「初心忘るるべからず」も「初心忘れるべからず」も誤用

うちの隣のグループには新入社員が一人いる。

うちのセクションに、なんと7年ぶりに入った新入社員だ。

とにかくまぁ、一生懸命ひたむきに頑張っている。

会社に入って10年以上経っているボクから見ると、真面目に頑張っている。

彼女の仕事は取引先との契約が可能かどうかを判断する「審査」という仕事だ。

当然社会人になったばかりのひよっこが役に立つようなことはまだまだなく、一生懸命毎日本を読んで勉強している。

勉強「させられている」と言ったほうが無難であろうか。



彼女はうちの会社には珍しく理系の学部出身だ。

大学時代、法律なんかは触れたこともないらしい。

活字を読むのも好きではないらしい。

でも、今一生懸命法律関係の本を毎日読んでは自分なりにノートにまとめ、毎日上司と勉強会をして知識を磨いている。

また、会社の指示で簿記の試験も受けなければならないらしい。

「簿記とか苦手なんですよー。難しくありません?なんで同じ事を2つ付けなければならないんでしょうねぇ…」

複式簿記に対して根底から疑問に感じているらしいw

しかしながら、毎日始業の30分前に来て簿記のテキストと格闘している。

彼女は家から会社まで2時間もかけて通勤しているのに、早い時間から会社に来て勉強している。

電車の中ではさすがにくたくたで寝ているらしいw



そんな頑張っている新人を見て、ふと自分の10数年前を振り返ってみた。

ま、こういう場合「自分も頑張っていたな」って思うのが普通なのかもしれないが、「全然頑張ってなかったなー」って思うw

なんせ、要領良くやるのが得意だったので色々と要領良くこなしていた。

一生懸命頑張るフリもしていた。

「フリ」ね、フリ。

そして、その要領の良さに磨きはかかったなーと自分に感心したw

ただね、そうは言っても新人の頃は「ひたむきさ」もあったなーと。

たぶんあった。

ひょっとしたら…

おそらくはあったと思われる。

覚えてないがあったに違いない。

ま、100歩譲ってなかったとしても、その新人の「一生懸命さ」「ひたむきさ」にそれなりの感銘を受けたおっさんが一人いるわけで。

少なくとも今の自分に欠けていることだと思ったので、見習わなくちゃなーと思った。

初心忘るべからずだなーと。





でも、きっと長く続かない。

だって、彼女はまだまだ学生気分なんだもん。

「○○じゃないですかぁ~」って、人に指差して話しやがる。
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