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たべもの歳時記

2019-04-03 10:53:00 | たべもの歳時記
俳句たべものダイアリー二0一九年二月

二月 一日(金)晴 煮凝りに夕べの名残り火のかける(煮凝り)
二月 二日(土)晴 晴れて尚喉の渇きに根深汁(根深汁)
二月 三日(日)晴(節分) 恵方巻どこを向いたらよいのやら(恵方巻)
二月 四日(月)晴(立春) 豆撒きの声を潜める宵あかり(豆撒き)
二月 五日(火)曇/晴 中華まん三口で食べて春ピール(春ビール)
二月 六日(水)曇/雨 大皿の春菜の青さ箸に取る(春菜)
二月 七日(木)晴 サラダ菜をほぐす水仕に朝始まる(サラダ菜)
二月 八日(金)曇 伊予蜜柑いつからか裏返し剥く(伊予蜜柑)
二月 九日(土)曇 白魚の寄れば崩れず椀の中(白魚)
二月 十日(日)晴 おこと汁最後に小豆啜る椀(おこと汁)
二月一一日(月)晴(建国記念日) ミネストローネ弱火に溶けて春野菜(春野菜)
二月一二日(火)晴 菜の花を笊に冷まして朝が来る(菜の花)
二月一三日(水)曇 焼き海苔のほんのり青く朝ひかる(焼き海苔)
二月一四日(木)曇 海苔粗朶に夕陽の落ちて浪ひかる(海苔粗朶)
二月一五日(金)曇/晴 白魚の真っ新な目の何語る(白魚)
二月一六日(土)曇/晴 薇の産毛に光る朝の水(薇)
二月一七日(日)曇 湯気に身の骨より白く蒸鰈(蒸鰈)
二月十八日(月)晴 草餅のあんこぶつぶつ午後のお茶(草餅)
二月十九日(火)曇/雨 菜の花の甘酸っぱさも味噌で和え(菜の花)
二月二十日(水)曇/晴 タラの芽の衣ほぐれて醤油色(タラ)
二月二一日(木)曇/晴 ひとえ草豆腐にさやぎ朝が来る(ひとえ草=青海苔)
二月二二日(金)晴 貝柱取れずに啜る浅利汁(貝柱)
二月二三日(土)晴 鹿尾菜揚げの甘さと合間って(鹿尾菜)
二月二四日(日)晴 海苔粗朶の記憶を辿る東京湾(海苔)
二月二五日(月)晴 キッチンに若布の泳ぐ朝はじめ(若布)
二月二六日(火)晴 何枚も重ねて巻いて海苔ご飯(海苔)
二月二七日(水)曇 魂の叫ぶ朝餉の茗荷竹(茗荷竹)
二月二八日(木)曇/雨 報連相炒める音に火の温み(報連相)


たべもの歳時記

2019-04-03 10:47:00 | たべもの歳時記
俳句たべものダイアリー二0一九年一月

一月 一日(火)晴 屠蘇交わす横顔にみる緊張感(屠蘇)
一月 二日(水)晴 菜を刻む俎板始め朝晴れる(俎板始め)
一月 三日(木)晴 屠蘇酌めば三日も晴れて新時代(屠蘇)
一月 四日(金)晴 数の子の歯応えの良く快く(数の子)
一月 五日(土)晴 初炊きを寿ぎ染める雑穀米(初炊き)
一月 六日(日)晴 一瞬で角まで膨れ餅焼ける(餅焼)
一月 七日(月)晴(七種) 七種粥苦みも旨し胃を温む(七種)
一月 八日(火)晴 すずしろの引き出す会話悲喜こもごも(すずしろ)
一月 九日(水)晴 白菜の芯の固さが歯に応え(白菜)
一月 十日(木)晴 朝仕済み十指労わり蜜柑剥く(蜜柑)
一月一一日(金)晴 お汁粉に鏡開きの餅伸びる(お汁粉)
一月一二日(土)曇 色さえて紫大根丸大根(紫大根)
一月一三日(日)曇 人参の甘さしみ出す夕あかり(人参)
一月一四日(月)晴(成人式)鍋料理何から入れる大騒ぎ(鍋料理)
一月一五日(火)晴(小正月)小豆粥甘さ啜れば晴れ続く(小豆粥)
一月一六日(水)晴 白菜の芯柔らかく踊る鍋(白菜)
一月一七日(木)晴 冬苺だれか見つめて並んでる(冬苺)
一月十八日(金)晴 牡蠣鍋の最後の一つ頑なに(牡蠣鍋)
一月十九日(土)晴 鍋噴けば鱈の身締る北の幸(鱈)
一月二十日(日)晴 搾りたて蜜柑ジュースに喉鳴らす(蜜柑)
一月二一日(月)晴 寒鰤の兜焼きから脂飛ぶ(寒鰤)
一月二二日(火)晴 石焼き芋石の熱さに焦げ目無く(石焼き芋)
一月二三日(水)晴 夕ぐれてレンジに掛ける蒸かし飯(蒸かし飯)
一月二四日(木)晴 鍋焼きの焦げて言葉の無く啜る(鍋焼き)
一月二五日(金)晴 みかん剥くみかんの色に爪を染め(みかん)
一月二六日(土)晴 何度でも立ち直れるさ寒苺(寒苺)
一月二七日(日)晴 節料理残す物無く重は空(節料理)
一月二八日(月)晴 沢庵の固さが旨さこりこりと(沢庵)
一月二九日(火)晴 リゾットの鱈の旨みに場の和む(鱈)
一月三十日(水)晴 三平汁湯気ごと盛れば具の荒く(三平汁)
一月三一日(木)曇 赤味噌に根菜とろけほうとう鍋(根菜)






たべもの歳時記

2019-04-03 10:42:00 | たべもの歳時記
俳句たべものダイアリー二0一八年十二月

十二月 一日(土)晴 夕まぐれ冬の干し芋裂いて食む(干し芋)
十二月 二日(日)晴 鍋焼きの噴いて煮詰まるふやけうどん(鍋焼き)
十二月 三日(月)晴 どんなことあっても明日おでん煮る(おでん)
十二月 四日(火)晴 一生が背にのしかかる大根洗う(大根)
十二月 五日(水)晴 鰤大根箸から解れタレ甘く(鰤大根)
十二月 六日(木)雨/曇 クリスマスケーキに見とれ商店街(クリスマスケーキ)
十二月 七日(金)曇/晴 パイの中ほくほくシチューに夜会更け(シチュー)
十二月 八日(土)晴 根深汁啜り故郷の星かなた(根深汁)
十二月 九日(日)晴 蒸し饅頭かめば肉まんほっくはく(蒸し饅頭)
十二月 十日(月)晴 芋煮鍋北の訛りの沁みるゆげ(芋煮鍋)
十二月一一日(火)晴 沢庵漬けパックで買って町の妻(沢庵漬け)
十二月一二日(水)曇 水弾く葉ごとに軋む冬菜解く(冬菜)
十二月一三日(木)晴 国々の聖菓ならべて商店街(聖菓)
十二月一四日(金)晴 大根がゴツゴツ煮えて窓くもる(大根)
十二月一五日(土)晴 両の手でカップ抱えてホットドリンク(ホットドリンク)
十二月一六日(日)晴 煮込まれ煮込まれ人参スープ朝の内(人参)
十二月一七日(月)晴 納豆を音たて啜る朝の粥(納豆)
十二月十八日(火)晴 紫大根刻み鮮やか今朝の空(紫大根)
十二月十九日(水)晴 一文字を板に刻んでリズミカル(一文字)
十二月二十日(木)晴 酢で和えて身の紅しまるずわい蟹(ずわい蟹)
十二月二一日(金)晴 鍋かしら冬菜あれこれ厨房に(冬菜)
十二月二二日(土)晴 路地裏におでん煮詰まり星まばら(おでん)
十二月二三日(日)晴 聖菓にも平和の祈りクロ―バル(聖菓)
十二月二四日(月)晴(イブ) 瞳には夜景の映るホットワイン(ホットワイン)
十二月二五日(火)晴(クリスマス) 柔らかなシューの聖菓に夜の星(聖菓)
十二月二六日(水)晴 朝漬けの蕪に真っ赤な鷹の爪(蕪)
十二月二七日(木)晴 大根の辛さ目鼻に染み返る(大根)
十二月二八日(金)晴 蜜柑剥く変らぬ癖に母笑う(蜜柑)
十二月二九日(土)晴 タレ染みる皮に甘みの冬鰻(冬鰻)
十二月三十日(日)晴 糠漬けの蕪を洗えば指の皺(糠漬け)
十二月三一日(月)晴(大晦日) 何度でも何度でも煮ておでん鍋(おでん鍋)

たべもの歳時記

2018-12-20 20:47:00 | たべもの歳時記
俳句たべものダイアリー二0一八年十一月

十一月 一日(木)晴 舞茸の天婦羅サクッと宿の夜(舞茸)
十一月 二日(金)晴 明太子辛さも旨み土産物(明太子)
十一月 三日(土)曇(文化の日) お握りの鮭のピンクに頬ふくれ(鮭)
十一月 四日(日)曇 蓮の実と聞きビックリの逆輸入(蓮の実)
十一月 五日(月)晴 椎茸のビックな笠に味深む(椎茸)
十一月 六日(火)曇/雨 店先の鮎の串焼き火の粉跳ね(鮎)
十一月 七日(水)曇/晴(立冬) 細切りのしみじみ沁みる大根汁(大根汁)
十一月 八日(木)晴 スキップでランドセルゆく大根引く(大根引く)
十一月 九日(金)曇/雨 出る釘は打たれ易しと中トロ食む(中トロ)
十一月 十日(土)晴 戦前戦後柳葉魚の焼けて夫婦酒(柳葉魚・ししゃも)
十一月一一日(日)晴 大根おろしあれば肴はどれも良し(大根おろし)
十一月一二日(月)曇/雨 湯豆腐を掬えば四角出汁香る(湯豆腐)
十一月一三日(火)曇/雨 金目鯛一枚残す土産物(金目鯛)
十一月一四日(水)晴 けんけんぱ木の実拾ってもう一度(木の実)
十一月一五日(木)曇 いつになく夕ぐれ寂し黄飯炊く(黄飯)
十一月一六日(金)晴 大根をすれば粥炊け朝仕済む(大根)
十一月一七日(土)晴 宵はやく大鍋出され煮込みおでん(おでん)
十一月十八日(日)晴 干し菜吊る谷のせせらぎ秘境の湯(干し菜)
十一月十九日(月)曇 蕪の葉を落とせばくるりと小坊主くん(蕪)
十一月二十日(火)晴 おはようの一杯朝の蜜柑ジュース(蜜柑)
十一月二一日(水)晴 りんご剥く薄く長くと年の攻(りんご)
十一月二二日(木)曇 朝粥に箸のまごつく水戸納豆(納豆)
十一月二三日(金)晴 朝の陽の部屋までとどけ蜜柑盆(蜜柑)
十一月二四日(土)曇/晴 新米の炊けて厨房の朝始まる(新米)
十一月二五日(日)晴 蜜柑剥く器用無器用垣間見て(蜜柑)
十一月二六日(月)晴 夕陽燃え大根を煮る夕厨(大根)
十一月二七日(火)曇 冬林檎でかけるまでの一休み(冬林檎)
十一月二八日(水)晴 葱刻む厨房の奥夕あかり(葱)
十一月二九日(木)晴 キッチンの煮凝り溶かしガスともる(煮凝り)
十一月三十日(金)晴 お味噌汁葱さえあれば香り良し(葱)







たべもの歳時記

2018-12-18 16:32:00 | たべもの歳時記
俳句たべものダイアリー二0一八年十月

十月 一日(月)晴 追掛けてみても届かず柿実る(柿)
十月 二日(火)晴 柿剥けば種のまだなしまだ固し(柿)
十月 三日(水)曇/晴 しめじ茸ひと束ほぐし汁の鍋(しめじ茸)
十月 四日(木)曇 新米の炊けて厨の灯の親し(新米)
十月 五日(金)曇 ピーナッツ大粒小粒でどのナッツ(ピーナッツ)
十月 六日(土)晴 茸炊く湯気の立つ釜宵迫る(茸)
十月 七日(日)晴 うどん鍋椎茸の切込み白し(椎茸)
十月 八日(月)晴 混沌と悩んでは落花生割る(落花生)
十月 九日(火)曇/晴 黒房のしがみついてる山葡萄(山葡萄)
十月 十日(水)曇 秋茄子のやわで歯の根の浮くほどに(秋茄子)
十月一一日(木)曇/晴 夕風にやわらぐ暑さ葡萄食む(葡萄)
十月一二日(金)晴 北窓を夕陽が照らし木通生る(木通)
十月一三日(土)曇 柿の枝に葉は無く瓦に実垂れる(柿)
十月一四日(日)曇 梔子の実の固さほど黄に熟す(梔子の実)
十月一五日(月)曇 いつになく夕ぐれ寂し黄飯炊く(黄飯)
十月一六日(火)曇 秋味の市場にぎわす紅旨し(秋味)
十月一七日(水)曇/晴 葡萄剥く皮の渋さが歯がゆくて(葡萄)
十月十八日(木)晴 唐辛子刻めばすき間風が吹く(唐辛子)
十月十九日(金)曇 無花果を割れば小粒の姉妹(無花果)
十月二十日(土)晴 柿実り残る夕陽の照り返す(柿)
十月二一日(日)晴 満足感得られず太るピーナッツ(ピーナッツ)
十月二二日(月)曇/晴 椎茸に沁み込む煮汁宵の闇(椎茸)
十月二三日(火)晴 秋林檎キッチン染めて陽は山に(秋林檎)
十月二四日(水)曇/晴 新米の炊けて厨房の朝始まる(新米)
十月二五日(木)晴 栗の殻笑って見てる鳥の声(栗)
十月二六日(金)曇/晴 川上の山より来たか吊るし柿(吊るし柿)
十月二七日(土)晴 空晴れて林檎かじれば歯に染みる(林檎)
十月二八日(日)晴 一杯のホットコーヒー朝薫る(ホットコーヒー)
十月二九日(月)晴 松茸を食べて今年も暮れはじめ(松茸)
十月三十日(火)晴 自然薯の摺られとろとろ椀の餅(自然薯)
十月三一日(水)晴 目鼻入れ南瓜化け出る商店街(南瓜)