言力屋(ごんりきや)

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再掲 デジタル教科書について

2016-09-10 23:39:11 | 投稿
高知新聞 「声ひろば」欄 2010 0817 投稿

16日の本紙、「現論」でデジタル教科書についての危惧が述べられていたが、技術的側面からいくらか補足したい。まず、なぜ今なのかについてだが、それはやはりiPadの登場が大きい。技術的仕様でいえば地上デジタルと同じ情報量の動画を再生できる処理速度と、大きさ、使い勝手など現在の仕様で登場したからこそ義務教育期間を1台のデジタル教科書でカバーできる下地が出来たと言える。また、1、2年以内にテレビ電話機能も付与されると予想される点も魅力的だ。また内容も学校側で教科書1冊単位でダウンロード、管理でき、デジタルノートとして書き込んだ内容も保存可能である。これにより生徒のミスによりデジタル教科書本体を紛失しても、内容自体をなくす心配がなくなる。また、教科書の内容も一元管理してバージョンアップさせることも可能である。が、ここに落とし穴がある。つまり、特定の思想において保持している教科書の内容を改変することも可能なのである。また学習においては実際に字を手で書いて覚える事も重要である。それは生徒の手元に残り改変される事は無い。つまり、デジタル教科書と紙のノートを併用する事で初めて十全たる教科書といえるだろう。

高知新聞 s.k氏より問い合わせ 2010 0817

  投書、ありがとうございました。私は電子機器については暗く、また、この蘭の読者は
60歳以上の高齢者が多く、できるだけ彼らにも分かるように平易な文章にしたいと思います。
それで何点か箇条書きでお聞きします。このメールに返事ください。

                           高知新聞社NIE推進室  k

①「現在の仕様で登場」で登場とありますが、これは是としていますか。非としていますか。
また、具体的にはどのようなことを言っているのでしょうか。現在普及している電子機器と似通って
いるとのことでしょうか。

②「デジタル教科書本体を紛失しても」とありますが、端末機をなくしてもいうことでしょうか。もし、
そうならば、今の紙媒体の教科書をなくしても同じことがいえるのではないでしょうか。

③デジタル教科書であっても、書き込み等で字を手で書く機能はあるのではないでしょうか。

④教科書の改変などはロック機能で防ぐことができるのではないでしょうか。

  以上、原稿化する前にお聞きしたいと思います。よろしくお願い申しあげます。

返信 20100817

はじめにお断りしておきたいのは、私が今からする説明はあなたに対してであり、
特定の読者に対してするものではありません。
投稿した文章は貴紙の当「現論」を興味を持って読んだ方が、同じく理解可能であろう
平易な文章を用いて書いたものであり、当方に改変するつもりはありません。
もし、掲載されたいのならご質問に答えた内容を注釈として添付する事をお薦めします。
また、私の文章の全てをあなたが理解されなくても興味を持たれたと言う事は同じく
読者も私の書いた文章に興味を持ち、自分で用語を調べることが期待できるからです。
またこの回答は更に難解な専門用語を用いるものとなりますが、当方は貴社に不要と判断された
浅学非才の輩にてこれ以上分かりやすく説明する術を持ちません。
あなたがもしご理解できなければ、恐らく貴社におられるであろう私より優れた人材にご見欄いただき
ご判断ください。


①「現在の仕様で登場」で登場とありますが、これは是としていますか。非としていますか。
また、具体的にはどのようなことを言っているのでしょうか。現在普及している電子機器と似通って
いるとのことでしょうか。

「是」としています。具体的にはiPadの技術的仕様でいえば、カタログ上では720Pの動画再生可能としてありますが(720Pが分からなければ目の前のPCで「720P」をグーグルで御検索ください。
以下「ググレ」)地上デジタルと同じ情報量の1080P動画を再生できる処理速度を持ち「ソース(http://suzumoto.cocolog-nifty.com/ccclxv/2010/06/ipadraw-9bc0.html)」、見やすい大きさ、紙の本を模したページめくり、目次からの指定したページの閲覧、しおり機能、指先での文字の拡大縮小機能、カラー表示、大容量などの電子書籍としてkindleなどよりも優れた使い勝手のことを示します。
インターネット閲覧機能などの、BCNなどが分類するノートPCと同等のモノとしてではありません。
あくまでPCを母艦とした周辺機器としての使い勝手です。


②「デジタル教科書本体を紛失しても」とありますが、端末機をなくしてもいうことでしょうか。もし、
そうならば、今の紙媒体の教科書をなくしても同じことがいえるのではないでしょうか。

「端末機をなくしても」その通りです。紙媒体の教科書と違うのは
PCの周辺機器ですので教科書のコンテンツはPCにあり、買い直す必要はありません。前の授業のときPCと同期していれば、しおり機能、書き込みなども含め復元可能です。


③デジタル教科書であっても、書き込み等で字を手で書く機能はあるのではないでしょうか。

上の答えと矛盾するように思われるかもしれませんが、デジタル教科書の書き込み等と、紙のノートに書くのは全く違います。例えば文章の要点を述べる事を求められたとき、デジタル教科書なら教科書本文をコピペするだけで済みます。もし手書き文字での提出を求められても、他人からのコピペで済みます。同じ教科書は全国で使われ、教科書に書かれた答えが一つなら全国、過去に遡りコピペ可能です。また漢字の書き取りなども同様に無意味となります。
あるいは実際に努力して夏休みの漢字書き取りをやっても保存をし忘れたり、PCに同期しなければ、デジタル教科書本体があっても書いた内容が失われる可能性があります。
あるいは、紙のノートに実物が残る事で単純にやりがいの違いもあると思います。

④教科書の改変などはロック機能で防ぐことができるのではないでしょうか。

教科書の内容も一元管理してバージョンアップさせることも可能であることがデジタル教科書の利点であり欠点です。例えば政府が歴史教科書の記述に問題点があると判断し削除したくなった場合、固有名詞が変わった場合、新しい事実が判明した場合、教師が一個人でバージョンアップと称した内容の改訂を拒む事は出来ません。または改変される内容、あるいは改変された内容さえ把握することは不可能です。教師にできるのはアップデートの通知が来たらアップデートボタンを押すだけ、生徒に至っては宿題をやってきて教師のPCに同期しただけでデジタル教科書の内容は改変されてしまうのです。例えばあなたは携帯電話をお持ちでしょうが、ここ2.3年以内の機種ならバッテリーの不具合、ソフトウェアの不具合、あるいは何らかの理由でアップデートをさせられた事があると思いますが、その真の目的が搭載された辞典ソフトの一項目を書き換える事にあったとしても知る由もないワケです。あるいはアンドロイドと呼ばれるスマートフォンに分類される携帯電話に至っては、持ち主の許可を得ずに遠隔操作で内蔵されたソフトを消去などと言う事も実際に既に起こっています。決定権はあなたにあります。しかし読者はあなたに決定権があった事も知らないし、どんな内容が掲載されなかったかも知る由もない訳です。


結果 没

投稿日 2011/06/06 投稿 | リンク用URL | コメント (0)


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