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管理栄養士国試のための基礎栄養学と生化学

管理栄養士国家試験のための基礎栄養学や生化学について, 勉強していきましょう.

食べ物 28-12

2013年07月27日 | 日記
「4 食品の安全性」 の 「A 食品衛生と法規」, 「B 食品の変質」 の練習問題と解答・解説です.

※ 「6 食品の生産・加工・保存・流通と栄養 C 食品流通・保存と栄養 b 食品保存の方法」 についても, ここに一括してまとめました.

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4 食品の安全性 A 食品衛生と法規 B 食品の変質 32問 練習問題
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1 食品の安全性の確保についてのリスクアナリシスに関する記述である. 誤っているのはどれか. 1つ選べ.
(1) リスク分析の3要素は, リスク評価, リスク管理, リスクコミュニケーションである.
(2) リスク評価は, 危害要因判定, 暴露評価, リスク判定からなる.
(3) リスクコミュニケーションとは, 関係者の間で情報や意見をお互いに交換することである.
(4) わが国において, リスク評価は食品安全委員会が行う.
(5) わが国において, リスク管理は行政の責務である.

2 食品衛生と法規に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 食品衛生法でいう食品衛生は, 食品のみを対象としている.
(2) 学校および病院の給食施設は, 開設にあたって厚生労働大臣の営業許可をとらなければならない.
(3) 「食品衛生管理者」 は, 当該施設地の都道府県知事に届け出る必要がある.
(4) 平成21年の食品衛生法改正では, 残留農薬のポジティブリスト制が導入された.
(5) 輸入食品は, 展示用のものであっても厚生労働大臣に届け出なければならない.

3 コーデックス (Codex) 委員会に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) コーデックス (Codex) 委員会とは, 国際食品規格委員会のことである.
(2) コーデックス (Codex) 委員会は, ISOの下部組織である.
(3) コーデックス (Codex) 委員会は, 医薬部外品の規格を策定する機関である.
(4) コーデックス (Codex) 委員会は, WTO加盟国が国内規格を作成する際の基礎とする規格を策定している.
(5) コーデックス (Codex) 委員会は, 国際的な企業の利害調整をすることが目的である.

4 食品の腐敗に関する記述である. 誤っているのはどれか. 1つ選べ.
(1) たんぱく質やアミノ酸の嫌気的分解によってアミンなどを生成し, 異臭を伴う反応を 「腐敗」 という.
(2) 肉の腐敗時の緑変は, 細菌によって生成するアンモニアとヘム色素との反応による.
(3) カマボコやウィンナーソーセージの表面のネトは, 腐敗細菌の集落である.
(4) 包装食品の膨張は, 腐敗細菌の繁殖に伴う二酸化炭素, 水素, 窒素などのガス発生による.
(5) 腐敗食品の 「すえた臭い」 は, 主に短鎖脂肪酸に起因する.

5 油脂の酸敗に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 加熱によって起こる脂質の変化は, 脂質を長く常温で空気中に置いて起こる酸化の過程とは全く異なった機構で起こる.
(2) 油脂の自動酸化反応は, 微量の金属イオンの存在によって抑制される.
(3) 脂質の自動酸化では, 重合反応だけでなく分解反応も起こる.
(4) 光増感酸化反応では, 三重項酸素が直接反応する.
(5) 過酸化脂質は, 微生物の作用により生成する.

6 油脂の酸敗に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 脂質が酸化されると遊離脂肪酸が生成し, 直ちにたんぱく質と反応する.
(2) 脂質が酸化されるとラジカルが生成し, たんぱく質と反応してペプチド結合のほとんどが切断される.
(3) ペルオキシラジカルなどと反応してラジカル化したたんぱく質は, プロテアーゼの作用を受けやすくなる.
(4) 酸価は, 酸を中和するのに必要な水酸化カリウム量で表わす.
(5) 脂質の酸化によって生じたラジカルはたんぱく質中のバリン, ロイシン, チロシンと反応し, たんぱく質の栄養価は低下する.

7 油脂の酸敗に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 酸価は, リノール酸を多く含む油脂で低値を示す.
(2) 酸価は, 油脂の加水分解により生成する二酸化炭素量を定量して求める.
(3) ヨウ素価とは, 油脂 100 g に付加されるヨウ素の g 数である.
(4) 油脂の水素添加により, ヨウ素価は上昇する.
(5) 過酸化物価は, 脂肪酸の二重結合の数の測定結果を示す値である.

8 油脂の酸敗に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) イワシ油のヨウ素価は, 大豆油のヨウ素価より小さい.
(2) 植物油のヨウ素価は, 動物油脂のヨウ素価より低い.
(3) ヨウ素価の高い油脂ほど酸化されにくい.
(4) 飽和脂肪酸は, 空気中に存在する酸素分子によって自動酸化を起こしやすい.
(5) リパーゼは, トリアシルグリセロールから脂肪酸を切り出す.

9 油脂の酸敗に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 不飽和脂肪酸は, 脱炭酸されてペルオキシラジカルとなる.
(2) 脂質分子中の二重結合にはさまれたメチレン基の水素が, ラジカルとして引き抜かれる.
(3) ペルオキシラジカルは, 不飽和脂肪酸から酸素を引き抜き, 新たなペルオキシラジカルを生成させる.
(4) 過酸化物価は, 油脂の酸化により生成されたヒドロペルオキシドの量を示す値である.
(5) 過酸化物価は, 塩化カリウムを用いて測定する.

10 油脂の酸敗に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 過酸化物価は, 飽和脂肪酸の酸化に伴って上昇する.
(2) 油脂の酸化では, カルボニル化合物は酸化初期から生成されるが, 酸化の途中で分解・重合されるため減少する.
(3) 過酸化脂質は, 分解されるとアルデヒドやケトンを生じる.
(4) 過酸化物価は, 油脂の自動酸化によって生成された重合体の量を示す値である.
(5) 過酸化物価は, 酸化によって生成されたアルデヒド, ケトンおよび有機酸の量を示す値である.

11 油脂の酸敗に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ヨウ素価の高い油脂は, 酸化されにくい.
(2) 過酸化物価は, 不飽和度の高い脂肪酸を多く含む油脂の変敗後期に急上昇する.
(3) 油脂の酸化では, 過酸化物はカルボニル化合物の分解によって生じる.
(4) α-トコフェロールは, ラジカルを捕捉する.
(5) ラジカル捕捉剤を添加すると, 自動酸化は促進される.

12 トランス型不飽和脂肪酸に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) トランス脂肪酸は, 植物油の水素添加により生成する.
(2) トランス型不飽和脂肪酸は, 自然界には存在しない.
(3) トランス型のリノール酸は, 必須脂肪酸として働く.
(4) わが国では, トランス型不飽和脂肪酸の栄養成分表示が義務化されている.
(5) コーデックス (Codex) 委員会では, トランス型不飽和脂肪酸を, 共役トランス型結合を1個以上持つ不飽和脂肪酸と定義している.

13 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 食品の保存に際しては, 食品の変質, 腐敗の特性を理解し, その食品に適した方法をとることが大切である.
(2) 微生物による食品の変敗・腐敗を防止すれば, 食品の品質は良好に保持される
(3) 殺菌とは大部分の菌を殺すことであり, 滅菌とはすべての菌を殺すことである.
(4) 殺菌と消毒とは同意語に用いられ, 病原微生物を殺したり, 不活化したりして, 感染を起こさせないようにすることをいう.
(5) 消毒用としてのエタノールは, 25~80 v/v% 溶液 (15 ℃) が用いられる.

14 食品の変質の防止に関する記述である. 誤っているのはどれか. 1つ選べ.
(1) 消毒用エタノールは, 芽胞には無効である.
(2) 乾熱加熱殺菌は, 湿熱加熱殺菌に比べて高温長時間の加熱を必要とする.
(3) 次亜塩素酸ナトリウムは, 水道水, 野菜, 食品製造用器具などの殺菌に用いられる.
(4) 逆性石けんは無色・無臭性のため, 手指の消毒などに使用される.
(5) 微生物汚染を防ぐための加熱調理では, 食品の表面温度 (75 ℃, 1分間以上) を指標とする.

15 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 一定温度で元の微生物数を 1/50 に減少させるのに要する加熱時間をD値という.
(2) 缶詰食品が腐敗しないのは, 加熱による殺菌と酵素の失活によるものである.
(3) 乾燥では, 食品中の自由水を増加させる.
(4) ソーセージなどの加熱食肉製品には, 中心温度が 60 ℃, 30分加熱の製造基準がある.
(5) サラミソーセージには, 中心温度および加熱時間に関する法的規制がない.

16 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 粉乳は牛乳から水分を除いているため, 微生物による変敗を受けにくい.
(2) 冷蔵では, 食品表面からの水分蒸散は停止する.
(3) 食肉は冷蔵保存の期間が長いほど熟成が進み, 味がよくなる.
(4) 冷蔵中の食品の変化には, 乾燥, ドリップの発生, でんぷんの糊化などがある.
(5) 室温より 10 ℃ 下がると, 化学反応や微生物の増殖は停止する.

17 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 冷蔵庫の温度を 5 ℃ 以下にすると, 微生物は増殖できない.
(2) だいこんやじゃがいもの冷蔵では, 低温障害が起こる.
(3) 冷凍では, 低温性微生物の増殖は促進される.
(4) カビは, 0 ℃ 以下でも増殖する.
(5) 冷凍食品とは, -30 ℃ 以下で流通する食品をいう.

18 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 冷凍食品は, 製造後に常温で流通し, 販売店で冷凍される.
(2) グレーズ処理とは, 野菜類を冷凍する前に予め湯通しし, 褐変現象の原因となる酵素を失活させることをいう.
(3) 冷凍によるドリップの発生は, 緩慢凍結により抑制される.
(4) 冷凍すると, 表面の水分が消失して脂質酸化等により変色・異臭の発生 (油やけ) が起こる.
(5) 冷凍保存では, 冷凍焼けを防ぐためにブラインによる処理が行われる.

19 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 氷温貯蔵とは 0℃ から氷結点直前の未凍結の温度帯 (0~-2 ℃) で食品を貯蔵する方法であり, 冷蔵よりも鮮度が保持される.
(2) パーシャルフリージングは, -8~-3 ℃ で保持する方法である.
(3) 魚類をパーシャル・フリージングすることは, 魚体が耐凍性の高い細菌で汚染されている場合, 鮮度保持に有効である.
(4) 氷温貯蔵では, 食品中の水を凍結させる.
(5) 冷凍する時は, -1~-5 ℃ (最大氷晶生成帯) での滞留時間を長くする.

20 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 水分の多い魚は, 緩慢冷凍が適している.
(2) 塩蔵法は, 食塩による浸透圧上昇, 水分活性上昇, 塩素イオンによる殺菌効果などを利用した保存法である.
(3) 食塩の添加により, 食品は滅菌される.
(4) ジャムは, 糖蔵によって保存される.
(5) 肉類などの食品を燻煙しても, 保存性は高くならない.

21 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 燻煙成分は, たんぱく質と結合しない.
(2) 脱酸素剤は, 嫌気性微生物の増殖抑制に有効である.
(3) 脱酸素剤封入包装では, 脂質の酸化は促進される.
(4) 真空凍結乾燥法は, 水分を凍らせてから真空乾燥する方法である.
(5) 真空凍結乾燥では, 乾燥後の食品は多孔質となる.

22 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 真空凍結乾燥法では, 食品を凍らせるため, ビタミン, たんぱく質などの変化が大きいという欠点がある.
(2) CA (Controlled Atomosphere) 貯蔵は, 窒素や二酸化炭素の濃度を低くして行う.
(3) MA (Modified Atmosphere) 包装では, 包装内の酸素濃度が大気中より高くなる.
(4) 果物や野菜の簡易CA (controlled atmosphere) 貯蔵には, プラスチックフィルム包装が使われている.
(5) 食品のpHを低下させると保存性が増すが, 病原菌や食中毒菌は pH 3.0 以下で増殖が可能なので, これらの細菌には無効である.

23 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 柿などの果実をポリエチレンの袋に密封すると, CA貯蔵と同じ効果を示す.
(2) 酸素を用いて食品容器内の空気と置換する方法は, 食品中の脂質の酸化を防止している.
(3) 微生物に対する酸の増殖抑制作用は, pHが同じ場合, 無機酸より有機酸の方が弱い.
(4) 食品中の有機酸には, 微生物の発育を促進する働きがある.
(5) 酵母は, カビに比べて有機酸に対する耐性が強い.

24 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 酸性pH下では, 食品の常圧殺菌が可能である.
(2) ピクルスは, 食塩添加によって保存性を高めてある.
(3) 紫外線は, 食品内部に浸透する.
(4) 芽胞形成細菌は, 紫外線照射によって殺菌されない.
(5) 殺菌効果が最も高い紫外線の波長は, 350 nm である.

25 食品の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 高圧処理する加工法は, 食品の変敗を防止する方法としては利用されていない.
(2) 無菌充填包装では, 無菌状態にした食品を無菌化していない容器に充填し, 密封後加熱滅菌する.
(3) 無菌包装では, 包装後の流通段階で侵入する細菌も殺菌される.
(4) 常温流通可能な米飯やLL牛乳には, 窒素ガス充填包装が使われている.
(5) 無菌充填包装の包装材料は, 酸素や水蒸気が透過しにくいものを使う.

26 牛乳の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 牛乳は, 搾乳時には無菌である.
(2) 牛乳の殺菌は, 50℃ で30分間行う.
(3) LTLT殺菌は, 高温短時間殺菌のことである.
(4) 高温短時間殺菌 (HTST) 法では, 62~65 ℃ で 1~5 秒間の加熱処理を行う.
(5) ロングライフミルクは, 牛乳を 130~150 ℃ で 1~3 秒間, 高温瞬間滅菌し, 微生物を完全に死滅させた後, 無菌充填してつくる.

27 牛乳の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) LL牛乳 (ロングライフミルク) は, 冷蔵で流通させなければならない.
(2) UHT (超高温加熱処理) で滅菌したLL牛乳は, 半永久的に貯蔵できる.
(3) 牛乳には, サルモネラが生残している.
(4) 飲用乳では, 大腸菌群は陰性でなければならない.
(5) 飲用乳では, 一般細菌数 (生菌数) は陰性でなければならない.

28 牛乳および鶏卵の変質の防止に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 牛乳は, 菌が増殖しないよう低温で輸送する.
(2) 未殺菌液卵は, サルモネラ菌属が陰性 (25 g 当たり) でなければならない.
(3) 食鳥卵は, 抗生物質を含有してはならない.
(4) 鶏の殻付き卵を生食用にする場合は, 賞味期限を経過していない正常卵を使用しなければならない.
(5) 鶏卵を使用して食品を製造する場合は, 60 ℃ で3分以上の加熱を必要とする.

29 鮮度・腐敗・酸敗の判定法に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) K値は, ATPやその分解物の分解物を定量して求める.
(2) K値は, 細菌汚染の指標である.
(3) K値が 40% 以上であれば, 刺身用として適当である.
(4) トリメチルアミン量は, 食肉の鮮度指標に用いる.
(5) 揮発性塩基窒素 (VBN) はATP分解の指標である.

30 鮮度・腐敗・酸敗の判定法に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 揮発性塩基窒素量は, サメのたんぱく質食品 (魚介類, 肉類等) の鮮度指標に用いる.
(2) 生鮮食品の一般生菌数 (細菌数) は, 衛生指標とはならない.
(3) 初期腐敗とみなすのは, 食品 1 g 中の生菌数が10の7乗~10の8乗個に達したときである.
(4) 一般細菌数 (生菌数) は, 嫌気的条件で増殖する中温細菌数を計測して求める.
(5) 加熱食品では, 大腸菌群を指標菌として使用できない.

31 鮮度・腐敗・酸敗の判定法に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 大腸菌群の検出は, 経口伝染病や食中毒を起こす病原菌汚染の可能性を示すものである.
(2) 大腸菌群は, 35 ℃ では増殖できない.
(3) 大腸菌群は, 培養する条件によっては芽胞を作る.
(4) 大腸菌群は, 乳糖を分解して酸とガスを生産する.
(5) 大腸菌群の検査の条件は, 嫌気培養である.

32 鮮度・腐敗・酸敗の判定法に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 生食用生鮮魚介類は, すべて大腸菌群が陰性でなくてはならない.
(2) 腸管出血性大腸菌O157は, 大腸菌群には含まれない.
(3) 大腸菌群によって汚染されている食品を摂取しても消化器系感染症は起こらない.
(4) 腸球菌は, 冷凍食品の指標菌としては大腸菌よりも有用である.
(5) 生鮮食品の腸球菌は, ふん便汚染の指標となる.

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4 食品の安全性 A 食品衛生と法規 B 食品の変質 32問 解答と解説
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1=(2)
(1) 正 リスク分析の3要素は, リスク評価, リスク管理, リスクコミュニケーションである.
(2) 誤 リスク評価は, 危害要因特定, 危害要因判定, 暴露評価, リスク判定の4段階からなる.
(3) 正 リスクコミュニケーションとは, 関係者の間で情報や意見をお互いに交換することである.
(4) 正 わが国において, リスク評価は食品安全委員会が行う.
(5) 正 わが国において, リスク管理は行政の責務である.

2=(3)
(1) 誤 食品衛生法でいう食品衛生は, 食品のみでなく, 添加物, 器具なども対象としている.
(2) 誤 学校および病院の給食施設は, 開設にあたって所在地の都道府県知事の営業許可をとらなければならない.
(3) 正 「食品衛生管理者」 は, 当該施設地の都道府県知事に届け出る必要がある.
(4) 誤 平成15年の食品衛生法改正では, 残留農薬のポジティブリスト制が導入された.
(5) 誤 展示用のものは, 輸入食品として厚生労働大臣に届け出なくてもよい.

3=(1)かつ(4)
(1) 正 コーデックス (Codex) 委員会とは, 国際食品規格委員会のことである.
(2) 誤 コーデックス (Codex) 委員会は, WHOとFAOの下部組織である.
(3) 誤 コーデックス (Codex) 委員会は, 食品の国際規格を制定する組織である.
(4) 正 コーデックス (Codex) 委員会は, WTO加盟国が国内規格を作成する際の基礎とする規格を策定している.
(5) 誤 コーデックス (Codex) 委員会は, 消費者の健康の保護と食品の公正な貿易の保護をすることが目的である.

4=(4)
(1) 正 たんぱく質やアミノ酸の嫌気的分解によってアミンなどを生成し, 異臭を伴う反応を 「腐敗」 という.
(2) 正 肉の腐敗時の緑変は, 細菌によって生成するアンモニアとヘム色素との反応による.
(3) 正 カマボコやウィンナーソーセージの表面のネトは, 腐敗細菌の集落である.
(4) 誤 包装食品の膨張は, 腐敗細菌の繁殖に伴う二酸化炭素や水素などのガス発生による. 窒素ガスは発生しない.
(5) 正 腐敗食品の 「すえた臭い」 は, 主に短鎖脂肪酸に起因する.

5=(3)
(1) 誤 加熱によって起こる脂質の変化は, 脂質を長く常温で空気中に置いて起こる酸化の過程と同じ機構で起こる.
(2) 誤 油脂の自動酸化反応は, 微量の金属イオンの存在によって著しく促進される.
(3) 正 脂質の自動酸化では, 重合反応だけでなく分解反応も起こる.
(4) 誤 光増感酸化反応では, 一重項酸素が直接反応する.
(5) 誤 過酸化脂質は, 脂質と活性酸素の反応により生成する.

6=(4)
(1) 誤 脂質が酸化されると遊離脂肪酸が生成し, 過酸化物, ラジカルなどが生成する.
(2) 誤 脂質が酸化されるとラジカルが生成し, たんぱく質と反応してペプチド結合の一部が切断される.
(3) 誤 ペルオキシラジカルなどと反応してラジカル化したたんぱく質は, プロテアーゼの作用を受けにくくなる.
(4) 正 酸価は, 酸を中和するのに必要な水酸化カリウム量で表わす.
(5) 誤 脂質の酸化によって生じたラジカルはたんぱく質中のトリプトファン, リジン, ヒスチジン, アルギニン, シスチン, システインと反応し, たんぱく質の栄養価は低下する.

7=(3)
(1) 誤 酸価は油脂中の遊離脂肪酸が多いほど大きくなるので, 油脂の構成脂肪酸組成とは関係ない.
(2) 誤 酸価は, 油脂の酸化によって生成された遊離脂肪酸の量を示す値である.
(3) 正 ヨウ素価とは, 油脂 100 g に付加されるヨウ素の g 数である.
(4) 誤 油脂の水素添加により, ヨウ素価は低下する.
(5) 誤 ヨウ素価は, 脂肪酸の二重結合の数の測定結果を示す値である.

8=(5)
(1) 誤 イワシ油のヨウ素価 (163~195) は, 大豆油のヨウ素価 (123~142) より大きい.
(2) 誤 植物油には不飽和脂肪酸が多いため, ヨウ素価は動物油脂より高い.
(3) 誤 ヨウ素価の高い油脂ほど不飽和脂肪酸が多いので, 酸化されやすい.
(4) 誤 不飽和脂肪酸は, 空気中に存在する酸素分子によって自動酸化を起こしやすい.
(5) 正 リパーゼは, トリアシルグリセロールから脂肪酸を切り出す.

9=(2)かつ(4)
(1) 誤 不飽和脂肪酸は, 酸化されてペルオキシラジカルとなる.
(2) 正 脂質分子中の二重結合にはさまれたメチレン基の水素が, ラジカルとして引き抜かれる.
(3) 誤 ペルオキシラジカルは, 不飽和脂肪酸から水素を引き抜き, 新たなペルオキシラジカルを生成させる.
(4) 正 過酸化物価は, 油脂の酸化により生成されたヒドロペルオキシドの量を示す値である.
(5) 誤 過酸化物価は, 遊離ヨウ素をチオ硫酸ナトリウムにより滴定して定量する.

10=(3)
(1) 誤 過酸化物価は, 主に不飽和脂肪酸の酸化に伴って上昇する.
(2) 誤 油脂の酸化では, 過酸化物は酸化初期から生成されるが, 酸化の途中で分解・重合されるため減少する.
(3) 正 過酸化脂質は, 分解されるとアルデヒドやケトンを生じる.
(4) 誤 油脂の自動酸化によって生成された重合体の量を示す値はない.
(5) 誤 カルボニル価は, 酸化によって生成されたアルデヒド, ケトンおよび有機酸の量を示す値である.

11=(4)
(1) 誤 ヨウ素価の高い油脂は, 酸化されやすい.
(2) 誤 過酸化物価は, 不飽和度の高い脂肪酸を多く含む油脂の変敗初期に急上昇する.
(3) 誤 油脂の酸化では, カルボニル化合物は過酸化物の分解によって生じる.
(4) 正 α-トコフェロールは, ラジカルを捕捉する.
(5) 誤 ラジカル捕捉剤を添加すると, 自動酸化は抑制される.

12=(1)
(1) 正 トランス型不飽和脂肪酸は, 食用油に含まれる不飽和脂肪酸への水素添加や高温加熱の過程で生成する.
(2) 誤 トランス型不飽和脂肪酸は, 反芻動物 (牛や羊など) の肉や乳に含まれている.
(3) 誤 トランス型のリノール酸は, 動脈硬化性疾患のリスクを高める.
(4) 誤 わが国では, トランス型不飽和脂肪酸の栄養成分表示が義務化されていない.
(5) 誤 コーデックス (Codex) 委員会では, トランス型不飽和脂肪酸を, 共役型二重結合がなく, 少なくとも1つのメチレン基 (-CH2-) によって離されたトランス型の炭素-炭素二重結合がある不飽和脂肪酸のすべての幾何異性体」 と定義している.

13=(1)かつ(5)
(1) 正 食品の保存に際しては, 食品の変質, 腐敗の特性を理解し, その食品に適した方法をとることが大切である.
(2) 誤 微生物による食品の変敗・腐敗, 食品成分間の反応や脂質の変敗, 酵素による劣化, 低温障害などによる品質の劣化を防止すれば, 食品の品質は良好に保持される.
(3) 誤 殺菌とは細菌などの病原体を死滅させることであり, 滅菌とはすべての菌を死滅させて無菌の状態にすることである.
(4) 誤 殺菌は細菌などの病原体を死滅させることで, 消毒は細菌などの病原体を殺し, あるいは不活化したりすることで感染を起こさせないようにすることをいう.
(5) 正 消毒用としてのエタノールは, 25~80 v/v% 溶液 (15 ℃) が用いられる.

14=(5)
(1) 正 消毒用エタノールは, 芽胞には無効である.
(2) 正 乾熱加熱殺菌は, 湿熱加熱殺菌に比べて高温長時間の加熱を必要とする.
(3) 正 次亜塩素酸ナトリウムは, 水道水, 野菜, 食品製造用器具などの殺菌に用いられる.
(4) 正 逆性石けんは無色・無臭性のため, 手指の消毒などに使用される.
(5) 誤 微生物汚染を防ぐための加熱調理では, 食品の中心温度 (75 ℃, 1分間以上) を指標とする.

15=(2)かつ(5)
(1) 誤 一定温度で元の微生物数を 1/10 に減少させるのに要する加熱時間をD値という.
(2) 正 缶詰食品が腐敗しないのは, 加熱による殺菌と酵素の失活によるものである.
(3) 誤 食品の乾燥によって保蔵性が増すのは, 自由水を奪うことによる.
(4) 誤 ソーセージなどの加熱食肉製品については, 食品衛生法で 「製品の中心部の温度を 63 ℃, 30分以上加熱する方法, またはこれと同等以上の効力を有する方法で加熱殺菌すること」 と定められている.
(5) 正 サラミソーセージのような乾燥食肉製品, 生ハムのような非加熱食肉製品, ローストビーフのような特定加熱食肉製品は, 食品衛生法では 「製品の中心部の温度を 63 ℃, 30分以上加熱する方法, またはこれと同等以上の効力を有する方法で加熱殺菌すること」 とは定められていない.

16=(1)
(1) 正 粉乳は牛乳から水分を除いているため, 微生物による変敗を受けにくい.
(2) 誤 冷蔵では, 食品表面からの水分蒸散は低下するが停止しない.
(3) 誤 食肉は冷蔵保存の期間が長いほど熟成が進み, アミノ態窒素が増加し微生物が増殖して腐敗する.
(4) 誤 冷蔵中の食品の変化には, 老化, 一部の青果物の低温障害, 低温微生物の繁殖などがある.
(5) 誤 室温より 10 ℃ 下がると, 化学反応の速度や微生物の増殖速度は 1/2~1/3 に低下するのであり, 停止するのではない.

17=(4)
(1) 誤 冷蔵庫の温度を 5 ℃ 以下にしても, 低温菌など 5 ℃ 以下でも増殖するものがある.
(2) 誤 さつまいもやなす, あるいはトロピカルフルーツの冷蔵では, 低温障害が起こる.
(3) 誤 冷凍では, 低温性微生物の生育は可能であるが増殖は促進されない.
(4) 正 カビは, 0 ℃ 以下でも増殖する.
(5) 誤 冷凍食品とは, 調理冷凍食品のJAS規格では, Codex規格に準拠して -18 ℃ 以下で流通する食品をいう.

18=(4)
(1) 誤 冷凍食品は, 製造後の食品を直ちに冷凍し, 凍結状態を維持したままで流通する.
(2) 誤 ブランチングとは, 野菜類を冷凍する前に予め湯通しし, 褐変現象の原因となる酵素を失活させることをいう.
(3) 誤 冷凍によるドリップの発生は, 緩慢凍結により促進される.
(4) 正 冷凍すると, 表面の水分が消失して脂質酸化等により変色・異臭の発生 (油やけ) が起こる.
(5) 誤 冷凍保存では, 冷凍焼けを防ぐためにグレーズによる処理が行われる.

19=(1)
(1) 正 氷温貯蔵とは 0℃ から氷結点直前の未凍結の温度帯 (0~-2 ℃) で食品を貯蔵する方法であり, 冷蔵よりも鮮度が保持される.
(2) 誤 パーシャルフリージングは, 0~-3 ℃ で保持する方法である.
(3) 誤 魚類をパーシャル・フリージングしても, 魚体が耐凍性の高い細菌で汚染されていれば, 繁殖して食品は劣化する.
(4) 誤 氷温貯蔵では, 食品中の水を凍結させない.
(5) 誤 冷凍する時は, -1~-5 ℃ (最大氷晶生成帯) での滞留時間を短くする.

20=(4)
(1) 誤 すべての食品に急速凍結が適している.
(2) 誤 塩蔵法は, 食塩による浸透圧上昇, 水分活性低下, 塩素イオンによる殺菌効果などを利用した保存法である.
(3) 誤 食塩の添加によっても, 好塩菌は生き残る.
(4) 正 ジャムは, 糖蔵によって保存される.
(5) 誤 燻煙は, 食品の脱水・乾燥, 煙に含まれるフェノール類やアルデヒド類などの化学物質の防腐作用を利用したものである.

21=(5)
(1) 誤 燻煙成分は, たんぱく質と結合する.
(2) 誤 脱酸素剤は, 好気性微生物の増殖抑制に有効である.
(3) 誤 脱酸素剤封入包装では, 脂質の酸化は抑制される.
(4) 誤 真空凍結乾燥法は, 水分を昇華させて乾燥させる方法である.
(5) 正 真空凍結乾燥では, 乾燥後の食品は多孔質となる.

22=(4)
(1) 誤 真空凍結乾燥法では, 食品を加熱しないため, 成分の変化が小さいという利点がある.
(2) 誤 CA (Controlled Atomosphere) 貯蔵は, 窒素や二酸化炭素の濃度を高くして行う.
(3) 誤 MA (Modified Atmosphere) 包装では, 包装内の二酸化炭素濃度が大気中より高くなる.
(4) 正 果物や野菜の簡易CA (controlled atmosphere) 貯蔵には, プラスチックフィルム包装が使われている.
(5) 誤 食品のpHを低下させると保存性が増し, 病原菌や食中毒菌は pH 3.0 以下では増殖できないので, これらの細菌には有効である.

23=(1)
(1) 正 柿などの果実をポリエチレンの袋に密封する方法 (MA包装) は, CA貯蔵と同じ効果を示す.
(2) 誤 窒素や二酸化炭素を用いて食品容器内の空気と置換するいわゆる不活性ガスを用いる方法は, 食品中の脂質の酸化を防止している.
(3) 誤 微生物に対する酸の増殖抑制作用は, pHが同じ場合, 無機酸より有機酸の方が強い.
(4) 誤 食品中の有機酸には, 微生物の発育を抑制する働きがある.
(5) 誤 カビは, 酵母に比べて有機酸に対する耐性が強い.

24=(1)
(1) 正 酸性pH下 (pH 4.6 未満) では, 食品の常圧殺菌 (100 ℃ 未満での加熱殺菌) が可能である.
(2) 誤 ピクルスは, 有機酸添加によって保存性を高めてある.
(3) 誤 紫外線は, 食品の内部には浸透しない.
(4) 誤 紫外線による殺菌は, すべての菌類に対して有効である.
(5) 誤 殺菌効果が最も高い紫外線の波長は, 253.7 nm である.

25=(5)
(1) 誤 微生物による食品の変敗を防止する方法の1つとして, 高圧処理する加工法が一部の果実製品で利用されている.
(2) 誤 無菌充填包装では, 無菌状態にした食品を無菌状態にした容器に充填し, 密封後加熱滅菌しない.
(3) 誤 無菌包装では, 包装後の流通段階で侵入する細菌は殺菌されない.
(4) 誤 常温流通可能な米飯やスライスしたハムやチーズ, LL牛乳, 果実飲料などには, 無菌包装が使われている.
(5) 正 無菌充填包装の包装材料は, ガスの透過性が低く, 機械的強度が大きいものを使う.

26=(5)
(1) 誤 牛乳は, 搾乳時には生菌が存在している.
(2) 誤 牛乳の低温殺菌法では, 63 ℃ で30分間またはそれと同等以上の殺菌を行う.
(3) 誤 LTLT殺菌は, 低温長時間殺菌 (LTLT=Low Temperature Long Time) のことである.
(4) 誤 高温短時間殺菌 (HTST) 法では, 72~85 ℃ で 15 秒間の加熱処理を行う.
(5) 正 ロングライフミルクは, 牛乳を 130~150 ℃ で 1~3 秒間, 高温瞬間滅菌し, 微生物を完全に死滅させた後, 無菌充填してつくる.

27=(4)
(1) 誤 LL牛乳 (ロングライフミルク) は, 常温での保存・流通が可能である.
(2) 誤 UHT (超高温加熱処理) で滅菌したLL牛乳は, 常温保存可能なものであっても品質保持期限は90日程度である.
(3) 誤 正しい処理を経た牛乳には, サルモネラ菌が生残することはない.
(4) 正 飲用乳では, 大腸菌群は陰性でなければならない.
(5) 誤 飲用乳では, 一般細菌数 (生菌数) は乳等省令により細菌数 1 mL あたり5万以下となっている.

28=(1)かつ(4)
(1) 正 牛乳は, 菌が増殖しないよう低温 (10℃ 以下) で輸送・保存する.
(2) 誤 殺菌液卵 (鶏卵) は, サルモネラ菌属が陰性 (25 g 当たり) でなければならない.
(3) 誤 食鳥卵は, テトラサイクリンなどについて 合計 0.4 ppm を超えてはならない.
(4) 正 鶏の殻付き卵を生食用にする場合は, 賞味期限を経過していない正常卵を使用しなければならない.
(5) 誤 鶏卵を使用して食品を製造する場合は, 生のまま使用することも認められている.

29=(1)
(1) 正 K値は, ATPやその分解物の分解物を定量して求める.
(2) 誤 K値は, 魚肉の鮮度 (腐敗の進行度) の指標である.
(3) 誤 K値が 20% 以下であれば, 刺身用として適当である.
(4) 誤 トリメチルアミンは, 海産魚類の初期腐敗の指標である.
(5) 誤 揮発性塩基窒素 (VBN) は, たんぱく質性食品の腐敗に伴って生じるアミン類やアンモニアなどの指標である.

30=(3)
(1) 誤 揮発性塩基窒素量は, サメやエイなど以外のたんぱく質食品 (魚介類, 肉類等) の鮮度指標に用いる.
(2) 誤 生鮮食品の一般生菌数 (細菌数) は, 衛生指標となる.
(3) 正 初期腐敗とみなすのは, 食品 1 g 中の生菌数が10の7乗~10の8乗個に達したときである.
(4) 誤 一般細菌数 (生菌数) は, 好気的条件で増殖する中温細菌数を計測して求める.
(5) 誤 大腸菌群は, 加熱不十分や調理後の不適切な取り扱いなどによる汚染の指標菌として使用できる.

31=(1)かつ(4)
(1) 正 大腸菌群の検出は, 経口伝染病や食中毒を起こす病原菌汚染の可能性を示すものである.
(2) 誤 大腸菌群は, 35 ℃ では増殖できる.
(3) 誤 大腸菌群は, 芽胞を形成しない桿菌群である.
(4) 正 大腸菌群は, 乳糖を分解して酸とガスを生産する.
(5) 誤 大腸菌群の検査の条件は, 好気培養である.

32=(4)かつ(5)
(1) 誤 生食用生鮮魚介類では, 例外的に生食用かきについて大腸菌群 (230 以下/100 g) が認められている.
(2) 誤 腸管出血性大腸菌O157は, 大腸菌群に含まれる.
(3) 誤 大腸菌群によって汚染されている食品を摂取すると, 消化器系感染症が起こりうる.
(4) 正 腸球菌は大腸菌よりも冷凍, 乾燥に対する抵抗性が高いので, 冷凍食品の指標菌として腸球菌は大腸菌よりも有用である.
(5) 正 生鮮食品の腸球菌は, ふん便汚染の指標となる.

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次回は, 「4 食品の安全性」 の 「C 食中毒」, 「D 食品による感染症・寄生虫症」 の穴埋め問題と正文集をお送りします.

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