はまなすの実

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レインツリーの国

2011-07-26 | 心に残った物語
最近は専ら短編小説ばかり読んでいました。
短編とすら呼べないようなショートストーリー。
何人かの作家が「恋愛」だったり、「ミステリー」だったり、「いじめ」だったり、何か一つのテーマに沿って描かれる物語が、オムニバス形式で構成される小説。流行なのでしょうか・・・。
(そんなCDも多くなっている気がする)

物足りない感じはあるけれど、一冊で何人かの作家を楽しめるというお得感はあるかな。多くの作家の作風に触れると言う意味ではとても便利だし、私好みの新しい作家さんを発見した時は、その作家の名前を、思わずネット検索してしまう。

この作家さんもそんな一人。
「有川 浩」さん。男性だと思い込んでおりましたが、女性のようです。・・たぶん。
「図書館戦争」シリーズでご存知の方も多いと思いますが、そのうち機会があれば~くらいに構えておりました。(何せ、勝手にSF作家だと思ってましたから)
ところが、偶然読んだ短編に驚かされました。
今までに読んだ事のないような話の展開、そして何より、私ととても似ているようなのです。視点や、価値観のようなものが。

そこで改めて購入した小説にまたまた驚かされました。
それは「難聴の女性」と「父親に思い出してもらえない男性」の恋愛物語でした。
どちらも「他人に理解されにくい不幸」を持っているのですが、女性の方が日常生活に支障が出てくる分、卑屈になってしまいます。
例えば彼女は美容院で髪を切りません。話しかけられても聞き取れないからです。
多くのヒトが集まる場所へは行けません。誰が話しているか分からないからです。
それに私の場合、ATMなどで後ろに人が並んでいる時や、何か警報機が鳴っている時など、分からなかったです。
この物語にもあるように「少し周りに気を使えよなー。」って思われていたことでしょう。
私も逆の立場ならそう思っていただろうし・・・。
「聴覚障害=コミュニケーション障害」
この言葉を見たとき、まさに!と感嘆しました。
私も左耳が聞こえなくなった時、何度もそういった状況を突きつけられました。
当時は全てにおいて周りが恐ろしく思えたのですが・・・すっかり慣れてしまいました。図太くなりました(苦笑)


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1 コメント

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Unknown (もんち)
2011-09-01 20:23:31
有川浩さん!!!

有名どころで「阪急電車」

短編なのに繋がってるのが面白いし、身近にありそうなことばかりで

ハマッテマス!
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