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山と史跡めぐり

日隠山・アイス探索Part3

2013-02-11 17:53:00 | アイスクライミング
今シーズンのアイスはもう終わりと思ったはずでしたが、プチ寒波の襲来を受け未練がましく日隠の山中に分け入ってきました。

 先週入った谷のひとつ上流の、1405mピークに突き上げる支谷(ウド谷右俣)に大きな氷瀑があるだろうと予測していました。肝心の寒波はいずこにといった春を思わせる陽気でしたが、林道脇にはびっしりとツララがぶら下がっており、期待は大いに膨らんでいったのでした。

 「お化粧山」の登山口から治山工事用の林道を通って入渓。建設中の砂防堤を越えるとすぐに二股になり、右俣へ入ります。1150m付近に左岸から二本のルンゼが入ってきており、いずれも氷瀑を懸けていました。手前のルンゼはナメ滝でしたが、上流に期待が持てそうでした。奥のルンゼのは15mくらいでしたが立派な氷瀑でした。いずれも発達不十分のためパス。

 さらに遡行を続けると目的の氷瀑が現れました。長さは50m以上ありそうでしたが、いかんせん段々になっておりガックリ・・。登ろうと思えば登れたのですが、登攀意欲がわかずに引き返すことにしました。来シーズンは手前のルンゼを探ってみようと思います。

     最初のルンゼにかかるナメ滝。この上流が楽しみ。
   二番目のルンゼにかかる氷瀑。登攀意欲をそそります。
     最奥に鎮座する氷瀑。写真でみると立派なのですが・・。

大吹谷支谷・ブリ谷

2013-02-03 20:30:00 | アイスクライミング
 今回登ったルンゼは、大吹谷の支谷のブリ谷と思われます。

 
 日隠林道の934m地点を回り込んだところの谷です。出合からさらに200mほど進んだところに林道の支線があります(進入禁止になっています)。支線はすぐに終わり杣道となります。杣道もほどなく不明瞭になり、概ね谷沿いに遡行します。とくに問題となる個所はなく、1時間ほどで左岸に懸かる氷瀑に到達。傾斜の強い氷瀑登攀が楽しめます(あくまでも九州内での話しですが・・)。登攀後の下降は右岸沿いがよいでしょう(懸垂の必要なし)。


          日隠林道の支線。ここから入山。
           おおむね平凡な沢歩き。
        左岸からナメ滝が出合うとあとわずか。
             F1(20m、IV)です。
  F2の上からみたF3。完全に氷結したところを見てみたい。

日隠山・アイス探索Part2

2013-02-03 18:00:00 | アイスクライミング
 氷結に大いなる不安がありましたが、先週に続き日隠山へ行ってきました。前回登った氷瀑のひとつ下流の支谷に入る予定でした。

 先週の下山時にみつけた右岸の杣道を通って谷へ入ります。正確な気温はわかりませんでしたが、春を思わせる陽気でした。汗びっしょりになりながら遡行していきますが、お目当ての氷瀑はみるも無残な状態になっていました。高巻いて上流を偵察しますが、とてもアイスクライミングができる状況ではありませんでした。

 仕方なく前回登った氷瀑まで行ってみようということになりました。肝心の氷瀑はかなり融けており登ってみようという気になれませんでした。上流がどうなっているのか確認するために右岸を高巻きました。少しあがって沢を覗いてみると、予想どおり氷瀑が連なっていました。氷瀑へ降りたてるところまでさらに高巻き、一旦下降してから登り返してみました。出だしの10mほどは傾斜も強くⅣ級プラスくらいでした。出合からは傾斜の強い滝が3つ続く、登り応えのあるすばらしいアイスルンゼになっています。

明日からまた暖かい雨が降るそうなので、今シーズンのアイスはもう終わりかもしれません。ダキ山の氷瀑群に劣らないアイスルンゼが日隠山周辺にもあることがわかりました。いまから来シーズンが待ち遠しいです。

 
              F3に相当する直瀑。
   ルンゼ上部から見下ろす。氷結はこの界隈で一番かも・・。

だき山・山の神谷探索

2013-01-27 21:06:00 | アイスクライミング
 翌日は大寒波襲来との予報でしたが、やけに暖かい朝でした(気温はマイナス3℃と先週よりも暖かい)。鉾岳の大滝が凍っていたのでもしかしたらとの希望を抱いて出発。だき山の主が「大氷瀑のある可能性が極めて高い」と予言されていた山の神谷へ入りました。いつものメンバーに加えて、「キタマリ保存会」の3名も同行する賑々しさでした。

 鹿川キャンプ場を出発、ほぼ山の神谷沿いにあるくこと約1時間。標高900mあたりで出合う支谷にそれは見事な氷瀑がかかっていました。3段になっていてスケール、傾斜も申し分なし。この辺りでもっとも美しい氷瀑ではないでしょうか。いかんせん氷が薄くて登攀不可能。上流にも大氷瀑の可能性を秘めたこの支谷は、だき山を代表するアイスルンゼになるかもしれません。

 先に進み標高960m付近で次の支谷が出合います。ここも大きな氷瀑がかかっていました。ハングした岩壁にかかる滝で、残念ながら下部が崩壊しておりつながっていませんでした。相当に発達しないと安心して登攀できないでしょうが、もしそうなれば正真証明のヴァーチカルアイスとなります(九州で唯一かも?)。

 登れないながらもそれなりに大氷瀑を愛でながら遡行を続けます。源流部の雰囲気がただよい始めたところにも大きな氷瀑が一つありました。樹間越しにはしっかり氷結していたようでしたが、取り付くのが困難そうだったのでパス。

 最後は標高1130mあたりの左岸支谷を詰めあがることにしました。小さな氷瀑が連続していましたがいたって平凡、難場もなくダキ山の稜線に抜け上がりました。

 予想していたこととはいえ、山の神谷沿いもアイスのワンダーランドの様相を呈していました。特に最初に出会った3段の滝は素晴らしく、是非とも登ってみたい候補のNo1になりました。

     標高900mあたりで出合う三段の氷瀑。見事でした。
  標高960m付近の支谷。もしつながればヴァーチカルです。
            樹間越しにみえた氷瀑。
  抜けあがった支谷。アイスボルダーが連続していました。

日隠山・氷瀑探索

2013-01-27 19:25:00 | アイスクライミング
 先週に引き続き、氷瀑の探索へでかけました。寒の緩みで氷結はかなり悪いだろうと考え、今回は登ることよりも偵察することを優先に行き先を選びました。

 土曜は日隠山のとある谷(後に「ブリ谷」と判明)へ。日隠林道の「3」番目の標識がある谷で、ここの支谷に氷瀑があると確信していました。出発が遅くなり14時前に入渓、平凡な谷筋を歩くこと1時間ほどでまずは氷瀑を発見。出合いはナメ滝で、その奥にも氷は連なっていそうでした。ここで登ろうかと思ったのですが、もう1本奥の支谷の方が気になっていたので、先に進むことにしました。さらに30分ほど進むとありました、20mほどの見栄えのする氷瀑でした。驚くことに氷結が十分で、さっそく登ってみることにしました。上部の傾斜がやや強く、少し手ごたえがありました。グレードはⅣ級くらいでしょうか。続いてツララ状のF2(7、8mくらいですが垂直に近い)がありましたが、時間切れのため登らず。右岸の杣道をたどり楽に下山できました。

 昨年からあたためておいたエリアを初めて探索。素晴らしいアイスのエリアとなる可能性を確認できました。次回は本峰周辺を探ろうと思います。

      標高1140m付近。支谷がナメ滝として出合う。

         標高約1190mの左岸支谷にかかる氷瀑