公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

宿題、丸写し

2011-11-15 | 現在の教室運営
くもん時代にもよくありましたけれど、
宿題を、答だけ丸写ししてくる生徒って、いますよね (^。^)

どんな対応をしていますか?
先日、入会したばかりの四年生が早速そんなのを提出したので
なぜそれではダメなのか説明しました。

お母様のご要望で、半年で学年を超えるレベルまで進みたい、とのこと。
「私が見ますから」とおっしゃるので一学年下からハイペースで進めましたが
案の定、二ヶ月ほどでプリントに時間がかかるようになってきました。
くもん時代に上の子が幼児で二年ほど在籍し、
送迎の関係から転出したので、公文式学習ということはご存知の保護者です。
で、
「このあたり、一回では無理なようなので、復習を入れて行きたいのですが」と
お伝えしたところ、快く、「そうですね、お願いします」
で、早速コドモは丸写しをやってきた、というわけです。

採点スタッフがすぐに気づき、知らせてくれたので
当人を呼んで
「どうやってこの計算したの?先生だって暗算ではできないよ」
「・・・・・書いたんだけど、あとから消したから・・・・」
「ううん、消した跡があればわかるよ、一度書いた跡なんてないもの」
「・・・・」
まあ、別の紙にやったとか、コドモなりに色々言い逃れをするのはいつものことですが。

このときは男の子でサッカークラブにも入っているとのことでしたので
サッカーの練習の例を引き、
「自分でやったことだけが身につく」ということを説明しました。
一応、納得したようですので、
「こういう理由で、このレベル・この量で予定しているけれど
大変なようだったら学習量を減らすので、私に言ってちょうだい。
お母さんには私から言ってあげるから」
「うん ! 」
とってもいいお返事が返ってきました。

せっかく塾に入れたのだからどんどん進めて欲しい親と
そうはいかない、というコドモの事情。
間に立つのは大変ですけれど
とりあえず、当人が続ける意志を持たないことにはどうにもなりません。
時には親子の間の架け橋の役もすることになります。
しかし、まれには
自分の思い通りにならないこちらの対応に
「お金を払っているのに」とキレる親もいるので、この商売は大変です。

それでも、ほどほどにバランスを取っていければ
いずれは学年越えにたどり着けるのはわかっているのです。

まだ四年生で、すぐに丸写しの知恵が回る子なら
練習の必要性を理解できれば六年の終わりまでに中一レベルクリアも不可能ではない、
と想うので、まず、この子の信頼を得ることから始めます。
けれど、
こどもに信用してもらうには、コドモの言いなりになってはならない、
ということも忘れずに。

ごまかしが効かない、嘘がとおらないオトナであるということは印象付け、
それでも怒らないで、自分の言い分も聞いてくれる、ということが大事、
と、わたしは想っています。


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