Yassie Araiのメッセージ

ときどきの自分のエッセイを載せます

朝日記170414 アメリカ帝国への始動 「鴻門の会」 二人の大統領顧問 と今日の音楽絵画

2017-04-10 10:49:59 | 政治

 朝日記 アメリカ帝国への始動 「鴻門の会」 二人の大統領顧問 と今日の音楽絵画

朝日記は徒然こと 四つです。

徒然こと 1 アメリカ帝国への始動

徒然こと 2 「鴻門の会」

徒然こと 3 二人の大統領顧問 バノンとクッシュナー

徒然こと 4 動き出したアメリカ 北朝鮮臨戦態勢のこと

~~~

絵は(あさの散歩) (窓のそと) (回転)の三つです。

 

最新作の音楽絵画268  四月のクロッキーを掲載します。

https://www.youtube.com/watch?v=aPWOvxuIkp8

~~~~

(あさの散歩)

徒然こと 1 アメリカ帝国への始動

世界中が固唾を飲む思いで注目したトランプと習近平との首脳会談は、トランプ旋風で幕を閉じたようです。 ご承知のように首脳会談中にシリア攻撃で、世界の目はここに集まり、習氏の訪問が一挙に会談が脇役になってしまった。おもえば前回のオバマのときの習氏の訪問のときもローマ法王ワシントン訪問で、影が薄くなり、超大国を張って認めさせようというショーはしぼんでしまっている。

大統領特別顧問のバノンは「暗闇の状態のときがいちばん自由である。だれがだれだかわからないから、自分の考えが通せる」といったそうであるが、それとネット情報体制をもつもう一人の特別顧問クシュナーの敏速な手回しとの踵を接する頭の競争にイメージは先行する。

私の結論は、米中会談は、「ローマ帝国」と「メソポタミア」属州国との会談に相対化してしまった。結果的に習氏は トランプに対して臣下の礼を取らされてしまった。

覇権国はアメリカのみで、これは第二次大戦、冷戦終了の果実として不動にする意図で、今回はアメリカ側がうまく先手をとった。

中国も、「鴻門の会 剣の舞」(日経2017/4/9の朝刊記事「米中緊張下の再出発 習氏、想定外の連続」から)の例のように、中国インターネットで、トランプの宴席で危機に陥った習氏にたいして「鴻門の会」に例えた書き込みが目立ったという。

中国政権にとっては、アメリカに首座をゆずって、政権安泰を図った方が得策で、落としどころをさがしていたとみることもできる。その意味では習氏は胸をなでおろしているかもしれない。

これで、トランプは、政権100日の政策への弾みをつけることになるとみている。政権の

大目標は 偉大なアメリカをふたたびであるが、アメリカ帝国への始動と覇権に最重点をおき、そのためのリーダーシップを発揮すると考える。

 

徒然こと 2 「鴻門の会」

漢の初代皇帝、劉邦が項羽に招かれた宴席で剣舞を装って暗殺されそうになる有名な故事である。

司馬遼太郎の「項羽と劉邦」を思い出した。秦朝の末期の戦乱で、言うなれば革命軍の群雄が争って王朝のある関中にむかう。 朝廷の嫡流で、文武に秀でた曹操と成りあがり勢力の雄である劉邦とが決勝に進んだとみる。関中に一番乗りして秦の息の根を止めたのは劉邦の軍であった。 劉邦は曹操の機嫌を損ねないよう、百の馬揃いで曹操に赦しを乞いに出向く。曹操は機嫌をなおし、宴を催すが、その席上で劉邦の殺害が画された。かれのもつ天下人の才を参謀長である范増が見抜いていたからという。それを必死に守ろうとする劉邦側の舞人項伯との緊迫した場面「剣舞い」が人口に膾炙している。 蛇足ながら、ここでは席を、項王曹操(東) 参謀長范増(南)  沛公劉邦(北)  参謀長張良(西) の順位で 主と臣との関係を明示しているのも興味をひく。曹操が、劉邦を訪ねる番は如何なるか。劉邦は、そのときに勝負を決めるはなしを連想させる。中国人は国難をこのような目でとらえて黙しているところが、言うなればさすがとする。イソップ物語をも連想させる。

史記の予備知識として  高校講座 朗読の部屋を以下に上げておく。

http://www.nhk.or.jp/kokokoza/radio/r2_koten/room.html

 

目下のトランプ政権は、移民制限やオバマ医療制度廃止などでの選挙公約の実施を行うべく大統領令が一連、反古になってみえる状態である。 アメリカのメディアは、足元の固まっていない「ひよっこ」的な政権状態として報道している。日本の各報道も、一様にこれに倣った発言が目立っているようにおもう。前政権から引き継ぎの終わっていないライス氏などが、新任のスタッフを「木偶の坊」と表現して、これをあのシーン・スパイス報道官が否定するなど話題に事欠かない。

しかし、今回のシリア攻撃という電撃的な実施は、権謀術数的な発想と実行力は、並はずれているとみる。 北朝鮮問題をはじめとする東アジア安全保障問題と中東シリア問題の主導権を将棋の詰めのようである。 その臨戦‘舞台回し’のもとで米中会談を演出する鮮やかであると関心する。 これを中国人は「鴻門の会 剣の舞 」と読み取ったのは彼らもこれを企画した頭脳に敬意を払ったとみる。

 

徒然こと 3 二人の大統領顧問 バノンとクッシュナー

 

きのうは一日、ふたりの人間に目を注ぎ、Wikipediaに集中したのでこれを紹介する。

‘舞台回し’を誰がこれを考えたかのか。 電撃というのは、その背景としての組織体制は当然の前提であるとしても、その敏速な発想と実行意思は、ひとりかふたりの頭脳から出発するものであると考える。 

 

中心は当然トランプ大統領であるが、項王の参謀長范増のような存在に関心が走る。

そして、その焦点がふたりの大統領顧問バノンかクッシュナーに置かれることになる。

ザ・ガーディアン紙では、Bannon and Kushner locked in White House 'power struggle'「バノンとクッシュナー、権力闘争は封印された!!」として48日付で、早速 このふたりの確執を解説している。

 

https://www.theguardian.com/us-news/2017/apr/08/donald-trump-steve-bannon-jared-kushner-power-struggle?CMP=share_btn_fb

 

 興味本位ならこれで十分であるが、今後の判断のためには、中立的な記事が意味をもってくるであろう。そこで百科事典の位置づけであるので解説的であるWikipedia(英文)で

そのふたりの背景と現在位置についてを中心にして紹介する。 ‘舞台回し’ ‘舞台回し’

 

 

<ステファン・ケヴィン・バノン>

Steve Bannon

(出典) Wikipedia,

https://en.wikipedia.org/wiki/Steve_Bannon

 

195311月27日生まれ)。ヴァージニア州生まれ。アイルランド系カトリック信者。ハーヴァード大学MBA、海軍士官、ゴールドマンサックス系経営者、超保守系Alt conservativeBreitbart News経営。映画製作の経歴。

アメリカの政治専門家。現在、トランプ政権のホワイトハウスの首席戦略者。その資格から米国連邦安全専門委員会に2017128日から201745日まで出席している。

2017 1月の終わりに、これまでの連邦安全保障委員会(NSC )とは別に、首席スタッフの地位に沿って、バノンの地位の保持者が大統領のメモに拠って、NSCの基本委員会、連邦安全保障を考えるための閣僚級上級総合部門の出席者として任命された。

実施力として前政権の幾人かのメンバーから能力を批判された。これにはオバマ政権の最後の顧問であったスーザン・ライスSusan E. Riceが、「木偶の坊」stone cold crazyだと呼んだ。 これに対して、ホワイトハウスのシーン・スパイサー報道官Sean Spicerはバノンが海軍士官として7年の経験があり、資格として何の問題もないと答えている。

バノンは20174月のはじめにNSCの任務から離れている。これはバノンが任命に協力したマクマスター連邦安全保障顧問による再組織化によるものである。あるホワイトハウスの高官によるともともとバノンのここでの役割りは前連邦安全保障顧問のマイケル・フリンに対するチェックがその主なる任務の目的であったという。フリンは、ロシア関係者との接触によって副大統領をミスリードしたという件で辞任している。

フリンが去ったいま、バノンがこの位置に留まる必要性はなくなった。情報によると彼自身はこの委員会からななれることに反対していて、場合によっては辞任する含みを持っているようである。共和党の大スポンサーのレベッカ・マーサーは彼の政権留任を求めている。

ホワイトハウスはバノンは政権を離れることを考えていないと言い、バノンもその意図のないことを表明している。しかもバノンはNSCの会議に出たのは一回限りであった。バノンは20172月のTime誌のカバーに偉大なる操作官ということで飾られたが、これは英国のチューダー王朝でのトーマス・クロムエルのそれを捩ったものであった。

 

 

<ジャレッド・クッシュナー>

Jared Kushner 

(出典)  Wikipedia Jared Kushner - Wikipedia

 

米国政府革新オフィス・ディレクターOffice of American Innovation

大統領上級顧問Senior Advisor to the President

19811月30日生まれ ニュージャーシー。祖父母はドイツ系ユダヤ人に、ホロコーストの危機から米国に移民。

ハーバート大学出身。一族は不動産業。新聞社オーナー他。

イヴェンカトランプの夫。

 

トランプの選挙戦で、Kushnerは、選挙用のネットを構築した。オンラインで社会メディアへの運動、シリコンヴァレーから100名の技術者をあつめプロジェクト・アラモを指揮した。トランプがホワイトハウスに移動するときの、原稿書き、計画案をかって出て、自らの地位を確かにした。

選挙中に、事実上の選挙支配人となっており、コレー・レワンドウスキーの後釜になっている。トランプがメキシコに行く企画、またマイク・ペンスを副大統領に選ぶことに責任を持った。 選挙資金の募集データベースと社会的運動は、トランプの当選におおきな足跡を残している。

エリック・シュミットEric Schmidtによれば、2016選挙での最大の驚愕は、クッシュナ―彼自身であると評した。 クッシュナ―には何ら選挙資源があるわけでもないのに、選挙を仕切った。エリックは続ける、クッシュナ―は、オンライン世界を知っていた。伝統的メディアはそれを知らなかった。 彼は靴ひものように運動に筋を強めていった。彼らは金を持たなかった、支持者もなかった、それを組織化して勝ったことは記憶されるべきである。ピーター・サイールPeter Thielは、トランプが社長で、クッシュナ―が専務であったのだと言う

20167月にクッシュナ―はニューヨークオブサーヴァーにツィッターでの議論で、トランプが反ユダヤのイメージであるとの議論が或ることの警鐘を与えた。これはこの新聞のDana Schwartzがクッシュナ―のトランプ運動への入れ込みに対して批判したことへの亜反論であった。不要に 人種差別主義者や反ユダヤ主義などと意味のないことを述べる危険性を指摘している。

 

トランプの大統領への移行

この期間に、彼は、トランプの不動の信任者として血のつながりの係累以上であるといわれている。 そして、今は去ったがマイク・フリン将軍と一緒に、大統領が管理する情報打ち合わせに対して、わかりやすくまとめを作成し報告している。

クッシュナーは、ワシントンポスト、ニューヨークタイムスなど多くのメディアが指摘しているようにニュージャーシー州知事のクリス・クリスティは移行チームのトップとして目されていたがそれを辞めさせることにも影響を発揮している。彼はクリスティを好まなかったのである。

しかし、雑誌フォーブスに、クリスティの不採用にクッシュナーが関与しているという説は間違いであると自身が述べている。 クリスティ知事と自分はこの選挙がかつてなかった大きな違いをもたらすものであり、それを共有して戦ってきたという。メディアは勝手に決めつけている。 事実は違うのだ。

 (窓のそと)

徒然こと 4 動き出したアメリカ 北朝鮮臨戦態勢のこと

ワシントンポスト紙は以下の報道に入っています。

アメリカ海軍は朝鮮半島に進行しているU.S. Navy sends strike group toward Korean Peninsula

Asia & Pacific

 https://www.washingtonpost.com/world/us-navy-sends-strike-group-toward-korean-peninsula/2017/04/09/0c00909c-1cfd-11e7-8003-f55b4c1cfae2_story.html?tid=ss_fb-bottom&utm_term=.30ef4a75da8d

この辺の状況を 朝日記では見ていきます。

 もはや、対岸の火事ではなく、国内体制改造への喫緊の変革が求められていますね。

 

徒然こと おわり

 

~~~友人とのコメント交流~~(編集掲載2024/7/15)

橋爪「旧約をよむ」の同窓SYさんとの意見交流から (あらいやすまさ)
2017-04-12 20:25:36


橋爪「旧約をよむ」の同窓SYさんからのコメント (あらいやすまさ)2017-04-12 20:14:47荒井康全様:

昨日の雨で、桜はもう散りかけていますね。
思いがけず、振られた問題に、自分でも幻想であるとはわかっていても「非武装中立」と答えてしまったところが、「平和ボケ」そのものかと、忸怩たる思いが残っています。
 それにしても「バビロン捕囚」とは、さすが、荒井さんの「洞察」と「慧眼」には恐れ入りました。
今、私は自主的に旧約聖書の「エレミヤ記」を読んでいます。
まさに「バビロン捕囚」目前の場面をこのところ毎朝読んでいる次第です。
浅はかな私には、現在の日本の立ち位置に「バビロン捕囚」をアナロジーとして持ってくる発想は出来ませんでした。
 覇権国のパックスアメリカーナのもとで、この国と国民は
生き延びることを考える、その選択肢がベスト、否その選択しかのこっていません。
とのご意見には、納得しますが、アメリカの独断的な「武力行使」への盲目的な「支持」は与えるべきではない。
具体的な戦略があるのか、と問われれば返事に窮します。
しかし、わが国としては「武力行使」特に「先制攻撃」に組することがあってはならない、と考えています。
 ところで、「鴻門の会」の安田靭彦の絵ですが、あの絵は高校の古典漢文の教科書で見た懐かしい絵です。
 安田さんのことばで印象的なのがあります。
絵には三つあって、以下であるといいます。
ひとつ 自分がみるために描く絵
ひとつ 友達にみてもらうために描く絵 そして
ひとつ 展覧会でみてもらうために描く絵
 
 おもえば、このことばに精神が解放され、
励まされています。
 とのこと、安田靭彦画伯の絵が荒井さんと私のどこかをつなげる「よすが」になっていると感じ、嬉しくなりました。
そういえば、以前、「ゴッホグリーン」を、私があれは「九谷グリーン」だと主張したのを、荒井さんがどこかで取り入れてくださいました。
あの時も、とても嬉しかったのを覚えています。
 そして、ふと口にした「言葉」で、全くの「他者」とつながる、という貴重な体験をさせて頂いたことを今更ながら感謝申し上げる次第です。

4/12 SY拝

~~~~~~
SY様
 ご返事ありがとう。
先年、橋爪さんの軍事社会学を履修させてもらいました。
それからいろいろ考えましたが、
自分の結論としては、残念ながら、すでに非武装中立というのは幻想であると
考えています。
グロチウスの論の根底でも彼が示すように、
世界は、力の裏付けによって秩序がなりたっていることは
厳然たる事実です。
その覇権戦に我が国は敗れた。
私は、実質的には敗戦のそのくびきは、あと50年続くとみます。
むしろいまからが日本が「バビロン捕囚」になるとみておくのが
当たっているとみます。
覇権国のパックスアメリカーナのもとで、この国と国民は
生き延びることを考える、その選択肢がベスト、否その選択しかのこっていません。
なれば、これを支えることです。
ここでの試練を経て、つぎの展開をまつことを
国家戦略としてとります。
それにしては、われわれは平和ぼけしています。
地政学上、どうあっても防備防護体制への
喫緊な移行が必要です。
日本列島の再構築が必要です。


明治開国以来、日本はアジアと精神的にも決別した道を
選びました。 当時、隣国からも猿まねとして
馬鹿にされました。
しかし、西欧列強の帝国主義のもとで、他を植民地化していく
なかでの日本がとった道筋はただしいと思っています。
結果は太平洋戦争という破滅的な結果となりましたが、
それが歴史過程です。
この評価はまだ終わってはいませんが 甘んじるところは
甘んじる。
そのもとに将来をみて、冷静に選んでいくこととになります。
つまり バビロン捕囚がはじまります。
そして、目下、私は、安倍政権を支持しています。
彼以外に、リーダーシップをとれる者を見出し得ないと
みるからです。これが私の論旨です。

さて、「鴻門の会」の安田靭彦の絵のこと、教えてくださり
ありがとう。 知らなかったです。

 安田さんのことばで印象的なのがあります。
絵には三つあって、以下であるといいます。
ひとつ 自分がみるために描く絵
ひとつ 友達にみてもらうために描く絵 そして
ひとつ 展覧会でみてもらうために描く絵
 

 おもえば、このことばに精神が解放され、
励まされています。

大学の後輩が、小説 かろみっこ
というの書きました。スバルの応募中のようです。
この小説のなかに画伯というのがでてきます。
ヒロインのかろみっこが師匠とよんでいるキャラクターが
でてきます。
ネットで あらいやすまさ 朝日記  かろみっこ
のkeywordsで 安部八歩のこの小説を
よむことがでます。よかったらご覧ください。


メッセージをありがとう。
おやすみなさい。

荒井。2017/04/12

~~~~~
From: SY
Sent: Tuesday, April 11, 2017 4:46 PM

Subject: RE: 朝日記 アメリカ帝国への始動 「鴻門の会」 二人の大統領顧問 と今日の音楽絵画

荒井康全様:

早速の返信頂き、有難うございます。
私は、理想としての非武装中立論者です。
日本は決して大国ではありません。
その認識が安倍晋三には欠けています。
彼は「虚勢」を張っているとしか見えません。
決して「武力行使しない」。
「武力による紛争の解決」を決して支持してはならない。
しかも今回の米国によるシリア攻撃は、「単独」行動です。
これまでの歴史に鑑みると、米国の単独行動で成果があった試しがありません。
トランプは、不況対策で、国民のガス抜きのために戦争を作ったかつてのルーズベルトの「轍を踏む」のか?
その餌食になった経験のある日本だからこそ、ここは慎重に立ち回るべきだと考えます。
 ところで、「鴻門の会」の安田靭彦の絵を去年久々に見て、あの「赤」の鮮やかさが未だに瞼に焼き付いています。これだけをお伝えしたく、返信いたしました。
それでは、時節柄ご自愛ください。

4/11 SY拝

 

 
敬愛する友人村山直廣さんからのメッセージ (あらいやすまさ)
2017-04-12 20:28:29
荒井さんの、世界政治、アメリカ政治のレビューは大変面白く読ませてもらいました。ありがとうございます。
村山直廣 4/12

(回転)


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橋爪「旧約をよむ」の同窓SYさんからのコメント (あらいやすまさ)
2017-04-12 20:14:47
荒井康全様:

昨日の雨で、桜はもう散りかけていますね。
思いがけず、振られた問題に、自分でも幻想であるとはわかっていても「非武装中立」と答えてしまったところが、「平和ボケ」そのものかと、忸怩たる思いが残っています。
 それにしても「バビロン捕囚」とは、さすが、荒井さんの「洞察」と「慧眼」には恐れ入りました。
今、私は自主的に旧約聖書の「エレミヤ記」を読んでいます。
まさに「バビロン捕囚」目前の場面をこのところ毎朝読んでいる次第です。
浅はかな私には、現在の日本の立ち位置に「バビロン捕囚」をアナロジーとして持ってくる発想は出来ませんでした。
 覇権国のパックスアメリカーナのもとで、この国と国民は
生き延びることを考える、その選択肢がベスト、否その選択しかのこっていません。
とのご意見には、納得しますが、アメリカの独断的な「武力行使」への盲目的な「支持」は与えるべきではない。
具体的な戦略があるのか、と問われれば返事に窮します。
しかし、わが国としては「武力行使」特に「先制攻撃」に組することがあってはならない、と考えています。
 ところで、「鴻門の会」の安田靭彦の絵ですが、あの絵は高校の古典漢文の教科書で見た懐かしい絵です。
 安田さんのことばで印象的なのがあります。
絵には三つあって、以下であるといいます。
ひとつ 自分がみるために描く絵
ひとつ 友達にみてもらうために描く絵 そして
ひとつ 展覧会でみてもらうために描く絵
 
 おもえば、このことばに精神が解放され、
励まされています。
 とのこと、安田靭彦画伯の絵が荒井さんと私のどこかをつなげる「よすが」になっていると感じ、嬉しくなりました。
そういえば、以前、「ゴッホグリーン」を、私があれは「九谷グリーン」だと主張したのを、荒井さんがどこかで取り入れてくださいました。
あの時も、とても嬉しかったのを覚えています。
 そして、ふと口にした「言葉」で、全くの「他者」とつながる、という貴重な体験をさせて頂いたことを今更ながら感謝申し上げる次第です。

4/12 SY拝

返信する
橋爪「旧約をよむ」の同窓SYさんとの意見交流から (あらいやすまさ)
2017-04-12 20:25:36


橋爪「旧約をよむ」の同窓SYさんからのコメント (あらいやすまさ)2017-04-12 20:14:47荒井康全様:

昨日の雨で、桜はもう散りかけていますね。
思いがけず、振られた問題に、自分でも幻想であるとはわかっていても「非武装中立」と答えてしまったところが、「平和ボケ」そのものかと、忸怩たる思いが残っています。
 それにしても「バビロン捕囚」とは、さすが、荒井さんの「洞察」と「慧眼」には恐れ入りました。
今、私は自主的に旧約聖書の「エレミヤ記」を読んでいます。
まさに「バビロン捕囚」目前の場面をこのところ毎朝読んでいる次第です。
浅はかな私には、現在の日本の立ち位置に「バビロン捕囚」をアナロジーとして持ってくる発想は出来ませんでした。
 覇権国のパックスアメリカーナのもとで、この国と国民は
生き延びることを考える、その選択肢がベスト、否その選択しかのこっていません。
とのご意見には、納得しますが、アメリカの独断的な「武力行使」への盲目的な「支持」は与えるべきではない。
具体的な戦略があるのか、と問われれば返事に窮します。
しかし、わが国としては「武力行使」特に「先制攻撃」に組することがあってはならない、と考えています。
 ところで、「鴻門の会」の安田靭彦の絵ですが、あの絵は高校の古典漢文の教科書で見た懐かしい絵です。
 安田さんのことばで印象的なのがあります。
絵には三つあって、以下であるといいます。
ひとつ 自分がみるために描く絵
ひとつ 友達にみてもらうために描く絵 そして
ひとつ 展覧会でみてもらうために描く絵
 
 おもえば、このことばに精神が解放され、
励まされています。
 とのこと、安田靭彦画伯の絵が荒井さんと私のどこかをつなげる「よすが」になっていると感じ、嬉しくなりました。
そういえば、以前、「ゴッホグリーン」を、私があれは「九谷グリーン」だと主張したのを、荒井さんがどこかで取り入れてくださいました。
あの時も、とても嬉しかったのを覚えています。
 そして、ふと口にした「言葉」で、全くの「他者」とつながる、という貴重な体験をさせて頂いたことを今更ながら感謝申し上げる次第です。

4/12 SY拝

~~~~~~
SY様
 ご返事ありがとう。
先年、橋爪さんの軍事社会学を履修させてもらいました。
それからいろいろ考えましたが、
自分の結論としては、残念ながら、すでに非武装中立というのは幻想であると
考えています。
グロチウスの論の根底でも彼が示すように、
世界は、力の裏付けによって秩序がなりたっていることは
厳然たる事実です。
その覇権戦に我が国は敗れた。
私は、実質的には敗戦のそのくびきは、あと50年続くとみます。
むしろいまからが日本が「バビロン捕囚」になるとみておくのが
当たっているとみます。
覇権国のパックスアメリカーナのもとで、この国と国民は
生き延びることを考える、その選択肢がベスト、否その選択しかのこっていません。
なれば、これを支えることです。
ここでの試練を経て、つぎの展開をまつことを
国家戦略としてとります。
それにしては、われわれは平和ぼけしています。
地政学上、どうあっても防備防護体制への
喫緊な移行が必要です。
日本列島の再構築が必要です。


明治開国以来、日本はアジアと精神的にも決別した道を
選びました。 当時、隣国からも猿まねとして
馬鹿にされました。
しかし、西欧列強の帝国主義のもとで、他を植民地化していく
なかでの日本がとった道筋はただしいと思っています。
結果は太平洋戦争という破滅的な結果となりましたが、
それが歴史過程です。
この評価はまだ終わってはいませんが 甘んじるところは
甘んじる。
そのもとに将来をみて、冷静に選んでいくこととになります。
つまり バビロン捕囚がはじまります。
そして、目下、私は、安倍政権を支持しています。
彼以外に、リーダーシップをとれる者を見出し得ないと
みるからです。これが私の論旨です。

さて、「鴻門の会」の安田靭彦の絵のこと、教えてくださり
ありがとう。 知らなかったです。

 安田さんのことばで印象的なのがあります。
絵には三つあって、以下であるといいます。
ひとつ 自分がみるために描く絵
ひとつ 友達にみてもらうために描く絵 そして
ひとつ 展覧会でみてもらうために描く絵
 

 おもえば、このことばに精神が解放され、
励まされています。

大学の後輩が、小説 かろみっこ
というの書きました。スバルの応募中のようです。
この小説のなかに画伯というのがでてきます。
ヒロインのかろみっこが師匠とよんでいるキャラクターが
でてきます。
ネットで あらいやすまさ 朝日記  かろみっこ
のkeywordsで 安部八歩のこの小説を
よむことがでます。よかったらご覧ください。


メッセージをありがとう。
おやすみなさい。

荒井。2017/04/12

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From: SY
Sent: Tuesday, April 11, 2017 4:46 PM

Subject: RE: 朝日記 アメリカ帝国への始動 「鴻門の会」 二人の大統領顧問 と今日の音楽絵画

荒井康全様:

早速の返信頂き、有難うございます。
私は、理想としての非武装中立論者です。
日本は決して大国ではありません。
その認識が安倍晋三には欠けています。
彼は「虚勢」を張っているとしか見えません。
決して「武力行使しない」。
「武力による紛争の解決」を決して支持してはならない。
しかも今回の米国によるシリア攻撃は、「単独」行動です。
これまでの歴史に鑑みると、米国の単独行動で成果があった試しがありません。
トランプは、不況対策で、国民のガス抜きのために戦争を作ったかつてのルーズベルトの「轍を踏む」のか?
その餌食になった経験のある日本だからこそ、ここは慎重に立ち回るべきだと考えます。
 ところで、「鴻門の会」の安田靭彦の絵を去年久々に見て、あの「赤」の鮮やかさが未だに瞼に焼き付いています。これだけをお伝えしたく、返信いたしました。
それでは、時節柄ご自愛ください。

4/11 SY拝
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敬愛する友人村山直廣さんからのメッセージ (あらいやすまさ)
2017-04-12 20:28:29
荒井さんの、世界政治、アメリカ政治のレビューは大変面白く読ませてもらいました。ありがとうございます。
村山直廣 4/12
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