「消えた羽」残っていた=昆虫で確認、消滅説覆す―名古屋大
時事通信 3月15日(金)4時4分配信
太古の昆虫に存在し、進化の過程で失われたとされてきた一部の羽が、形を変えて現代の昆虫に残っていたことを名古屋大の新美輝幸助教らの研究グループが実験で突き止めた。14日付の米科学誌サイエンス電子版に論文が掲載された。
グループによると、化石で見つかった約3億年前の昆虫は、体温調節の際に表面積を増やすためなどに羽を使っていたとされる。従来の説では、長い年月を経て飛行目的以外のほとんどの羽は消えたと考えられていた。
実験では、チャイロコメノゴミムシダマシの幼虫ミールワームを用意。サナギになる約3週間前に、目や足など各部を形作るのに必要な遺伝子の働きを抑制する薬を注射し、サナギから成虫になる様子を観察した。
ミールワームは通常、サナギになると天敵から身を守るため腹部側面の突起が横に張り出すが、成虫になると消える。薬を注射したミールワームは成虫になった時、前胸の硬い殻の部分にゾウの耳のような形の出っ張りができた。
前胸を形作る遺伝子の働きが薬で抑えられ、羽を作ろうとする別の遺伝子によって出っ張りになったとみられる。新美助教は「昆虫が多様な形態を作り出す進化の過程の一端が明らかになった」と話している。
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