GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

上條淳士 東京

2018-12-06 06:03:01 | BOOK/COMICS
初めて自分で買ったコミックスは石森章太郎のサイボーグ009だった。
以来何冊ものコミックスを買ってきた。未だに俺の本棚は漫画でいっぱいだ。

その中で俺の大好きな作家3名。

1,鴨川つばめ
2,江口寿史
3,上條淳士

この三人に共通してるのは、今はもう漫画を連載していない(描けなくなってる!?)漫画家ってことだ。

鴨川つばめさんは少年チャンピオンの「マカロニほうれん荘」
目まぐるしく展開するギャグも斬新だったのだが、何と言っても扉絵や見開きページ。
これでもかと詰め込んだロックテイスト溢れる絵。LED ZEPPELINなどハードロックのテイスト満載。
病んでしまったのか「DタウンCロック」以降漫画は描かれておられない。



江口寿史さんは少年ジャンプの「すすめ!!パイレーツ」
同じく目まぐるしく展開するギャグ。
「○○先生すいません」の一言だけで、有名作家の有名キャラクターを平気で引用する手法は斬新。たまに星新一さんのようなブラックジョークな回があったりする。
近未来では医療が発達してどんな病気でも治るから、わざわざ病気になることがドラッグのように裏社会で蔓延してるって回があった。そこらへんでプカプカタバコが吸えたあの時代に、タバコを隠れて吸う時代が来ることを描いてたりする。



YMOやクラフトワーク、DEVOなどテクノポップを世に広めた功績者。扉絵がイラスト作品のようにどんどん凝り出し、「ストップ!!ひばりくん!」「日の丸劇場」以降は“落とす”漫画となった。楽しみに買った雑誌で「(作者急病のため)休載のお知らせ」でがっかりさせられたのは数え切れない。その後「キャラもの」(傑作)以外はバラバラにいろんな雑誌に描かれてる。なんてったって締め切りに間に合わないことがざらにある、落とす漫画家だから連載はほとんど無理。それでも発表された作品を寄せ集めたような感じでたまに単行本が出る。
最近は漫画よりイラストレーションを多々発表されている。




上條淳士さんは少年サンデーの「ZINGY」
原作はなんと雁屋哲(美味しんぼの原作者ね)なんだけど、北斗の拳に通じる近未来の退廃した世界を、パンクロックのテイスト満載で繊細な細い線と緻密な背景で描く。



そして次の作品『To-y』がこれまた傑作。
これはアニメ化もされた。初めて原作コミックスの世界観が映像と音楽共に融合した傑作だ。(ところでPsy-sは今どうしてるのだろう)



その上條淳士さんの画集が発売された。
タイトルは「東京」
『To-y』『SEX』『赤×黒』『エイト』などの作品や、小説の挿絵などから抜粋された“かつての東京"らしい。
ほしいけど、上條淳士さんの漫画本は全部持ってるからなぁ。「2013年以降に描いた新作イラスレーションもボーナストラックとして収録」って商品説明にあるけど、どうなのかなぁ。どれくらいあるのかな。



以前発売された画集は結構良かったのだがね。



「NANA」の矢沢あいさんもこの「描けなくなってしまった漫画家」になっている。
「HUNTER×HUNTER」の冨樫義博さんもまたもや休載するらしい。
ファンとしては続きが早く読みたいのだが、そこはぐっと我慢。
「いつまでも待つからいつか続きを」とか「そのうち描いてくれるよね」って淡い期待をしてしまうのだ。

描けなくなった漫画家は焦らず気長に待つしかない。




高輪ゲートウェイ駅を批判する似非文化人

2018-12-05 16:02:47 | Talk is Cheap
大きなお世話である。
なんでこんなに批判ばかりするのかよくわからん。批判することで「自分は知識人だよ」とか言いたいのか、思われたいのか。

宮根誠司、立川志らく、カンニング竹山、やくみつる。
これらの人はワイドショー的報道番組で司会やコメンテーターをしてるからか、時事ネタについて語るのは当たり前だ。それはいいのだが、なぜかいつも批判をする。ほぼ「これはいいですねぇ」なんて言ったことはほぼ無い。そしてこの番組を見た人はこの人たちのコメントを見たり聞いたりして「あぁ、これは批判しなきゃいけないんだ」と勘違いする。

「いいと思うけど」(または「どうでもいいと思ってる」)って人も、周りの「あれは無いよねぇ」の声につられて批判側に回る。イソップ童話の裸の王様のように、伝染していく。それは築地の移転や東京オリンピックのエンブレム、国立競技場のデザイン、ボランティア募集などで今まで散々行われてきたことだ。

高輪ゲートウェイ駅。
2020年に開業する品川-田町間の新駅の名称。
公募で選ばれたらしいのだが、1位高輪、2位芝浜、3位芝浦。高輪ゲートウェイは36票の130位だったそうだ。

大阪人の俺にとっては全くどうでもいい話。この先たぶん一度もこの駅を利用することがないかもしれない俺にとって、新駅の名前が何に決まっても、全く関係ないから興味も無い。
しかし、この新駅の名前にになぜ芸能人やコメンテーターがこんなにこぞって偉そうに批判してるのかは興味がある。
なぜこの人たちが批判してるのだ?全くわからんのだよ。この人たちは高輪に住んでるのか?誰か教えてくれないか?

これが良かった、こうすればいいのに。
後出しジャンケンのように周りで後からなんやかんや言うのは誰でもできる。町内会やPTAでも噴出する。町や市などの自治体から国会まで、あらゆる決まりごとに文句をつけたりするのは、そこらの井戸端会議や居酒屋にてジョッキ片手に行われている。鬱憤ばらしかただ議論したいだけなのかはよくわからんが。

しかし面白いのはそのうち、その決定には「政治的な思惑が絡んでる」「利権が絡んでる」などもはや憶測というには程遠い、妄想にまで発展したりする意見が出る。ホッピー片手に立ち飲み屋で語ってるならまだスルーできるが、これをテレビの司会者やコメンテーターが素面で言ってるから怖い。そんなものは日のないところに無理やり煙を立てるどこかのジャーナリストもどきの領分だろ。

カタカナの駅名は違和感があるとか、長いとか。そもそもこの議論自体がナンセンス。

池袋駅前西口公園を池袋ウエストゲートパークと言い換えて石田衣良さんが小説を書き、窪塚くんや長瀬くんが熱演したドラマのおかげで「ブクロサイコー」って評判が上がったのじゃないのかね?
中央高速道路を松任谷由実が中央フリーウェイと歌っただけで素敵な道路と勘違いされたのではないのかね。
東京ドームだって元は後楽園球場やん。それにつられてか各プロ野球球団の本拠地球場は現在ほとんど横文字カタカナになっている。時代に逆らってでも意固地に変えない阪神甲子園球場を見習ってほしいくらいだ。

それに、すでに東京にはカタカナのついた駅名が多々あるではないか。
品川シーサイド駅、東京テレポート駅、天王洲アイル駅。東急南町田駅も2019年には南町田グランベリーパーク駅になるそうだ。業平橋って駅を「とうきょうスカイツリー駅」ってかえたのは誰だ?
これらの時もいちいち「カタカナはふさわしくない」とか「長い」とか批判してたのかね?それこそ何を今更、である。

大阪にもカタカナの駅はあるよ。
ユニバーサルシティ駅。JR桜島線のUSJ直結の駅だ。地方、もしくは海外から来る客にとっては分かりやすくていいのではないかね。弁天町なんとかとか何ちゃら西九条駅ではわかりにくいだろう。京セラドームは潔く「ドーム前」だし、大阪城横のOBPは大阪ビジネスパーク駅だ。ここはちょっとずれると京橋で、朝から飲んでる酔っ払いがたむろしてる京阪&地下鉄の駅があるが、ホワイトカラーのワイシャツにネクタイをきっちり閉めたビジネスマンにとっては「大阪ビジネスパーク駅」は誇りにも思える駅名だろう。この駅で降りたことないけどさ。

そもそも大阪市営地下鉄はつい最近大阪メトロになったが、大阪人のほとんどはこの名称では呼んでいない。横文字・カタカナは浸透するまで時間かかるのよ。WTCもATCも正式名称では呼んでない。アベノハルカスも違和感があるくらいだからな。「所詮あそこは天王寺やん」って誰もが思ってる。
JR大阪駅をルクアだのグランフロントだのネーミングしてもイマイチ浸透しない。
'70年の大阪万博はエキスポ’70と言ってたし、万博公園よりもエキスポランドの方が浸透してた。でも今回2025年に決まった大阪万博をEXPOと言う人はほぼいない。でも、その時開発された千里は千里ニュータウンって未だに呼んでる。

ネーミングなんてそんなもの。
定着するものもあれば、正式名称ではなく愛称で呼ばれてしまったり、全然なじまなかったりするものもある。
どう転ぶかは、いつも誰にもわからない。

いくらメジャーの真似をしようとも野球をベースボールと呼ぶ人は少ない。卓球もテーブルテニスとは言わない。逆にサッカーやバレーボール、バスケットボールなどはわざわざ漢字にすることなくカタカナ名で浸透してる。
米、英、蘭、独、露は、アメリカやイギリスなどとわかるが、越国(ベトナム)とか葡国(ポルトガル)なんて書いても今や通用しない。
築地をTSUKIJIとか寿司をSUSHIとしたところで日本人には浸透しないが、外人には喜ばれてるかもしれない。
そもそもカタカナやローマ字ってのは日本古来からあったものではなく、海外とのコミニュケーションのために生まれたものだものね。

電子レンジ、あんパンなどの和洋折中のネーミングから、パソコンやシュークリームなど海外の人は全く理解不能な和製カタカナネーミングの数々。いくら「グローバル」とか「インバウンド」といって道路標識や案内板に英語中国語、韓国語などを盛り込もうとも、地図記号などを変えようとも、これらの不可解なものはどうするつもりだ?似非文化人(もどき)の方々が、本当に高輪ゲートウェイ駅を批判しているのなら、まず先にこちらを批判して改名を提案してほしいものだ。

ちなみに産経新聞はわざわざ中国のインターネットでのこの新駅の話題まで引っ張り出して記事にしてる。
中国ではこの新駅の名前についての書き込みで、「聞きづらい」「中国からの旅行者に友好的ではない名前」「単に高輪ではダメなの」なんて紹介してくれてる。それこそ大きなお世話だ。っていうより、中国のごく一部のネットでの意見をわざわざ取り上げる必要があるのか?英語表記ではCHINAなのに「支那と呼ぶな」と言い張る中華人民共和国民の意見など、ほんとどうでもいいことだろ。こいつらの何人がこの駅を利用するっていうんだ?

ちなみに高輪ゲートウェイ駅のできるとこは、グローバルゲートウェイ品川ってところの玄関口に当たる場所。
何が何でもゲートウェイってつけたかったんだろうね。いや、ゲートウェイとつけないとこの場所自体が浸透しないかもしれない。
ネーミングってそんなもんだ。



全国のさっちゃんに捧ぐ

2018-12-05 07:05:21 | MUSIC/TV/MOVIE
さっちゃんはね さちこっていうんだほんとはね。
誰もが知ってるこの童謡「サッちゃん」を作曲された大中恩(おおなかめぐみ)さんがお亡くなりになられた。

正直、童謡の作詞者や作曲者の名前なんてほとんど知らない。
音楽の教科書に載ってて無理やり歌わされた歌と違い、童謡は昔から歌い継がれてる。ほとんどの人がなんとなく覚えた、なんとなく口ずさんでたって感じではないか。誰に教わったとかでさえ曖昧。
メロディとともに覚えてるから、多分正確な歌詞でもないかもしれない。
ましてや誰が作った、歌詞は誰が書いたってのは気にもしていない。そんなのはお亡くなりになられた訃報で初めて知ることが多い。今回のサッちゃんの作曲家の名前も、ニュースで初めて知ったくらいだ。

この「サッちゃん」のせいで、全国のサチコさんが「サッちゃん」とあだ名をつけられたことだろう。
僕の友人知人にもサチコさんは結構いるがほとんど子供の頃のあだ名は「サッちゃん」だったみたいだ。

昭和の頃の女の子の名前は「子」がついた名前が圧倒的に多かった。
愛子、陽子、恵子、良子・・・。
喜美、里美、仁美、留美など「美」がつく名前が出てくるまで圧倒的に「子」が多い。

読み方は一緒でも漢字が違ったりするのでバリエーションも豊富。ようこさんなら陽子、洋子、葉子。けいこさんでは恵子、圭子、景子。よしこさんも良子、良子、中には佳子さんや恵子さんもいて、けいこさんかよしこさんかどっち読みだだ?って人もいる。
その中でサチコさん。
漢字で書くと幸子と書く人が圧倒的に多いが、「サチコ」なのか「ユキコ」なのか字だけではわからない。

だからこの歌「サッちゃん」が生まれたのかもしれない。

さっちゃんはね さちこっていうんだほんとはね。
だけどちっちゃいから自分のことサッちゃんて呼ぶんだよ
おかしいな サッちゃん

でも、この歌ちょっと怖いの。
「かごめかごめ」ほどじゃないけど、歌詞のいたるところに怖さが出てるのね。

まずファーストフレーズの「おかしいな」。
普通なら「おかしいね」となるところが「おかしいな」。たった一文字だがこの歌詞がすごく気になるの。この作詞をした人は現代で「ルミねぇ〜」とか「エミ的にわぁ〜」って自分のことを他人称で呼ぶ女を目の当たりにしてどう思うんだろう。やっぱり「(この子)おかしいな」って思うのだろうか。

サッちゃんはねバナナが大好きほんとだよ
だけどちっちゃいからバナナを半分しか食べられないの
かなしいねサッちゃん

唐突にバナナ。
この歌がは浦票された頃はバナナも卵も高級品だった。ガキの頃熱を出した時にしか食べさせてもらえなかったバナナとアイスクリーム(メロンなんて高嶺の花だ)。
ってことはこのサッちゃんは病弱だったのか?しかも食が細くて半分しか食べられない。だから悲しいのか?

サッちゃんが遠くへ行っちゃうって本当かな
だけどちっちゃいから僕のこと忘れてしまうだろ
さびしいな サッちゃん

そして遠くへ行っちゃうのは、病気静養のために空気のいいところに行くのか、それとも死期が近づいててお空に行ってしまうのか。
それを「ちっちゃいから僕のことなんて忘れてしまうだろうね」って、「さいしいね」って。

これって童謡だよね?
なんて悲しい歌なんだ。
童謡には改めて歌詞を見るとすごく寂しかったり悲しかったり怖かったりする歌が多いんだけど、これもそうだったのかと改めて思った。
今ようやく井上陽水の初期の曲で「チエちゃん」っていう歌が、このサッちゃんをモチーフにしたような寂しい歌だということを認識した。



サチコといえば、ばんばひろふみさんの「SACHIKO」という曲がある。
多分このSACHIKOは歌詞から察するに幸子だと思うのだが、あえてアルファベット表記。
ユーミンの「いちご白書よもう一度」でヒットされた、ばんばひろふみさん作詞のこの歌も悲しい。

幸せを数えたら片手にさえ余る
不幸せを数えたら両手でも足りない
いくら心が綺麗でもみにくいアヒルの子では嫌だと・・・

そんな薄幸のサチコさんを見守る男の歌なのだが、全国のサチコさんはこの曲をどう捉えていたんだろう。
共感できたのか、それとも「私、この名前のおかげで幸せですけど?」ってかんじなのか。

1980年にこの歌がヒットしてから女の子の名前にサチコがつけられることは減った。っていうより「子」がつく名前がどんどん減り、キラキラネームが出てきた。今では芸能人に限らず「なんて読むんだ?」って名前が多い。

2018年の新生児の名前。
女の子は1位結月、2位結愛、3位結菜と結ぶが圧倒的に多い。子がつくのは10位の莉子だけだ。(ちなみに男の子は1位蓮、2位湊、3位大翔)
一文字の名前だけで見ると1位杏(総合4位)、2位凛(総合5位)、3位葵(総合7位)だそうだ。

平成時代(1989〜2018)だけで集計すると
女の子は1位美咲、2位葵、3位陽菜。(男の子は1位翔太、2位翔、3位健太)
子がつく名前はベスト10にはランクインしていない。

名は体を表すと言われてたが本当にそうだろうか。
全国のサチコさん。
今、幸せですか?







下町ロケット 徳重聡の怪演

2018-12-04 07:52:19 | MUSIC/TV/MOVIE
前回、いろんなドラマにまたがって出演してる俳優について書いた。
そんな中でひときわ異彩を放つ俳優がいる。
『下町ロケット』の徳重聡。

阿部寛社長の意思を慮り、何かと熱く一丸となって困難に立ち向かう佃製作所において、一人唯我独尊な軽部真樹男を演じる徳重。
『オロナミンC〜21世紀の石原裕次郎を探せ!〜』で5万人の中から選ばれた好青年とはとても思われないほどの怪演。
安田顕演じる技術開発部部長のもとで、竹内涼真や朝倉あきが「やるぞ〜」とか必死になっても「定時ですから帰りま〜す」とか「昼ごはんの時間だ」とかマイペース。ゆとり世代とかではない。労働基準法に忠実なのかシビアなのかわからないが、何を言われても馬耳東風。



今回の下町ロケット・ゴースト編で登場し、1,2回目と視聴者にインパクトを残した。
愛想なぞ全くない彼が、阿部寛や周りのみんなに感化され、そのうち熱い男に変わるのでは?なんて考えてたが、期待を裏切りしばらく出てこなかった。いや、正確には出てたのだが、あの強烈キャラは封印されてて、ただの従業員と一緒の扱いだった。

前回に引き続き、相手側の弁護士で執拗にいやなキャラのピーター(池畑慎之介)。裁判で負けて悔しがり髪をかきむしるシーンは圧巻。
援助を申し出てくれて裁判に勝てたのに古舘伊知郎にそそのかされ平気で佃製作所を裏切る尾上菊之助。
共同経営者であるはずの尾上菊之助にあっさり切り捨てられたイモトアヤコの設計を全否定する高橋努。
帝国重工の社長(杉良太郎)の座を狙う神田正輝。
神田正輝のご機嫌とりをし、吉川晃司を敵視する福澤朗。
森崎博之の技術を盗んで、さも自分が開発したように振る舞う甲本雅裕。
親の意思を継いで農業を営む立川談春が組合に参加しないからと、執拗に嫌がらせをする古川雄大。

毎回これでもかというくらい嫌な奴が次々と出てくるドラマだから、もう嫌味キャラ必要ないと思われたのかは知らないが徳重聡はしばらく影が薄かった。
特許侵害裁判のキーワードになる、イモトアヤコが昔参考にしたという論文を、大学の資料室で探す時も普通に参加してた。



「なぜ出ないの?」「もっと出して」「彼を見たい」という視聴者の声があったのかなかったのかわからないが、ヤタガラス編のここにきて復活。

どんなにみんなが熱くなっても定時で帰る、12時になると昼飯を優先するキャラ設定はそのまま。



だけど、ちょっといい奴になっている。
朝倉あきが立川談春の田んぼで採れた米で握ったおにぎりを持ってくると、それを食べたがる。物欲しそうに眺める。勧められると貪るように食べるその姿。なんだツンデレじゃんって感じで微笑ましい。

帝国重工と無人農耕機の開発で張り合い、古館・尾上・甲本たちがダーウィンプロジェクトとして「下町」をアピール。
これこそ悪者って感じで料亭で宴会してたりするのだが、過去の世良公則、小泉孝太郎などに比べると小物感が漂う。



「ダーウィン」お披露目会として開かれたような、農業機械の展示会『アグリジャパン』で帝国重工の無人農業ロボット「アルファ1」は完膚なきまでに敗北をするのだが、その会場にも徳重はちゃんと参加してた。



うーん、いいキャラだ。つい画面で彼がどこにいるのか、どんな表情をしてるのか探してしまう。
このドラマをそんな見方をしてるのは、多分俺だけじゃないだろう。いや、俺だけだったら嫌だな。
でもさ、こんな怪演ができる役者はそうそういないよ。佐野史郎や豊川悦司以来だな。

日曜日は徳重聡から目が離せない。




売れっ子俳優のキャスティング

2018-12-04 04:56:22 | MUSIC/TV/MOVIE
今クールは面白いドラマがいっぱいあって楽しいな。
でもさ、どれもこれも「最終章」とか名打ってるのは何故?それまで序章とかエピソード1とか言って無いのにいきなり最終章。たった10-11回の放送回数で、そんなに章が分かれてるはずもなく、大して複雑な人間関係でもなく、それまでの入り組んだ伏線がまとめられるとかでも無いのに最終章。これって今の流行りかね。

そして今回のドラマを見てて思ったのは、かなり役者がかぶってるってことだ。以前にも書いたが、あれ?このドラマでは犯人役だったのに、このドラマでは刑事役ってのはザラ。主役クラスだけでなく、バイプレーヤー(脇役)もかなりかぶる。昔はこの役者は殺され役専門だなとか、チンピラ役専門って感じだったんだけど、今は多岐にわたるのね。まぁいろんな役ができるから売れっ子になるのだから、かぶってもしょうがないのかね。

眞島秀和
寺島進主演の『駐在刑事』では、国土交通副大臣で奥多摩の開発を進める国会議員役(第6話では殺された)
嵐の相葉雅紀主演の『僕とシッポと神楽坂』では、7年前に南米で行方不明になった広末涼子の旦那役。
栗山千明主演の『サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻』の第7話では、教え子を7年間監禁してたが罪の意識の全くない美術教師。

黒木瞳
『駐在刑事』では、眞島秀和演じる国土交通副大臣を追うために奥多摩警察署に署長として赴任してきた警視役。佐々木蔵之介主演の『黄昏流星群』にも出てる。

半海一晃
織田裕二主演の『SUITS/スーツ』第5話では、ちょっとした車の衝突事故を難癖つけて訴訟に持ち込もうとしたトラック運転手役。
Sexy Zoneの中島健人/遠藤憲一主演の『ドロ刑』第7話では、病院などでの置き引き犯を演じてた。

中村倫也
『ドロ刑』では元捜査一課のエリートだが、足フェチが原因で左遷させられた(と言われる)刑事役。
賀来賢人/伊藤健太郎主演の『今日から俺は!!』第5話では、千葉まで遠征してきてむちゃくちゃする東京のヤンキー役。っていうか彼は何歳だ?(31歳)

磯村勇斗
『今日から俺は!!』では、千葉最恐の不良男高・開久高校のNo.2。狂犬のように卑劣な役。(26歳で高校生役・・・)
『SUITS/スーツ』では、Hey! Say! JUMP中島裕翔のガキの頃からの友達だが、何か悪の道へと中島君を引きももうとする、いらんことする奴。

須賀健太
自身主演の『江戸前の旬』では、父・鱒之介(渡辺裕之)から江戸前寿司の心意気を一途に修行してる職人を演じてて、『今日から俺は!!』の第8話ではヘルメットをかぶり金属バットを右腕にくくりつけた危ない新入生役(実年齢24歳)。清野菜名との本格的なバトルは必見(実は喧嘩結構弱いんだけどね)。

佐藤二朗
『今日から俺は!!』の出演者である太賀、若月佑美(乃木坂46-11/30卒業)と一緒に『吉野家』のCMにも出てる(これも福田監督)。
『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』の司会ではいい味を出してる。っていうかよくこんな人を司会に抜擢んしたなぁ。アタック25の谷原章介の真逆だね。

ムロツヨシ
『今日から俺は!!』では、金八先生をパロってる教師役で佐藤二朗とともに好き放題演じてるが、『大恋愛〜僕を忘れる君と』では小説家で戸田恵梨香の恋人役をシリアス&コミカルに演じてる。同じクールで「義母と娘のブルース」とNHK朝ドラ『『半分、青い。』で見事に演じ分けた佐藤健のようだね。

横溝菜帆
綾瀬はるか主演の「義母と娘のブルース」で竹野内豊の連れ子の小学生時代を演じた女の子。沢口靖子主演の「科捜研の女 SEASON18」の第5話で登場した時はつい「お〜」と言ってしまった。もっと出てきてほしいな。

滝藤賢一・佐野史郎
どちらも売れっ子の役者だから仕方がないが、唐沢寿明主演の『ハラスメントゲーム』に社長役と取締役として対立してる出てるお二人が、ユースケ・サンタマリア主演の『警部補・碓氷弘一〜マインド』では、同じ警視庁捜査一課の刑事。時期がずれてたらもっと感情移入できたのだがなぁと思う。

てな感じで(探したらもっとあると思うけど)テレビ局の枠を超えてというか、いろいろ出てるというか、何か「あれ、この人他でも見たぞ?何だったっけ??」ってのがよくある。これにバラエティや番宣まで含めたら、デジャブかと勘違いしてしまいそうになるくらい同じ俳優が出てる。
売れっ子で安泰感があるから使いたいのはわかるけど、これって逆に俳優生命短くならないか?飽きられて短命になってしまう可能性もあるぞ。大きなお世話、要らん心配か。


究極のポテトチップス ポテトの素顔

2018-12-02 05:17:54 | FOOD&DRINK
おやつは300円まで。
ガキの頃の遠足のしおりに書かれてた定番。
「バナナはおやつに入るんですか?」という鉄板ネタと共に、遠足前の駄菓子屋さんは大盛況。あの頃はコンビニなんて無かったし、スーパーより駄菓子屋さんの方がお菓子は充実してたもんね。

昔は今ほどいろんな種類がなかった。
だからみんな少ない予算で「グリコがっちり買いましょう」(このTV知ってる時点でかなりお歳だ)のように、どう組み合わせて買うかを必死に考えた。普段は算数苦手なくせにね。

イカ燻の駄菓子系、チロルやセコイヤなど安価チョコ系やマーブルやアポロなどの量チョコ系、タッチポンなどの大量おかき系、酢こんぶ(都こんぶ)やボンタンアメなどのマニアック系、小梅ちゃんかチェルシーか・・・。
友達とかぶらないように(バスの中で交換ができるように)する奴もいれば、自分だけが楽しめればそれでいいってやつもいて、いろんな思惑が渦巻く駄菓子屋お菓子屋。ガキなりに必死で考えたもんだ。

それだけにお菓子に対してはみんなこだわりがあって思い入れがある。
その後、ツレの家で飲み会だの鍋パーティーだのギャンブルだのするようになったとき、買い出しでお菓子を選ぶときの論争は半端ではない。
メインの鍋の具材を何にするかとかよりお菓子でもめる。フグやカニや肉よりもお菓子などの方が大事なのだ。

カールはチーズかカレーか。
サッポロポテトはベジタブルかバーベキュー味か。
エンゼルパイ(森永)かチョコパイ(Lotte)か。
かっぱえびせんか海老満月か。

京えくぼ、横綱あられ、おにぎりせんべい、いやいや柿の種の方が量があるだと喧々諤々。
チョコレートは森永か明治かグリコか不二家かロッテかで揉める。
板チョコかポッキーかでも揉める。
ブルボンはルマンドかホワイトロリータかバームロールかでこだわりを語り、ガムならこれだ、飴ちゃんならこれだと戦々恐々。

ジュースだってコーラはコカコーラかペプシか、ファンタはオレンジかレモンかグレープか、スプライトかキリンレモンか三ツ矢サイダーか、言い出すとどうしようもない泥沼に。カルピスソーダの濃さへの思い入れで議論し、午後の紅茶とJAVATea、ポカリとアクエリアスとゲータレードへと議論は発展していく。
カップヌードルはノーマルかカレーかシーフードか、インスタントラーメンは、出前一丁かチキンラーメンか、ワンタン麺か。サッポロ一番は醤油か味噌か塩か。ボンカレーかククレカレーか、どん兵衛か赤いきつねか・・・。収拾がつかない。

そんな食に対してのこだわりを、皆が皆持ってるもんだからポテトチップスなんかもう大変。
うすしおかコンソメかで揉める。いや、そもそもカルビーか湖池屋かで揉める。

今、ポテトチップスは定番以外にもどんどん新しい種類が出てきて、またそどんどん消えていく。
季節限定、期間限定、数量限定、地域限定・・・。
メーカーがあれやこれや戦略を打ち出し、奇をてらったものから明らかに企画倒れのものまで、短期決戦で打ち込んでくる。
スーパーよりコンビニエンスストアでの方がこれらは充実してて、行くたびに新商品が並んでる。
そして気に入っても次に行くと、または違うコンビニに行くともうなかったりする。

そんなかんじでコンビニの少ない棚スペースを取り合い、まるで戦国時代の群雄割拠のポテトチップス。(そんな大げさなものか?)
カルビーはご当地ポテトチップスなるものを打ち出した。
以前も関西だししょうゆ味など今や定番化してるようなご当地ものはあったが、今回は47都道府県、地域の親しまれてる味で地域限定発売。



和歌山らーめん味だのあごだし味だの、それってうまいのか?って躊躇するようなものがいっぱい。
期間限定とか地域限定って言葉にそそのかされ、ついつい手に取りそうになるんだけどね。

で、ここで原点回帰。
湖池屋が究極のポテトチップスを販売。
その名も「ポテトの素顔」。

食塩や添加物一切なしで、ただスライスして油で揚げただけのポテトチップス。
味は自分で付けろと。
これなら、塩を赤穂だの粟国だの宮古の雪塩だの好みで好きな量だけかけれるし、カレーパウダーをかけようが、エスニックにしようが、ピリ辛にしようが思いのままだ。自分好みの味が作れる優れもの。

ただ難点なのは、「これだ!」って味にたどり着くかどうか。
そしてそれを毎回再現できるかどうか。

カレーでも、バーモンド1とジャワカレー3とか、こくまろとディナーカレーを混ぜるとかこだわってる人はいっぱいいる。さらにワインを入れる、チョコレートやココアを入れるなどこだわってる人はいっぱいいる。
玉ねぎを飴色になるまで炒める、小麦粉を入れる、牛肉豚肉鶏肉ひき肉だ、ルーかパウダーかでこだわってる人もいる。
カルダモンやシナモン、ブラックレッドホワイトペッパーや、クミンやシードなどいろんなスパイスを駆使してる人もいる。

しかし、なかなか自分の味で「これだ!」というところにたどりつける人は少ない。たまたま入ったとしても配合は思えちゃいなかったりする。商売でカレー店してるわけじゃないんだからね。思いつきや適当ってやつ。2日目のカレーが美味しいかとか、3日目にカレーうどんにしたらどうだとかって問題ももある。

料理研究家の人たちは「ルーでもレトルトでもそれなりにメーカーの人が研究して、それで完成された配合になって販売いるのだから、素人がそこになんか足しても美味しくなるどころかバランスが悪くなるだけ」なんていう方もおられるくらいだ。実際そう思う。下手に色々入れてもあんまりね。
俺はインドカレーとジャワカレーを混ぜて作るのだが、大量に作ってた時は美味しかったのだが、少量で作るとあんまり美味しくない。鍋や煮込みと同じ原理かね。

そんなこんなで湖池屋の「自分で勝手にお好みに味付けしてね」なポテトチップス「ポテトの素顔」。
香川の讃岐うどんのように、熱か冷か、出汁か醤油か、トッピングは何にするか、自分こだわりの味は自分で作ってくれという、お客様任せのほったらかし。「味はついてるから何もつけないでこのままで」と言う寿司職人や、「私のソースをご賞味あれ」というフレンシェフの対極にあるカスタマーセルフ。
究極の「自分好みの味」ができるか。あれこれ入れたのに「もう何が足りないかようわからん」ができるか。これこそ自己責任ってやつだ。
さぁチャレンジしてみよう。
ローソン限定だ。急げ。