わざとっぽい。
以前カルシウム系サプリメントで足がつりやすくなるなどの症状が出て、原因は特定できないものの、多過ぎの害はあるだろうと、極力少なめの容量ので、カルシウム:マグネシウムの比が2:1ではない物で、油溶性ビタミンであるVDも少なめが良さげだと考えて、色々探して、なかなかピッタリのはなかったのだけど、
そんな中、吸収率アップ用に色々な形のカルシウムがあるとはいえ今まで見たことがないタイプを見かけたので調べると、その中に怖い話が。
『ミルク・アルカリ症候群』というのがあるんです。
私が見た元のところのは英語だったので日本語で再検索した結果の一つを掲載。
https://www.nutri.co.jp/nutrition/keywords/ch2-5/keyword7/
ミルク・アルカリ症候群〔カルシウム・アルカリ症候群(calcium-alkali syndrome)〕は,1910年代に胃潰瘍治療に用いられた牛乳の過剰摂取とMg製剤(アルカリ)の服用による高Ca血症,高P血症,高Mg血症,高HCO3血症およびこれらを起因とする腎障害を病態として知られてきた.最近では,高齢者などで骨粗鬆症に用いられる炭酸カルシウム製剤の服用による症例が増えていることが報告されている.Patelらは,閉経女性などでサプリメントによるCa過剰摂取により発症することから,カルシウム・アルカリ症候群とよぶことを提唱している
骨サプリメント系で良くある組み合わせどころか理想的として紹介されていることの多い組み合わせなんですよ。ヤバイ。
ちなみに前述の「カルシウム:マグネシウムの比が2:1ではない物」という条件は、マグネシウムは普通の食事で十分足りているそうなので、サプリメントで足すと多過ぎるだろうという考えです。
検索上位に出てくるwikipediaの方では、何故かアルカリ性物質としてマグネシウムではなく炭酸カルシウムが挙げられているんです。
それだと、まるでクエン酸カルシウムという炭酸カルシウムより吸収性の高いことが売りのカルシウムを選んだら、そちらは酸性だからアルカリ性じゃない=害は無いかのように錯覚する人がいるかも?
MSDマニュアルの高カルシウム血症のところを見ると↓
ミルク・アルカリ症候群
ミルク・アルカリ症候群では,過剰な量のカルシウムおよび吸収性アルカリ剤が摂取されることで発生し(通常,炭酸カルシウム制酸薬を用いた消化不良の自己治療または骨粗鬆症の予防目的),結果として,高カルシウム血症,代謝性アルカローシス,腎機能不全が生じる。消化性潰瘍および骨粗鬆症に効果的な薬物が市販されるようになり,本症候群の発生頻度は大幅に低下している。
となってます。消化性潰瘍で使われるのはマグネシウムだし、カルシウム剤による便秘対策として出されがちなのもマグネシウムなので、通常ならマグネシウムが真っ先に挙げられる筈なんですが。
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わざとでなければ、「牛乳以外でも炭酸カルシウム摂取する事により同様に」という意味の部分を読み違えているか。
いずれにしても「摂り過ぎ」の危険は世間で軽視され過ぎと思います。
アメリカが本拠のサプリ店舗なんかでレビュー見てると、ちょうど良いかまだ少し多い位の含有量でも「少ない!ぼったくり!」みたいなレビューが結構多くて、その他にも「これと○○も併用してます」みたいなどう考えても摂り過ぎな人が多いです。ヤバイわ。
そういう「多ければ良い」と考えてしまう消費者が多いと、販売側も訴求力を考えて無闇に含有量を上げざるを得なくなるし、その分無駄なコストもかかるから、副材料でケチったりして、悪循環で良いこと1つも無い。
まともな情報が早く行き渡ればいいのにと願うばかりです。
Time:9:42 午後