やっと陸に上がる。

「あー、助かったわ。おおきに。久しぶりに陸に上がるか！」 「豆蔵、どないしたんや？　おまはんは皆と一緒におったんとちゃうんかい？」 「ココからずーっとずーっとずーーーっと上流にかかっとる吊り橋を渡っとったらな、橋が落ちたんや。」 「上流の方は流れも速いからな。この辺は深いけど、ちょっと流れはマシになっとるわな。」 「そやけど、そのまま流れて来たん？」 「めんどいから、流れに任せ . . . 本文を読む