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管理栄養士国試のための基礎栄養学と生化学

管理栄養士国家試験のための基礎栄養学や生化学について, 勉強していきましょう.

食べ物 27-60

2013年01月31日 | 日記
6 食品の生産・加工・保存・流通と栄養 B 食品加工と栄養, 加工食品とその利用 (c 食品加工に伴う食品・栄養成分の変化, d 食品成分間反応, g 三次加工食品 (調理済食品, 冷凍食品, レトルト食品) とその利用) 11問 問題

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1 食品加工・保存に伴う栄養価の変化に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 食品の加熱による褐変によって, たんぱく質の栄養価は高くなる.
(2) アミノ・カルボニル反応によるたんぱく質栄養価の低下は, 主に有効性リジンの減少に起因する.
(3) 皮をむいたりんご, じゃがいもなどにみられる褐変反応では, 脂質の過酸化も伴うため食品の栄養価は低下する.
(4) たんぱく質を強酸で処理すると, リシノアラニンが生成し, リシンが減少して栄養価が低下することが多い.
(5) 脂質の酸化によって生じたラジカルはたんぱく質中のバリン, ロイシン, チロシン残基などと反応し, たんぱく質の栄養価を低下させる.

2 食品加工に伴う食品・栄養成分の変化に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 糸引納豆は, 納豆菌の酵素により大豆組織やたんぱく質が分解されており消化されやすくなっている.
(2) レジスタントスターチは, でんぷんと同様に消化される.
(3) 加熱膨潤したデンプンを放置すると, もとのデンプン構造に似た状態へ変化して水に溶けやすくなる.
(4) 油脂を含む冷凍加工食品では, 脂質の酸化は起こらない.
(5) 小麦粉に含まれるビタミンB1は, 菓子製造に用いられる重曹により分解される.

3 食品加工に伴う食品・栄養成分の変化に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 魚介類冷凍品の品質変化には, 脂質の変化, たんぱく質の変性, 肉質のスポンジ化, その他がある.
(2) デンプンに水を加えて加熱すると膨潤して, 消化されやすいβデンプンとなる.
(3) マメ科植物の種子の組織が損傷を受けると, 飽和脂肪酸から過酸化脂質が生成される.
(4) 米粒中のビタミンB1量は, 玄米>七分つき米>半つき米>精白米の順である.
(5) ビタミンCは, 加工保存中に分解されにくいビタミンである.

4 食品・栄養成分の分離に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 大豆たんぱく質の分離には, 逆浸透膜法が用いられる.
(2) 大豆たんぱく質の分離には, イオン交換膜法 (電気透析法) が用いられる.
(3) 生ビールの製造には, 精密ろ過法が用いられる.
(4) 海水からの食塩の製造には, 限外ろ過法が用いられる.
(5) ジュースの濃縮には, 限外ろ過法が用いられる.

5 食品成分間の反応に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) アスコルビン酸の存在により, 非ヘム鉄の吸収は阻害される.
(2) 「もみじおろし」 では, ジアスターゼによるビタミンCの酸化が促進される.
(3) 湯葉は豆乳を 40 ℃ 以上に加熱して生じる皮膜で, 大豆たんぱく質と脂質との複合体である.
(4) 湯葉の脂質は, 酸化を受けにくい.
(5) 緑茶は, 茶葉を良くもんでリポキシゲナーゼによりカテキンを酸化分解して香りを出す.

6 アミノ・カルボニル反応 (メイラード反応) に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) アミノ・カルボニル反応は, 還元糖が加熱によりカラメル化される反応である.
(2) アミノ・カルボニル反応は, たんぱく質の加熱により香気成分が生成する反応である.
(3) アミノ・カルボニル反応では, 食品の加工・貯蔵・調理の過程において, たんぱく質, アミノ酸, アミンなどが相互に反応する.
(4) アミノ・カルボニル反応の終期に, アマドリ転移反応が起こる.
(5) アミノ・カルボニル反応は, アミノ化合物と還元糖の反応により褐変色素が生成する反応である.

7 アミノ・カルボニル反応 (メイラード反応) に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) アミノ・カルボニル反応では, メラノイジンが生成する.
(2) アミノ・カルボニル反応によって生成する褐色色素メラノイジンは, 脂質などの酸化を促進する.
(3) メラノイジンは, イソフラボンが重合してできたものである.
(4) アミノカルボニル反応の初期に, ポリフェノールオキシダーゼが関与する.
(5) アミノ・カルボニル反応は, 分枝 (分岐鎖) アミノ酸の側鎖で反応が進む.

8 アミノ・カルボニル反応 (メイラード反応) に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) アミノ・カルボニル反応による褐変は, 還元糖よりも非還元糖で速く進む.
(2) アミノ・カルボニル反応の速度は, pH, 温度, 金属などの影響を受けるが, 光, 水分活性の影響を受けない.
(3) アミノ・カルボニル反応は, 水分活性が 0.2 以下で起こりやすい.
(4) 食品のpHが高いほど, アミノ・カルボニル反応は速く進む.
(5) 酸素や金属イオンが存在すると, アミノ・カルボニル反応は起こりにくい.

9 アミノ・カルボニル反応 (メイラード反応) に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 亜硫酸や亜硫酸塩は, アミノ・カルボニル反応を抑制する.
(2) アミノ・カルボニル反応は, 食品の品質に悪い影響を与え, かつ良い影響を及ぼさない反応である.
(3) アミノ・カルボニル反応の副反応であるストレッカー分解反応により, 甘い香りのフラン類が生成することがある.
(4) ストレッカー分解反応は, アミノ・カルボニル反応の中間生成物と還元糖との間で起こる反応である.
(5) ストレッカー分解反応により, たんぱく質の栄養価が減少することがある.

10 アミノ・カルボニル反応 (メイラード反応) に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) ストレッカー分解反応は, アルデヒドやピラジン類の加熱香気成分を生じる反応である.
(2) 加熱調理に伴う褐変は, 主にアミノ・カルボニル反応による.
(3) アミノ・カルボニル反応は, ラクトースよりもスクロースの方が進みやすい.
(4) 一般にアルカリ性条件下では, 食品の褐変は起りにくい.
(5) アミノ・カルボニル反応によるたんぱく質栄養価の低下は, 主に芳香族アミノ酸の減少に起因する.

11 缶詰に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 桃缶詰製造の際の桃の剥皮には, 塩化ナトリウム溶液が利用されている.
(2) アスパラガスの缶詰の液汁が白濁する現象には, チロシンが関与している.
(3) パインアップルの缶詰の液汁が白濁する現象には, ヘスペリジンが関与している.
(4) かにの缶詰の黒変は, 硫化鉄が生じることにより起こる.
(5) 鶏肉水煮缶詰のフラットサワーは, 好気性細菌により起こる.

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次回は, 「6 食品の生産・加工・保存・流通と栄養 B 食品加工と栄養, 加工食品とその利用 (c 食品加工に伴う食品・栄養成分の変化, d 食品成分間反応, g 三次加工食品 (調理済食品, 冷凍食品, レトルト食品) とその利用)」 の解答と解説です.

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