goo blog サービス終了のお知らせ 

小学生のための 千字文漢字練習プリント

古代の中国で生まれた千字文で漢字を学ぶプリントです。
1日20分ぐらい。親子で取り組んでみてください。

83・84 上和下睦 夫唱婦随

2022年02月01日 | 千字文

 みなさん、こんにちは。

 今回は《上和下睦 夫唱婦随》のプリントをアップしました。

 そしてブログでは「唱」に注目しました。

 

 漢字の成立ち辞典によると、唱にふくまれる「昌」は日+曰(言う)で、太陽のように明るく盛んにしゃべる形で、

 「明るい」

 「盛ん」

 のイメージがあるという。ここから、

 唱 昌(盛ん)+口で、勢いよく声を出して述べる。唱道。歌をうたう。合唱。

 菖 ショウブ。香りの盛んな草。

 娼 歌をうたい客をもてなす女性。娼妓。

 猖 盛んに暴れる。猖獗。

 となるそうです。

 

 プリントにある和氏之璧の物語は、千字文(岩波文庫)の玉出崑岡でふれられています。

 山で玉の原石を得た和(カ)氏が楚王に献上すると、王は玉を見分けられずに「騙した」といって和氏の左足を切りました。

 王がかわったとき、和氏は再び献上したが、「先君とおなじように私を欺こうとしている」と右足を切られます。

 その次の王が立ったとき、また和氏は玉を献上しました。王が玉を磨くと美しい玉になりました。「金を一つの城に満たしても、この玉にかえることはできない」とされ、連城の玉といわれました。

 という話です。

 その後、この玉は趙に流れ、そこで完璧の故事成語をうみます。

 まあそれにしても、楚王がダメダメというか。両足を切られてよく生きていたなぁというか。

 ネットで和氏之璧の意味をひくと「この世に二つとない宝玉」とあるけれど、見る目のない人はどんな宝もわからない。猫に小判の方が近いような気もしますね。

  

 リンク先にあるプリントは千字文(岩波文庫)、漢字源(学研)などを参考にしてつくりました。

 子どもが漢字を身につけるのに役に立つと思います。小学生のお子さんがいるお知り合いの方がいたら、よければこのブログを紹介してください。

 みなさんのリアクション、お待ちしています。


81・82 楽殊貴賤 礼別尊卑

2022年02月01日 | 千字文

 みなさん、こんにちは。

 今回は《楽殊貴賤 礼別尊卑》のプリントをアップしました。

 そしてブログでは「礼」に注目しました。

 

 礼の旧字体は禮です。

 漢字の成立ち辞典によると、豊(レイ)は豆(たかつき=細長い脚のある木の皿)のうえに形よく供物を盛りつけた図で、「形よく整う」という意味があるそうです。ここから、

 礼・禮 示(神)+豊(形よく整う)で、神前でおこなう儀式。作法。

 体・體 骨+豊で、骨格が形よく組み立てられた体。身体。

 醴 祭りに供えるため一晩醸した酒。あま酒。

 鱧 レイ。ライギョ。7つの整った斑紋のある魚。日本ではハモをさす漢字。

 となるそうです。

 なお豐(ホウ)の新字体も豊と書きますが、意味は別だそうです。

 豐はたかつきのうえに山が二つあり、「器のうえに食物を山盛りにした」姿で、

 艶 色気がたっぷりある。妖艶。

 となります。

 

 個人的には、形よく盛られた食事よりは、大盛りの方に手が伸びます。

 あっ、だから私は、礼儀知らずなのか……。今回も、反省オチでした。

 

 リンク先にあるプリントは千字文(岩波文庫)、漢字源(学研)などを参考にしてつくりました。

 子どもが漢字を身につけるのに役に立つと思います。小学生のお子さんがいるお知り合いの方がいたら、よければこのブログを紹介してください。

 みなさんのリアクション、お待ちしています。


79・80 存以甘棠 去而益詠

2022年02月01日 | 千字文

 みなさん、こんにちは。

 今回は《存以甘棠 去而益詠》のプリントをアップしました。

 そしてブログでとりあげるのは「益」です。

 漢字の成立ち辞典によると、益には「いっぱいにする」という意味があり、益のうえの部分は「水」を横にした形で、皿のうえに水がいっぱいになる図形になるそうです。益には「いっぱいになって詰まる」というイメージがあり、そこから、

 溢 水が枠いっぱいに溢れる。

 縊 首を絞めて喉が詰まって死ぬ。縊死。

 隘 空間が詰まったように狭い。隘路。

 なんだか、あまり雰囲気のいい字ではありませんね。

 

 プリントにある、

 而今而後 吾知免夫

 は、孔子の弟子である曾子の臨終の言葉です。

 而今而後(ジコンジゴ) 吾免(われまぬか)るるを知るかな。と読みます。

 危篤で臥していたとき、集まった弟子に「私の手足をみてくれ。詩経にあるように、戦々恐々と深淵に臨むように、薄氷を踏むように(親からもらった体を傷つけないように)してきた。これからは、そんな責任から解放されるんだなぁ」と話した最後の部分です。

 ブログでもふれていますが、私は大学生のときにバイク事故に遭って入院するなど、体も心も傷だらけです。

 娘には、曾子の孝心をしっかりと教えたいと思っています。

 蛇足ながら、この言葉を私がみたときに思い浮かんだのは、曾子の逸話ではなく「而今」というラーメン屋さんです。

 食べてみたいなぁと思っているときに、「而今」の文字に出くわしたもので。

 やっぱり修行がたりていませんね。私は。

 

 リンク先にあるプリントは千字文(岩波文庫)、漢字源(学研)などを参考にしてつくりました。

 子どもが漢字を身につけるのに役に立つと思います。小学生のお子さんがいるお知り合いの方がいたら、よければこのブログを紹介してください。

 みなさんのリアクション、お待ちしています。