昨日のTV『爆問学問-爆笑問題のニッポンの教養スペシャル』@NHK総合、見ました。うーん。
慶応義塾大学での公開ライブ形式で、テーマは「2030年の社会」。
ざっくりした企画は、科学が今より進歩、あるいはデジタル化されている2030年における幸せとは?みたいなことを、当該分野の情報工学の研究者だけでなく、その影響(プラスもマイナスも含めて)を受ける分野の研究者に8人集まってもらったカンジ?
でも「現代中国論」とか「環境デザイン」って、あんま関係ないと思うけど。それに途中から、塾長なる方が登場して何がなんだか。
ふむ。時間が短いね。あれだけの出演者がいて、2時間じゃね。おまけに外野(他大学)から参画した研究者がプラス3人じゃね。交通整理が大変。しゃべりたいヒトとしゃべらないヒトに二分化されてた。っていうか、カットされたのかもしれませんが
収録後の太田総理の感想。
要するに、ホワイトハウスのように専門家が何人もいて、いろんな疑問をぶつけると、それぞれの専門家からいろんな答が返ってくる。常々、そんな理想的な場所があればすごくいいなと思っているので、そういう感じで今日は専門の先生達に素朴な疑問をどんどんぶつけてそれに答えてもらえた、本当に贅沢な時間でした。
この欲望、たいへんよくわかりますな。
さらに言えば、「いろんな答え」をもっている「それぞれの専門家」同士をバトルさせたいかな
つまり、ある事象に関して、同じ分野においてさえ、こちらの専門家はAと言ってて、そちらの専門家はAじゃないと言っている状況が、もうあちこちにあるわけですな。
asahi.com:民主、「法案の嵐」作戦、小沢代表が号令(2007年9月28日)
与党主導の「話し合い」には乗らず、国会論戦に引き込むためだ。
政治状況と一緒にするのはどうかという意見もあるかもしれませんが、話し合い、反対。論戦、期待です。話し合い=当事者(この場合は政治家)だけ。論戦=聴衆が必要だから。
番組紹介を読むと、今回の企画に「論戦」の意図はあったようです。
今まさにジャンルを越え、立場を越え、意見を交わし戦わせる場が必要なのだ。そして今回、我々は新たなステージを用意した。
つまり、設定が弱かったんですね。残念。
むろん多少の反論はありました。労働経済学の方やら心理学の方やらの。
以前ここでエントリーしたような問題提起もありました。太田総理が示唆してましたが、医療においてもデジタル化による遠隔診断が可能になれば、必然として、フツーの医師によるフツーの技術は必要なくなると。
あるいは、国内では格差拡大が問題になっていますが、中国やインドなどの復興を見れば、地球全体では格差縮小とも言えると。日本に生まれたというだけで優位に立てる時代は終わったと。
議論の前提として、太田総理は科学技術の急速な発展(あるいはデジタル化)に対して希望も危惧も両方感じ取れるとのこと。それは、ほぼ一般的な感覚ではないかと思います。
だから、こういう曖昧模糊としたタイトルにしちゃうと、なかなか「論戦」には発展しないんでしょう。次回は、もっと具体的なタイトルにして、「これぞ論戦!」という試みをやってもらいたいです。