よんたまな日々

サッカーとゲームと本とおいしい食べ物

夢と「よつばと!」と遠くへ行くことと

2007年07月14日 | 
ストレスフルなウィークデイがようやく終わり、台風襲来でわくわくする週末がやってきました。こういう週末は、台風速報をテレビで流しながら、布団の中でうだうだとゲームをするに限るのである。
というわけで、朝からそういう生活を送っていたのだけど、ふとゲームパッドを握り締めたまま、寝込んでしまった。
その昼寝のうちに見た夢。

台風の中、サッカーを見に行くので(これは本当)、サッカーのお供のおやつを買いに行っておいでってうちの奥さんに言われる。なぜか、僕は小さな子供で、犬を飼っていて、飼い犬と一緒に近所のコンビニにお小遣いを握り締めて行く。おやつは棚から溢れんばかりにあり、どれにしたらいいかなかなか決められない。
連れてきたワンコに「お前、これ好きか?」って聞いてみても、「クン」と鳴くばかりである。好きなお菓子がいっぱいあって、迷っていること事態は幸せなのだが、たま(というのはうちの奥さんのことである)がいないのがつまらない、たまも一緒に来ればいいのに。

という夢である。
目が覚めた時に、小さい頃よく感じていた、幸せなようなせつないような何とも言えない気持ちで満たされていた。

その夢を幸せな気持ちで反芻しながら、小さい頃になぜ一人でおつかいに行かされるのだろうと思ったことや、近所に必要なものが揃っているっていいなと30mくらい先にあるコンビニの棚のことを考えていた。そして、ふと、「よつばと!」のこういうエピソードを思い出した。

よつばは、買ってもらったばかりの自転車がうれしくて遠くに行きたくてしょうがない。ところが、父ちゃんは、よつばとがまだ自転車の運転が下手だから、遠くへ一人で行ってもいいという「免許」をくれない。ある日、父ちゃんが買ってきたおいしい牛乳を、お隣さんにおすそ分けによつばが行くが、次女の風香ちゃんだけ、その牛乳を飲みそびれてしまう。朝、そのことを思い出したよつばは、風香のために牛乳を持って出かけようとするが、風香は気付かずに、自転車で高校へ出かけてしまう。よつばは「牛乳配達」をすると、一人、自転車に乗って、風香の後を追いかける。

もちろん、この後、もう少しお話は続くのであるが、この話を今思い返していて、大人になった僕が妙に胸オチするところがあった。
僕は小さい頃、自転車が苦手で嫌いで、でも友達はみんな自転車に乗れるので、みんなで遠くに遊びに行くときとか、一生懸命息を切らせて後をついて走ったものだった。
何で自転車なんてあるのだろう。僕は自転車なんかないほうが幸せなのに。
と思っていた。
ずいぶん後でようやく自転車に乗れるようになった時に、自分の町の地図を書いてみて、ここまでは歩いていけるところ、ここからは自転車で行けるところと、書き分けて、自分の世界が広がる楽しみを感じたが、それ以上に自転車に対するコンプレックスとか、さらにその先にある未知のエリアに対する不安とかで、その楽しいという気持ちを封印してしまった。

よつばが知らない町を一生懸命自転車で走っている時に感じていたのは、自分の世界が広がる喜びであり、それと隣り合わせで知らない町を走っている不安があり、その不安を克服して前に進んでいる喜びがある。
自転車に乗れるというのは、そういうことだったのかと、なんだか、小さな頃に体験できなかった感情を改めて追体験(初体験)してしまった。

「よつばと!」の魅力って、大人になることで忘れていたそういう気持ちを思い出せることなんだな。って、言葉にしてしまうととてもつまらないのですが、未読の人はぜひ読んでください。お勧めです。


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