地球環境研究センター

↑「ここが知りたい温暖化」など一般向けの様々な資料あります!

 

昨年の8月頃には、あの「朝生」にも出演しておられましたよね!(観た?) 

ワタシは番組途中で気づいて録画したのですが、いわゆる「温暖化懐疑論」の方々との、丁々発止かつ冷静に(ってヘンな日本語だな)論争される様子を拝見し、「おぉ」と感嘆の声をあげてしまいました。

(イケメンだし。・・・って、そこかっ!)江守さんの画像(検索結果)はこちら 

 

・・・いや、冗談。

「朝生」という番組は(ご覧になったことがあればわかると思いますが)、魔物が住んでいるのか(田原総一郎が魔物なのか?)、誰でも一度は舞い上がり激昂してしまいがちなのです。(ワタシは観ているだけなのに必ず激昂しますっ!笑)

でも江守さんは(ワタシが拝見した限り)そんな状態は一度たりとも微塵もありませんでした。まさしく丁々発止かつ冷静。ぜひ姜尚中氏か江守正多氏かと呼ばせていただきたい!(きゃっ

そんなわけで、ルンルンと神戸元町の兵庫県民会館へ。

 

久々に目の保養でございましたよ!(やっぱり、そこかっ!)

TV画面では少々クール過ぎる面があり近寄りがたそうなところもみられますけど、実物はそんなことはなく、さらにポイントアップでした。

 

 

・・・って、見た目だけで終わってしまってはイケナイですよねぇ。(ワタシは終わってもいいんだけど・・・)

えっと・・・ここからが本題!(マジで?)。妄言多謝。

さて、以前に当blogでも、江守さんの著作『地球温暖化の「予測」は正しいか』の紹介をさせていただいてました(不確かな未来の予測@Intersecting Voice Cafe)とおり、

本書はようやく登場した感が強い、コンピュータ・シミュレーションの専門家による一般図書。地球温暖化とはシミュレーションの予測なのだという気づきから、研究者としての道が始まった著者が、その観点から網羅し、書くべき要点を押さえている本です。

江守さんは温暖化予測の主役である「気候モデル」「コンピュータ・シミュレーション」の専門家なんですね。(もちろん専門家の意見がすべてではなく、分野外の方々の知見も参照すべきなのは当然なんですが、やはり専門家の知見を最も重視すべきなのは間違いないですよね)

著作を読んだ頃から、ぜひお話(プレゼン)も聞いてみたいと思っておりましたが、今回プレゼンを始められる前に「科学技術コミュニケーションの大切さは身に染みている」とおっしゃっただけあって、プレゼン力も高得点でした。

プレゼン内容は、著作で言えば、第3章「コンピュータのなかの地球」を中心に第4・第5章までを概説されたカンジでしたが、活発な質疑応答も含めて、4時間もの長丁場が混乱も無くあっという間に過ぎました。

ワタシのような文系のド素人でもすすっと入ってくる論理的な文章力と同様、語り口も整理整頓されていて完璧。この人、本当に頭が良いんだなーと感心することしきり、でした。

ググッてみると、最近Twitter界隈(ワタクシのタイムライン上)で大学改革の話題と絡んで何かと言及されることの多い「東京大学教養学部」ご出身のよう。さすがと言うべきでしょうか!?

・・・と、ちょっと褒めすぎですかね?じゃあ、ひとつだけ・・・

 

惜しむらくは、今回のプレゼンでは、現場で日々課題と格闘されているその真髄というかリアルさまでは伝わってこなかったことかな。そういえば以前、読後の感想でも書きました。

ただ、だからこそ。堅い頭や疑惑の目先をガラリと変えるところまでは行かないだろうな。それは頭が冷えることと裏表なんだけど。とても惜しい。

 

もちろん、(あとがきで書かれてますが)「価値中立的な立場」で書くという判断は正しいです(いや、科学本の基本はそうでなけでばならないですね)。

そして、「できる限り正確でバランスのよい温暖化の科学を社会が共有してほしい」という切実な思いも充分すぎるほどわかる。けれどけれど。

「まずは専門家と社会のあいだの相互信頼関係を醸成することが重要だと思ってます」。あーそれは、絶対そうですよね。けれど。

なかなか現実は難しいんですよね。どう頑張っても行ったり来たりの繰り返しです。

 

ただ、「地球温暖化の科学」が社会そのものと向き合わねば、(たとえ基礎科学の研究者であっても)一歩たりとも進めない科学のひとつだといういうことは確かだからこそ(研究者もそう考えているだろうからこそ)、ワタシはものすごく注目したいし、自分のことのように考えていきたい。応援したいと思ってます。

だって、ワタシは社会の一部で、社会は地球の一部だからね~~!!

コホン。えっと・・・。長くなったので・・・。

クールに概説していただいたプレゼン内容の「気候モデル」「コンピュータ・シミュレーション」の話、さらに第5次IPCC報告書に関わる最新情報については明日の別便で。すんません。


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