はまなすの実

今日も頑張る皆さまへ

風の歌を聴け

2006-08-31 | 心に残った物語
初めて読んだ時、私は20歳で、それなりの大人になっていたけれど、「なんだかよく分からない小説」と言うのが読後の感想だった。
文章は読み辛く、ストーリーは出鱈目であり、テーマは稚拙。。。まさにそんな感じ。

でも、こんな小説を書ける人って、かっこいいなぁと思った。
そして、これを読むと心が落ち着いた。


一度読んだ本は、読み返す事は殆どないけれど、この本は珍しく度々本棚から引き剥かれ、何やら線や○の印が増えていってる。
読み返す度に、どんどん好きになっていく。
外出中、読みたくなって購入したものもあり、本棚には3冊同じ本が並んでいる。


私はこれを物語としてではなく、一つの文章として、最も愛すべき一冊だと思っている。


その中の一冊は、かっちゃんのトコロに行った。
この雰囲気が、かっちゃんにピッタリだったから、強制的に渡した。
なんと驚いたことに、その日の内に読んでしまったと言う。普段はマンガしか読んでないのに。
ちょっと嬉しいなぁ。


私は、この本はあの人にピッタリだ。と思って、推し進めるクセがあるようだ。
うみくん。無理しなくていいですからね(笑)


ところで、八月も今日でオシマイ。
どんな夏でした?
私は幸せな夏でした。

明日から気分はもう秋。
読書の秋?芸術の秋?。。。食欲の秋にだけはならないように。

こちらはシトシトと雨ふりな日々。
夏の終わりの雨。
秋の始まりの雨。

何かが終わるんじゃなくて、何か楽しい事が始まるといいなぁ。

JUN.M

2006-08-28 | つれづれなるままに
席替えの時、かなりの確立で隣同士になる男の子がいた。
小中学校の9年間のうち、7年間同じクラスで、その3分の1は隣だったんじゃないかと思うくらい、印象深い。

そうなると、少しは恋愛感情も芽生えそうなものだが、そんな事は一切なく、私はいつも変な子だなぁ~と思っていた。

彼はビックリするくらい自由人で、彼に協調性を求める大人達がかわいそうなくらいだった。
私は隣で、そんなことしたら先生に怒られちゃうのになぁ。とよく思っていたけれど、彼は、割とひょうひょうと宿題を忘れてきたり、掃除をサボったり、授業中に居眠りをしていたりした。

それはわざと注目されたいからとか、悪意があってとかじゃなく、気分が乗らないという単純なもので、大人たちにとっては余計に質の悪いものだったのかもしれない。


その彼が、人生の再スタートを切るという。

独身貴族の仲間入りを祝して、宴のはじまりはじまり。。。。


でも彼は、自分の事は語らない。
たぶん、辛いとか、寂しいとか、本当の事はなんにも言わない。
たぶん、自分の気持ちを表現するのが下手なんだと思う。もしかしたら、自分ですら分からないのかもしれないケドね。。。


彼の生き方は、ある意味潔い。
誰にも縛られない、「短い人生楽しく生きよう」みたいなスタンスは、たぶん皆の憧れるところだと思う。

だからこそ、彼には幸せになってもらいたい。
彼が幸せだと、私達は安心する。



28歳という、もういい大人な僕達私達。
でも、同級生が集まれば、気分はすっかり小学生。

「あ~。大人になっちゃったなぁ。」と残念に思った、微妙な宴でした。

憧れの司書

2006-08-26 | つれづれなるままに
ちょっとマジメな話。

現在、図書館司書の労働状況は極めて厳しい。
なぜなら、この財政難な時代に、利益を求めない図書館という機関は、軽視されがちだし、サービス拡大の声は上がるが、予算、人員共に削減される事はあれ、増やされるという話は殆ど聞かれないからだ。
人は減っても、仕事が減る訳ではない。サービスの質は下げずに(寧ろ向上を期待して)同じ量の仕事をこなすとなるとボランティア残業しかない。図書館PRの企画ものにも、お金がかかるとなれば、ストップがかかる。
それは今の社会、どこでも同じですけどね。

それでも、救われる事があるならば、図書館で働きたいという人が多いということだろうか。
「図書館」という、現実離れした空間に、理想と憧れを持ち、採用者1名の枠に、何十人と求人が集まる。
私もその一人だった。

私は気が向いた時くらいしか本を読まないし、「一日1冊」というような読書家では、決してない。
物静かな性格で本が友達、というつもりも、恋愛小説のような恋を夢見る乙女、でもない。

でも私は図書館で働きたかった。
そして、実際なってからも、その仕事の魅力に、どっぷりとはまっていった。

司書は、「利用者のお手伝いをする」というサービス業だと思っているのだけど、私でも人の役に立てると言う事が、私の存在意義みたいなものだったんだと改めて思う。

必要とされていない仕事なんてないのだけど、やりたい仕事が出来ると言うことは、思っている以上に幸せなことだったのかもしれない。


P.S.現役、図書館司書の皆様。
理想を貫くことが難しい今日この頃。。。いかがお過ごしでしょうか。
いつか、利用者としてお邪魔しますね。

同級生の皆様。お変わりなく。

2006-08-21 | つれづれなるままに
約10年振りくらいで、地元の同級生たちが集まった。
小学校、中学校時代、同じ時間を共に過ごしてきた他人同士。
そう。他人同士。
でも、何かあったときに、本気になれる他人。
普段は知らん振りしてるようでも、傷ついたときには、力になりたいと思う他人。


こう言う関係を日本語ではなんと言うんだろう。
「友達」というと軽い気がするし、「親友」というとうそ臭い気がする。「幼馴染」というのでも、まして「家族のような」と言うのでもない、不思議な繋がりを持った他人同士。

嬉しくてしかたない夜だった。


さて、今回来られなかった皆様。
次回、下半期同窓会。計画中ですよ。
私が暇な限り、苦情が出る限り、やりますよ(笑)

今回のメンバー。
青坂センセ、chiaki、まきまき、keiちゃん、まんな、makki、ひっさ、SHINGO、オサム、ucchi、タクヤ、JUN、TOMI、です。

盛り上がり(?)5次会まで行ってしまった、まだまだ若い私たち。
誰がなんと言おうと、まだまだ若い私たち。
一気にあの頃へ戻れてしまう、無邪気さ。なんなんでしょう。。。


夜のせかい

2006-08-18 | つれづれなるままに
夜、ドライブに行った。
少し町から離れると、その夜には、一筋の光もない。
車のライトが無ければ、宇宙の中に放り出されたような、歩くことさえ出来ないほどの、深くて暗い世界。


日常とかけ離れた世界に、不意に恐くなる。

けれど、その闇の中でも、あたたかい夏の夜風や、草木のざわめきが、私をどんどん落ち着かせ、優しい気持ちに変えていく。

真っ暗な中にいると、人間のちっぽけさに恐くなり、宇宙の広さに感動する。
やっぱり、人は一人では生きて行けないよなぁ。と思い、この世界に生まれたことに感謝する。

人類が、電気を生み出すもっと昔。
例えば、蝋燭の明かりだけで夜を過ごしていた頃。
人はもっと、夜の生き物を感じ、月や星の自然を感じ、闇の世界に心奪われていたことだろう。


私達は、明るさを求め過ぎている。
全てが見えてしまう明るさよりも、何も見えない中で、創造する方がきっと楽しい。