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ぐるぐる・ぶらぶら

歌舞伎と映画と美術と読書の感想

【歌舞伎】歌舞伎座 鳳凰祭四月大歌舞伎 2023年4月

2023-04-08 23:41:31 | 歌舞伎
歌舞伎座新開場十周年記念
鳳凰祭四月大歌舞伎
歌舞伎座
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柿葺落から10年。会社を休んで手打式に行った思い出。
当時ティーンの役者さんがいまは主役級をつとめている。

・新・陰陽師、猿之助一座はいつも隅々まで猿之助さんの気(テンション)が満ち。
 工夫色々、言葉遊び・名台詞ぶっこみ、美麗と血糊、立ち回りそれぞれエッジ効いてて。百足。
・ニザ玉でお富与三郎、瑞々しさがすごい。仁左衛門さんと距離1mで興奮の1階17列。
・松緑さんちの連獅子、清冽さ迸る所作。キレと品。ブレない。左近さんたいへんによく。

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◆昼の部
新・陰陽師 滝夜叉姫
◆夜の部
一、与話情浮名横櫛
 木更津海岸見染の場
 赤間別荘の場
 源氏店の場
二、連獅子

(2023.4.8)

#2023年の歌舞伎観劇メモは印象に残ったことを3つ箇条書きとしております。
#今月は少しはみ出しました。




【歌舞伎】歌舞伎座 三月大歌舞伎 2023年3月

2023-03-21 21:20:11 | 歌舞伎
歌舞伎座新開場十周年
三月大歌舞伎
歌舞伎座
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・「花の御所始末」幸四郎さんの義教、えもいわれぬ味。絶対的徹底的な悪。ほんの僅か滲む弱さ。
・第二部第三部続け観、鴈治郎さん大活躍。それぞれぜんぜん違う。さすがの幅。
・「廓文章」玉三郎さんの可愛らしさ眼福この上なく。愛之助さん線の細さ出てスケールアップ、最近見るの楽しみ。

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◆第一部 
花の御所始末
◆第二部 
一、仮名手本忠臣蔵 十段目
二、新古演劇十種の内 身替座禅
◆第三部
一、髑髏尼
二、夕霧 伊左衛門 廓文章

(2023.3.5、2023.3.11)

#2023年の歌舞伎観劇メモは印象に残ったことを3つ箇条書きとしております。
#投稿さぼってたので1か月分連投いきます(2/11~3/21)



【歌舞伎】歌舞伎座 二月大歌舞伎 2023年2月

2023-02-05 20:34:42 | 歌舞伎
歌舞伎座新開場十周年
二月大歌舞伎
歌舞伎座
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第二部 
一、女車引
二、船弁慶
第三部
通し狂言 霊験亀山鉾
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・「女車引」私の好きなお三方、魁春さん雀右衛門さん七之助さんが、お三方だけの舞台。よきよき。
・「船弁慶」鷹之資による、静御前、平知盛。長丁場を持ち切る。力量。
・「霊験亀山鉾」初見にて仁左衛門さん一世一代。
 素人目にもたいへんに高難度な演目なのだろうと。繰り出す見せ場の連打連打。走り抜けた。
 30年超の観劇人生で最も舞台に近い席で、まばたき惜しんで拝見。

(2023.2.4)


【歌舞伎】浅草公会堂 新春浅草歌舞伎 2023年1月

2023-01-15 23:15:52 | 歌舞伎
新春浅草歌舞伎
浅草公会堂


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第一部
一、双蝶々曲輪日記 引窓
二、男女道成寺
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・引窓、フレッシュ、ゆえに、リアリティ。
・巳之助さんの狂言師に見惚れ。新悟さんの花子に応援の拍手。
・出語りの宏太郎さんのお三味線みれてうれしい。

(2023.1.15)

2023年の歌舞伎観劇メモは印象に残ったことを3つ箇条書きすることにしました。



【歌舞伎】歌舞伎座 壽初春大歌舞伎 2023年1月

2023-01-03 23:14:21 | 歌舞伎
壽 初春大歌舞伎
歌舞伎座
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第一部 
一、卯春歌舞伎草紙
二、弁天娘女男白浪
第三部
花街模様薊色縫 十六夜清心
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・卯春歌舞伎草紙 観客の目にお年玉。
・弁天娘女男白浪 この配役おもいのほかいい。
・幸四郎さんと七之助さんて「幸七」とか呼ばれるようになるんじゃないだろか。

(2023.1.3)

2023年の歌舞伎観劇メモは印象に残ったことを3つ箇条書きすることにしました。

【歌舞伎】歌舞伎座 壽初春大歌舞伎 2023年1月

2023-01-03 23:14:21 | 歌舞伎
壽 初春大歌舞伎
歌舞伎座
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第一部 
一、卯春歌舞伎草紙
二、弁天娘女男白浪
第三部
花街模様薊色縫 十六夜清心
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・卯春歌舞伎草紙 観客の目にお年玉。
・弁天娘女男白浪 この配役おもいのほかいい。
・幸四郎さんと七之助さんて「幸七」とか呼ばれるようになるんじゃないだろか。

(2023.1.3)

2023年の歌舞伎観劇メモは印象に残ったことを3つ箇条書きすることにしました。

【歌舞伎】歌舞伎座 十一月吉例顔見世大歌舞伎 2022年11月

2022-11-13 23:03:45 | 歌舞伎
十三代目 市川團十郎白猿襲名披露
十一月吉例顔見世大歌舞伎
歌舞伎座
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何はともあれ。
十三代目市川團十郎白猿襲名、新之助さん初舞台、おめでとうございます。

夜の部、口上を挟んで歌舞伎十八番の2本立て。
矢の根と助六由縁江戸桜。

矢ノ根の幸四郎さんの五郎はやんちゃな愛嬌に頬ほころぶ。
馬かわいい。

口上、国宝級で占める渋さ。

助六由縁江戸桜、成田屋を観た!感たっぷり。
目の保養度も抜群。
2時間超の長丁場、ゆるめのテンポの演目ながら多彩な演者が
入れ替わり立ち代わり舞台を織りなして充実。

傘の揺るがなさに目がいったり。(花魁道中でも)。
股くぐりのゲストがいずれも愛らしくてすごかった。

発声者限定ながら大向こう復活うれしい。
黙食でかべすも復活。

(2022.11.13)



【歌舞伎】歌舞伎座 秀山祭九月大歌舞伎 2022年9月

2022-09-11 21:52:00 | 歌舞伎
秀山祭九月大歌舞伎
二世 中村吉右衛門一周忌追善
歌舞伎座
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追善興行でここまで故人に思いを遣ったのは初めてかもしれない。

吉右衛門さんは、歌舞伎を見始めて2、3回目くらいのときに、
石切梶原で大好きになって、同時期に池波正太郎の鬼平犯科帳にも
嵌ってドラマの方にも手を伸ばし、以来ゆるゆると追いかけてきた。
30年くらいだろうか。

私は歌舞伎の蘊蓄派でないし、何年何月のだれだれがどうとの記憶力も
さして持たず、不真面目きわまりない観劇者だと自覚していたのに。

揚羽蝶繍姿の様々な役を見ていたら、
もちろん、俳優さんがそれぞれの声でそれぞれの役を演っているに、
私の頭の中では吉右衛門さんの声で台詞が再生されて、
ああ気づかぬ間にこんなにも、吉右衛門さんが記憶の中に
降り積もっていたのだと、ひとり、じくじくと涙が止まらず。

第二部の松浦の殿様、幸四郎さん、
第三部の大星由良助、仁左衛門さん、
など、名優による追悼とはこういうものか、というのを見た気がします。

福助さんの八ツ橋も。

第一部は後日拝見予定。

(2022.9.10)



【歌舞伎】歌舞伎座八月納涼歌舞伎 2022年8月

2022-08-15 00:19:56 | 歌舞伎
八月納涼歌舞伎
歌舞伎座
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◆第一部

一、新選組

手塚治虫原作だそう。手塚治虫が新選組を描いていたの知らなかった。
多分相当端折って(とセリフで何度か言ってた)いるのだろうけれど、
人の関わりの皮肉やめぐる因果のモチーフに、なるほど、と。

大道具、襖に背景、人物にも、手塚有名キャラがちょいちょい登場。

歌之助と福之助さんの主役ふたりは若々しくかわいく時々とぼけてて
手塚というかジャンプ辺りに出てきそう。

扇雀さんの坂本龍馬はたたずまいがかっこいい。

二、闇梅百物語

そうか、今月は納涼歌舞伎でした。
人ならぬものたちが続々登場。
愛嬌のあるの、美麗なもの(七之助さん…)、

平均年齢相当低いぞ。すごい。達者だなぁと。末恐ろしくたのしみ。

◆第二部

一、安政奇聞佃夜嵐

明治以降の作ながら、説明臭くないせいか、割と江戸っぽい感じがする。
甲州の場面、展開にぐいぐい引き込まれる。
三部構成でなかったらもう少しじっくりな上演になったのだろうか。

二、浮世風呂

猿之助さんの舞踊、いつもながら"確実"感が。
團子さんおおきくなったなぁ。愛らしいなめくじさん。

(2022.8.14)

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投稿しながら先月の観劇は感想UPしてなかったことに今気づいた。
第一部第二部観たけど、感想は第三部観てからと思っていたら
公演中止になっちゃたのだった。




【歌舞伎】歌舞伎座 六月大歌舞伎 2022年6月

2022-06-12 22:18:14 | 歌舞伎
六月大歌舞伎
歌舞伎座
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今月は第二部と第三部をハシゴしたので、
「信康」→「勢獅子」→「ふるあめりか」。
結果的に観劇時間としては現代作度合いが高くなりました。
歌舞伎美人の演目解説によると、
「信康」は1974年大谷竹次郎賞、「ふるあめりか」は1972年初演とあり、
現代作とは言え50年近く残ってきた演目ということになるのですね。

古典に比べて現代作は、型よりも役者に拠るところが分かりやすく大きい
ように思うのですが、今月の2作品、染五郎さんの若々しくもしっかりと
演じられた信康、玉三郎さんのお園のとてつもない幅を縦横無尽に渡るさま、
いずれも濃厚に味わいました。

河合雪之丞さん喜多村緑郎さんを歌舞伎座で久しぶりに拝見するのも
嬉しいことでした。

けっこうな緊張感のある場面がおおい2作の間、
勢獅子でほっとひといき。
おどる身体の様々の態様に見ほれつつたのしい時間。獅子!

(2022.6.11)



【歌舞伎】歌舞伎座 團菊祭五月大歌舞伎 2022年5月

2022-05-15 22:49:47 | 歌舞伎
團菊祭五月大歌舞伎
歌舞伎座
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すきまなく豪華で爽やか。
この後に到来する梅雨の鬱陶しさを乗り越えられそう。

◆第一部

一、祇園祭礼信仰記 金閣寺

全般見どころ満載なのですが、
やっぱり雪姫に桜が降りしきる場面が好き。
(桜に描くシーンこういう感じだったっけ?)

二、あやめ浴衣

五月さわやか。

◆第二部

一、歌舞伎十八番の内 暫

豪華な場面で眼福。観客サービスもたっぷり。

二、新古演劇十種の内 土蜘

場面ごとにテイストは切り替わっていくのだけれど、
どこを切ってもどの瞬間もすっきりと美しかった。
きもちのよい時間。

(2022.5.15)


【歌舞伎】歌舞伎座 二月大歌舞伎 2022年2月

2022-02-21 00:45:25 | 歌舞伎
二月大歌舞伎
歌舞伎座
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第二部
二、義経千本桜 
渡海屋
大物浦

仁左衛門さんの一世一代は、まさに。
心震えすぎてあんまり書けないのだけれど。

何度となく観たはずの大物浦なのに、
この場面の知盛が、とてもとても恰好悪い状況なのだと、初めて思い至った。
安徳天皇の言葉に、屈辱を昇華させた先の清々しさがあまりに儚くて、
今思い出してももう一度泣ける。

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第三部
二、鼠小僧次郎吉

籠から降りて助けを約束する菊之助さん、いい声だなぁ。
ただしい人の声色。
話が進むにつれ、詰んで詰んで詰んで。息を呑んで見つめた。

(2022.2.20)


【歌舞伎】コクーン歌舞伎 天日坊 2022年2月

2022-02-21 00:30:43 | 歌舞伎
渋谷・コクーン歌舞伎 第十八弾
天日坊
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「天日坊」こんな感じだったっけ?
2012年の公演、熱さや充実は印象にあるけれど、
こんなに凄みを感じはしなかったと思う。
10年で記憶が薄れたせいだけではないだろう。

メモをひっくり返したら、「俺は、誰なんだ?」を2012年の私は
"自己認識の混乱"とか書いてる。

今回、印象に残るのは、むしろ、後戻り不可能の切迫。
重なり、前後する、嘘と嘘、その場しのぎの積み重ねの後にくるもの。

ただ1回の踏み外しから至るところの破滅はしかし、情報が物理実体に
優先する現代において、10年前よりも、より、現実味を帯びている。
勘九郎さんは真摯に法策⇒頼朝ご落胤⇒義高を演じておられて、
それが却って現代のリアルな不安と重なって胸に来る。
17歳なんだよね。切ない。

せりふの丁々発止、ちょこちょこ挟まる笑い、
立回り、特に最終盤の七之助さん獅童さんから勘九郎さんへそれぞれの見せ場、
音楽、装置、全編充実。

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(2022.2.19)



【歌舞伎】歌舞伎座 壽 初春大歌舞伎 2022年1月

2022-01-03 22:17:38 | 歌舞伎
壽 初春大歌舞伎
歌舞伎座
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◆第一部

一、一條大蔵譚

「檜垣」の勘九郎さんの大蔵卿が、もう、ふわっふわ。無重力か?くらい。
人物の背景を知っていつつも別次元で多幸感きた。すごい。

対する鬼次郎お京を獅童さん七之助さんがスキッとでも強すぎず優しい。
扇雀さんの常盤御前、おっとりの中の炎の心。

大蔵卿は、あのふるまいを長年続けつつ敵の首も取るっていう、
狂気かといえばそうではなくて、徹底的に冷静。高度な人格が根底にある。
ちゃんとぜんぶ同居してた。

二、祝春元禄花見踊

やわらかくて、ここちよい。
獅童さんちの陽喜ちゃんが初お目見えとは聞いていたのですが。
飛び六方とは。
いや、なんか、泣けた。花道をリードしていった役者さんの姿と共に。

◆第二部

一、春の寿

コロナになってからの舞踊演目には割と祈りを感じることが多くて。
お正月でもありますが。
じんわりと染みます。

二、新玉の笑いで寿ぐ艪清の夢

喜劇演目だけれど、こちらもどこかしら祈りが含まれているような気が。
と言いつつ、素直に楽しく観ました。
幸四郎さんと孝太郎さんはじめとして、いずれも愛すべき人物像、可愛い。

有名演目の引用を探すのも楽しみ。
観たことあるけどどれだっけ、ていうのもありますけどね私の場合。

(2022.1.3)


【歌舞伎】歌舞伎座 十二月大歌舞伎 第一部 2021年12月

2021-12-05 23:24:33 | 歌舞伎
十二月大歌舞伎
歌舞伎座
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◆第一部 新版 伊達の十役

12月の第一部は猿之助さんの十役。
前半「奥殿」で政岡の感情の機微をがっつり味わい、
後半「間書東路不器」で早替わりの多様な人物と感情表情と所作を楽しむ。

今回は1階の後ろの方でしたがオペラグラス必携。
表情の演じ分けをじっくり見る。所作も。
迷う高尾は哀しげだったなぁ。

三部構成ゆえかなりスピーディ。
あらすじ・経緯の詳細を知らなくても早替わりで楽しめる構成。

政岡と対峙する八汐は個性が出るので楽しみなのです。
今回は巳之助さん。
新しい。本気で怖い八汐だった。政岡に嫉妬してるのかな。

(2021.12.5)