『次の停車は・・・おさるうどんです。15分停車します。』
「また? 停まんの? これも協力企業かいな~?」
「今度はうどん?」
キキキキー! ガシャン!
「まいどー!! おいしいうどんはどうでっかー! そこのカップルのお客さん!」
「そのカップルっていうの絶対やめて!! もう買う気失くしたわ。 最初からいらんかったけど。」
「そんなに嫌がらんでも・・・。」
「お客さんッ! . . . 本文を読む
「まいど、ご乗車ありがとうございますー。 まもなく停車いたしますー。 おサル鉄道協力企業さまもございますので、ご利用くださーい。」
「・・・協力企業か・・。ふーん。」
「ちょっとちょっと。協力企業って・・あれ? あれ、たこ焼き屋やん。」
「まもなく停車の協力企業さまはーおさるたこ焼きの“さるたこ屋”さまですー。たこ焼きは12個で300円ですー。」
「企業どころかさ、あれって個人商店 . . . 本文を読む
「近隣の協力で運行してるってさ、どういう意味なん?」
「さあな? ワシにもサッパリわからんわ。近隣って、さっきからずっと回りはなーんもナシやで。」
「♪ 赤い太陽に 流れる汗を~ 拭いてニッコリ 大砲手入れ~
太平洋の 波、波、波に~ 海の男だ 艦隊勤務 月月火水木金金! ♪」
「・・・なんか エライ勇ましい歌、歌っとるぞ。あのサル・・。」
「大丈夫なん? こんな訳のわからん汽 . . . 本文を読む
『ウッキー! お客さん! 乗りまんのか? 乗るんやったらサッサと乗ってやッ!』
「・・乗りまんのかって、キミは誰よ?」
「ハァ? 汽車乗んのに、運転士の名前聞くヤツなんかおんのかいな? 私は、このおさる鉄道の運転士、兼車掌ですがな。 お客さん、・・で、乗りまんのか?」
「乗るって、どこに乗んねん?」
「ハァ? そこそこ! そこに客席がありまんがな!」
「一両に1人しか乗られへん . . . 本文を読む
キキキーッ!! プシューッ!! ガチャーン!!
「おお~っ!! 汽車が来たでー!! ナギサちゃん。」
「来たけどぉ・・・この汽車さ、どこに乗んの?」
「・・・ん? 貨物・・やないよな?」
「・・乗っていいんかな?」
「ええんとちゃうか?」
「このカラーといい、停まってる事からしてもさ・・貨物列車っぽくはないよね?」
「そやな・・。」
「乗務員とかいてへんの?」 . . . 本文を読む
ポッポー!!
「あ! 何やかんや言うてるうちにホンマに汽車来たで!!」
「ホンマや~♪ 来た来た!」
「なかなか洒落た汽車やないか!」
「いいやん♪ 一緒に乗るのが豆蔵クンとちゃうかったら、もっといいけど♪」
「あぁーおおきに! さりげなくキツイねー。」
「客車はどんなんかなー♪ めっちゃ楽しみー!! なつこに逢ったら自慢しよ!」
「汽車の旅かー! ええなー!」
「 . . . 本文を読む
「ボットン、どこ行ってたん?」
「あぁ、すんません。ちょっと、この辺を詳しく調べてたんですわ。」
「なぁなぁ、森の方の池ってな、なんか棲んでる気配とか・・あった?」
「池? おまっせ。」
「えぇ? 何が棲んでんの?」
「・・・メダカとか。・・・アメンボとか。」
「なーんや!」
「・・・ところでな、オレな、みんなに言いたいことがあんねんけど。」
「何なん?」
「単 . . . 本文を読む
「おおおおおッ! いなば君でも通らへんかと思っとったら! あれ、いなば君やないかいな! しかも! ゆっくり歩いとると思たら!! あれは彼女か~!!」
「え どれどれどれどれ ・・・うわ! ホンマや!」
「これは一大事や!! おーい!いなばく」
ボカッ
「イテッ! 何すんねんな!」
「そっとしといたりって!! もう! ダサいなぁ!! 豆蔵クンは!!」
「何でやねん!」
「せ . . . 本文を読む