The Greatest Scene You Probably Missed! Django Meets Django - YouTube
タランティーノの『ジャンゴ 繋がれざる者（Django Unchained）』〔2012〕を、ＭＯＶＩＸ三郷で観る。
松戸駅そばのシネコンが最近死亡したため、漫画家にとってすこぶる便利な画材売り場が充実する、スーパービバホーム三郷店に隣接するＭＯＶＩＸ三郷が、部屋から直近の映画館といえるのである。
車でシネコン入口正面に駐車できるというのは、やはりミリキにあふれておる。
んで『ジャンゴ』なわけであるが、帰ってきてネットで確認したら、上映時間が2時間45分もありやがったのか！と驚く。
たしかに起承転、転、転結くらいの構成だったので、盛りだくさんだのう‥‥‥と思って観てはいた。
出演者のうち、最大のスタア、ディカプリオさんの見せ場が、劇中もっとも弛緩するタランティーノ18番のだらだらおしゃべりシーンにほぼ限定というのに、タランティーノの底意地の悪さを感じた（笑い）。
サミュエル・L・ジャクソンの怪演に完全もってかれてもいるし。
アカデミー助演賞を獲ったクリストフ・ヴァルツのドクター・キング・シュルツは、ペキンパーの『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』〔1973〕のジェームス・コバーンのパット・ギャレットに匹敵する存在感で、終盤、物置の隅に放置された彼にジェイミー・フォックスのジャンゴがキスを捧げるシーンは涙ぐんでしもうた。
自分に、スパゲッティ・ウエスタンの知識は皆無なため、作品にどのくらいオマージュが散りばめられていたのかはよくわからないのであるが（ああ、あれがフランコ・ネロなの！と、ネットに教わった次第）、アメリカ映画の古典からは、『捜索者』はもちろん、クライマックスのダイナマイトに『リオ・ブラボー』への目配せを感じたりはした。
ドクター・キング・シュルツの歯医者という設定も、ハワード・ホークスとケーリー・グラントの幻の企画を連想。
総じて、最初と最後の30分ずつが素晴らしいので、傑作を観た気になってしまうのはずるいのう。
ジャンゴが唐突に嫁を幻視するシーンが、なんの説明もなく3回くらいあったように記憶するが、あのせわしないおしゃべりおじさんが、あんな少女マンガみたいな詩的なイメージを演出することができるんだ！と、大いに感心したのであった。
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