群馬県建設業協会

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青柳会長寄稿の紹介「地域を守る建設業の3つの備え」

2020-06-02 16:52:36 | 日記

令和2年6月2日(火)付日刊建設工業新聞に当協会青柳会長の寄稿が掲載されましたのでご紹介いたします。

 

寄稿 群馬県建設業協会 会長 青柳 剛
□ 地域を守る建設業の3つの備え 

 

  組織を動かすのには、何といっても「想像力」。毎年、年末からの業界の動きを踏まえて建設業協会の5月の総会に臨んできた。今年は、新担い手3法の改正、自然災害、そして建設業法の改正や適正工期に関する議論、設計労務単価の引き上げなどが協会運営を進めるポイントとなっていた。もっと言えば昨年度の総会後のマスコミ会見で言っていたように、平成の30年間で起きてきたことが予告編、令和の時代はその本編が始まってくると想像していれば良かった。それが年明けから発生し、あっという間に拡がっていった新型コロナウイルス感染症対策で白紙に近い切り替えを余儀なくされだした。

 「平常時」が続いてきた予告編では想像できない「非常時」の時代の幕開けになったともいえる。「感染症の恐怖はもう消えていかない」と「想像力」を働かせなければならない。非常時に求められる性格は、「ネアカ」。失敗すれば誤ればいいし、訂正すればもっといい答えが見つかる。大阪知事の動きを見ていればよく分かる。「後ろを振り返れば誰もいない状況になっているかも」と伝えてきた隣県の仲間のアドバイスを頭の隅に置きながら、急場しのぎの対策を次から次へと実行してきた。

 3月の初めに「社内が異様」と言っていたのは、東京の通信関係の会社に所属する友人、パソコンに向かって話かけている声があちこちから聞こえている状況のことを言っていた。ウエブ会議で変わりだすオフィス環境、建設業協会の打ち合わせに早速取り入れた。総会でも効果があるのではないかと気づいたのは、チャレンジし続けたから生まれてきた。少人数の会場出席とリモートの会員限定の組み合わせの総会、間に合わせの書面決議にはない一体感が出来上がりそうだ。

 道しるべをつくるには、「継続性」。昨年度の行動指針は、建設会館の完成とともに研修に軸足をしっかりと置き、「地域で人を育て 人を育てる建設業協会」だった。研修を会員でシェアしていく「新たな協業化の姿」をかたちにしていく年度だったともいえる。「リカレント研修」に「ICT土工研修」、そして最新技術を紹介する「フォローアップ研修」にまで到達することが出来た。展示ブースの新技術に直接触れることが出来た意義は大きい。今年度の行動指針は「地域を守る建設業の3つの備え」、「人材確保育成」と「生産性の向上」に「災害対応組織力」の3点に集約した。ポイントは自然災害対応と重なってくる「備え」だが、女性による「環境すみずみパトロール」の感染症予防パトロールや「感染症対策がイドライン」に基づいた品質管理の向上などを視野に入れた指針を作り上げた。

 5月18日に総会が終わった。前日にグループウエアで案内をしただけだったから同時配信で参加した会員は少ない。あえてしつこく参加を促さなかった理由は、グループウエアで流れてくる情報を積極的に取りに行こうとする状況も知っておきたかった。IT社会の基本だが、今後の周知の仕方に役に立つ。ウエブで参加した会員にその日のうちに電話を入れて効果を確認した。課題は何点もありそうだが、回数を重ねていけば解決しそうな点ばかりだった。それよりもリモートで参加した会員との距離が近づき、今までにない深まりが出来てきたような気がする。

 ITは「FACE TO FACE」の関係を促していく道具と改めて気づかされる。「感染への拭いきれない怖れ」と一体になって、「想像力」はビジョンに、「ネアカ」はチャレンジ精神へ、「継続性」は学ブ姿勢につながる。緊急事態宣言も解除されてWithコロナ、予告編になかった業界活動が始まりだす。

 

 

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