ゆきは9月2日生まれ
13歳8ヶ月16日♪
★14歳の誕生日まで107日★
★生まれて5008日目★
ヒトなら79歳くらい !
毎日、毎日目に見え
ほんの少しの事でも
出来ない事が増えた。
例えば、たった20センチ程度の
玄関に上る事が出来ない。
庭から戻り玄関下に座って居る。
後肢を少し持ち上げ補助すると
何とか上る。
1週間前には40センチ近い
高さの有る椅子に乗って居た。。。
そして
心肺機能の著しい低下。。。
MRレバイン所見と現実の症状が
著しく副わない。
やっとの事で
重い腰を上げ、水飲みへ辿り着く。
1メートルの距離。。。
それでもパンティングが激しい。
動作から次の動作へ移る際、
脚が巧く運べない。
徐々に増大する腫瘍。。。
嚥下困難。。。
毎日毎日、といった24時間単位で
考える事は最早厳しい。
飼主だから故、感じる薄い未来。
1時間、1分。。。1秒、
本当にきちんと向かい合わなければ
いけない。
〇〇が出来なくなった、△△に
興味を示さなくなった。。。
昔はこうだった、以前はあぁだった。。。
と、どんどん増えるマイナスに
飼主が嘆く事は正直、最早無い。
寧ろ、ゆき自身が「それ等」をどの様に
受け止めて居るのだろうかと
考えた時にこの上無く胸が苦しくなる。
一般的には
---飽くまで、特定の疾患以外には、だが---
自分より後から生まれた生命
に対し、退行現象を見る事は無い。
ヒト年月の経過より早い時計を持つ、
動物に対してのみ、その退行を
目の当たりにする。。。
本人はどう考えるのだろう。
側溝から脚を滑らせた折も
一瞬走り、苦しくなる際も
直ぐに立ち上がれない事も。。。
玄関すら上れなくなった事も---
ジレンマ等は感じないモノなのだろうか?
もしもそれ等に因る劣等感等を
持ち合わせる感覚が有ったなら
不憫でならない。
大事な大事な1秒。
2012年5月18日、午前5時50分
外は灰色、寂れた病院の廊下を
大き目のスリッパで走る様な雨音。
目覚めた時、既に雨。。。
ゆきは飼主足元に蹲る。
ゆき、散歩行こうと思って起き出したか?
昨日天気予報じゃ、雨だなんて言って
なかったよな?
どうするか?
夜短めでもちょっと行って
良かったな。
夜中の雷、怖かったか。。。
おまえは飼主の元へ来ないんだな。
本当の恐怖を感じた時。。。
あれから雨、止んだと思ってたんだ。
変な5月だな。
そうだ、おまえは叢が
大好きなんだって改めて認識したよ。
短い草だったが茂ってた中へ
わざと頭から掻き分けて。
そうだ、フロントラインしなきゃだな。
その前にカットだけでも頼みたかったんだが。
嫌な季節が来るんだな。
テレビで虚しくアナウンサーが何か
喋ってる。
天気予報が流れてる。
夜明け前に雨は止んでたんだそうだよ。
3時頃だったら散歩出られた。
遅かったな。
ゆき、どうしようか?
外行ってみるか?