Salsa する?

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ココロの核にしみ込んで、カラダの芯が躍動します。

朝粥 井筒和幸監督 一流の世界。。

2014-12-16 14:05:33 | gumrie



ワタシは食べることが好きだ。
しかも、とってもとっても好き。。
行きつけのお店で「マスタ~ アレある?」
馴染みのお酒と定番の料理は、いつもの安らぎをくれるはずだ。
だが、ワタシはアレで通じるような世界にいた試しがない。

好き嫌いのない舌は、とにかくチャレンジ。
聞き慣れない名前の食材や知らない料理や調味料だと、勝負!に出る。
だが大当たりの勝率は1割弱と、ほぼ撃沈。
一番この撃沈劇をたくさん見てるのが左大臣、、
いつも得意気に
「当たり前のを頼めば、間違いないのに、、なんで??」

左大臣はあきれ果て、この言葉を口にする。
夫婦と云えども、お互い理解不能の事は多い。
あの時、あの瞬間に味わった経験が忘れられない。

ワタシのちいさな脳みそは、竹林や緑の木々の道から立派な土塀に辿り着く。
そこはワタシが19歳の夏の朝、京都の料亭だった。。。。


◆生れて初めて知った、、一流の世界◆

19歳の夏だった
母に叩き起こされた。
「今から京都の朝粥を食べに行くよ!」
朝5時の提案は無謀な思いつきだった。
食べさせてもらってる身のワタシには発言権はなく、黙って身支度をするのみ。
内心では
『朝粥ごときで4時間も電車に乗るのかぁ…
バカバカしい!あ~ぁ冗談じゃない。。』
ついてない事に電車は満員で4時間立ちっぱなしで京都に着いた。

京都駅からタクシー、降りた場所は竹林がそびえ、
美しい黄緑の中に荘厳な土壁の料亭があった。
掃き清められた広い玄関に入り、遠くから朝粥を食べに来た事を伝える。
着物を着た女性が、厨房に交渉してくれると云う…?!

なんと「一見さんお断り」な上に、常連さんの予約のみという超高級料亭。
そこへ田舎の女王さまと侍女のような娘は、飛んでもなく場違い。
あんなにイヤだと思っていた朝粥に、突然興味が湧いた。
間もなく女性が現れ
『せっかく遠くから来て戴いたので、今日は特別に作るそうです』
そう言われて女性に招きいれられるまま、長い廊下を歩く、曲がる、歩く。
他の部屋の常連客を横目で見ながら、
通された部屋は10畳間で女王さまと侍女のみ。

しばらくするとお料理が一品づつ運ばれてきた。
声にならないほど驚いた。

女王さまはそこそこの料理人で田舎では有名人だった。
小さい頃から、夏はアワビの肝和えで白飯を食べたりしていた。
料理の美味しさはこんなもんだと思っていた。
天と地がひっくり返るほど衝撃で、
生れて初めて知った化学調味料を一切使わない、素材を活かす料理。
どの野菜もこれでもかというくらい素材の味が美味く、目がぐるぐる廻った。
本来、世の中に不味い物はなく、
調理の過程が不味くするのだと知った瞬間だった。

この時、一流という意味が初めて分った。
その後もあの時の衝撃が忘れられず、京都の予約制の店に行ったりした、、
残念ながら二流だったが、
後にも先のも本物の一流を知った経験はこれっきりだった。

あの時、母も女の細腕で頑張っていた。
今思えば、田舎での頂点を目指し、ありとあらゆることに挑んでいたと思う。
ワタシの基準になってるモノサシはあの時に教えてもらったものだった。

◆映画監督 井筒 和幸◆


井筒監督はピンク映画や日本アカデミー賞最優秀監督賞「パッチギ!」など
多彩で特殊な映画をつくる。

井筒監督は時間があれば映画館で映画を観る。
どんなに下らない映画でも片っぱしから「くだらねぇ~」と言いながら観る。
ピンからキリまで隈なく観ることが楽しいと云う。

これって出来そうで出来ない事だった。
自分が本物を観たければ、知りたければ、この方法が一番かもしれない。

公開中の映画「紙の月」の井筒監督の評論がオモシロかった。 
主人公の女銀行員と若い大学生の欲情の絡みのシーンがツマラン!とノタマッタ。
宮沢りえがもっとドロドロにならなきゃいけない。
相手役の池松壮亮はよくがんばってる!
一般人のコメントは真逆で、過激だ。。となっているけどね…

この映画はDVDで観ようと思ってが、ワタシの一押しの池松クンが褒められた。
もう明日、観に行くしかあるまい。。

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