風景写真春秋

残日録代わりの風景写真です。
もちろん「日残りて、昏るるに未だ遠し」という意味合いです。

ウミガメが産卵しました

2017-09-11 | 三重県・海・伊勢湾
 三重県津市の海岸でウミガメが産卵しました。
 産卵場所を特定することは避けます。

①産卵場所のひとつです。
 この場所で7月下旬に産卵が確認されています。
 この日は10名のウミガメネットワークの皆さんが、産卵場所周辺のゴミをひろった後、海へ続く「子ガメロード」を作っています。


②ウミガメネットワーク代表の米川弥寿代さんからお話を伺いました。
 「今年は津市周辺の6ヶ所の海岸で産卵が確認されており、昨年よりも1ヶ所増えている。
 一度に100個あまりの卵が生まれる。
 ネットワーク協力団体の方々にそれぞれお手伝いいただき、囲いや「子ガメロード」を作っている。
 この日は鈴鹿中学科学部の生徒さんが多い」など。





④ゴミをひろい、道をならし「子ガメロード」が完成しました。


⑤ちなみにこれは前日の写真です。
 このままでは新たな漂着ゴミなどの障害物が多く、生まれたばかりの子ガメは海へは帰って行けません。


⑥産卵から約2ヶ月後、今月下旬ころには孵化する予定です。


⑦産卵場所が台風で流出したり、獣害に遭ったりせず、すべて無事に海へ帰ってほしいものです。








⑩孵化するまで適宜、見回りに来るそうです。


⑪これは前日、違う場所での写真。
 「子ガメロード」は完成しています。








⑭英語で呼びかける看板もあります。





⑯アオサギやシラサギ、鵜などがいます。
 子ガメが海へ行き着く前に、これらの鳥やカラス、カモメなどに食べられてしまうそうです。
 海へたどり着いても、海鳥や大型の魚などに捕食され、成長するのはわずか1%くらいのようです。





⑱これは三重県紀宝町のウミガメ公園に飼育されているウミガメです。


⑲紀宝町七里御浜の井田海岸もウミガメの産卵地です。
 少しピントが甘いです。

 
 私は親ガメの死体を3回見ています。
 一度は砂浜まで上陸して、死んでいました。
 三重大学の生物資源学部に電話したら、後刻学生さんから、観察した後、砂浜へ埋葬しましたとの、丁寧な電話がありました。
 後の2回は波打ち際で死んでいて、一匹はスクリュで引き裂かれたようで、背中が割れていました。
 明くる朝見たら、潮にさらわれて沖へ流されたようでした。

 子ガメが孵化したところがもし撮れれば、アップしたいと思っています。

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6 コメント

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1% (ゆり)
2017-09-11 13:01:48
こんにちは。

貴重なお写真をありがとうございました。

それにしても1%の生存率とは・・・
弱肉強食?
食物連鎖?

色々考えさせられますね。

先の朝焼けのお写真。
わたくしの間違いです。
もやって夕方も出るの?なんて早とちりしました。
朝もやって書いてありました(恥)
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ウミガメ (いせえび)
2017-09-11 13:41:29
ゆりさん、こんにちは。
卵は100個くらい産むようです。
100個で1%なので1個ですが、親ガメは毎年のように産むので、種としては存続できるようには思います。
しかし、ウミガメはどの種類も世界的に絶滅保護種に指定されています。
ウミガメの生息環境の悪化のなか、各地でも保護が行われていますが、ウミガメネットワークの皆さんなどのおかげですね。
子ガメが孵化すれば写すなどと書きましたが、子ガメは概ね、地表の温度が下がった夜に出てくるようです。
これでは撮るのは無理ですね。
先日は私のミスです。
後から「朝景色」「早朝」と書き加えました。
コメントをいただき、ありがとうございました。
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ウミガメ ()
2017-09-11 16:49:53
こんにちは。
ウミガメのことを新聞記事で読んだことはありましたが、このような写真を初めて見ました。生存率を聞くとなんだか切ない気持ちになりますが、地球の全て森羅万象はめぐりめぐって互いに影響し合っているのでしょうね。 我が身を振り返って謙虚に生きなければ申し訳ないような、、、。小亀が元気に海にたどり着き少しでも多く戻って来られるように祈りたいです。
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生存率 (いせえび)
2017-09-11 17:26:03
林さん、こんにちは。
このようなウミガメの囲いは見たことがありますが、今回初めて写す気になりました。
前日に下見に行き、ネットワークの人たちが来る日時に合わせて現地へ行きました。
生存率を見ると厳しく思いますね。
人間でも夫婦でこども2人を産めば、人口は計算上は一定に保たれます。
オス、メスのウミガメが生涯2匹の成体を産めば、これも計算上は数は一定に保たれますが、実際は様々な理由により減っているようです。
イワシは数万匹~10万匹の卵を産むようですが、成魚になるのは0,001%くらいでしょうか。
それでも数は保たれるはずですが、数が減るのは、いろいろの要因があるようですが、主に乱獲という人の手によるものが多いと思われます。
今日もイワシをいただきました。毎日イワシづくしです(^^)。
コメントをいただきありがとうございました。
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ウミガメの産卵 (夢子)
2017-09-12 12:52:32
 いせえびさん、こんにちは(*^^*)

お身体は、大丈夫ですか…
お大事にしてくださいね。
決して無理は禁物ですから。

ウミガメの産卵、感動物語ですね。
100個産んで、生き延びるのがたったの1個とは
悲し過ぎます
産卵場所付近には、悪役が待ち構えていて、ハラハラします。
弱肉強食の世界とはいえ、生きていけるのは奇跡に近いことなのですね。
人間も同じこと、元気に生き抜いていくのは至難の業です。
生きることの大変さを教えられるウミガメの産卵ですね。
どうか、一匹でも多く海に帰ることができますように…
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ウミガメの産卵 (いせえび)
2017-09-12 14:46:32
夢子さん、こんにちは。
毎日のようにカメラを持って海へ行っているくらいですから、元気回復です。薬とは縁を切ることにしました。
私はウミガメの本場、徳島県の日和佐へ行ったことがあります。
そこはウミガメの町で、橋の欄干やマンホールの蓋などがウミガメのデザインです。
ウミガメのシーズンではなかったのですが居合わせた地元の人に少しお聞きしました。
昔は産卵を始めるとみんなに知らせて、産むのを見守っていたが、最近では上陸も減って産卵を見ることも少なくなったそうです。
卵が孵化し海へ帰るところは、まだ見たことがないとのことでした。
産卵、孵化とも夜間が多いそうです。
一斉にヨチヨチと海をめざし歩き続ける子ガメたち・・感動のシーンでしょうね。
しかしあの付近は野良猫やタヌキのペアも時折姿を見せ、乗り入れ禁止の海岸を大型のRV車で乗り回すものもいます。
全員無事に海へ帰ってほしいですね。
コメントをいただきありがとうございました。
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