今年は、秋雨前線の影響や台風で、雨続き日々でした。秋の季節を十分に感じることもなく、
寒い北風の木枯らしが吹き、木々の葉も、色づき始めました。
初冬の足音が近づいてきています。
現在の伊丹市街地はビルやマンションが立ち並び、昔の面影はほとんど無くなってしまいました。
ちょっと、伊丹郷町界隈の歴史を簡単にひも解いてみましょう。
<伊丹郷町>は、難攻不落の名城とうたわれた有岡城の城下町で、有岡城の掘割で囲まれた台地の上を中心に形成された、
伊丹・北少路・昆陽口・外城・植松など15ヵ村の集まりの総称です。15ヵ村のうち12ヵ村が都の公家・近衛家の領地でした。
盛時には80軒近い酒造家が軒を並べていました。酒造業が発達し、酒造家のもとには、全国から文人墨客が訪れました。
酒造家の旦那衆も俳諧をたしなむなど、文化的薫り高い町として発展しました。
近衛家に任命された「惣宿老」「御金方」「酒家年行事」「町庄屋」らが、町政を担当し自治的政治を行っていましたが、細事にわたり近衛家に報告、指示を仰いでいました。
当時、伊丹郷町の中心(現法専寺の南側)には、今の市役所に相当する「会所」がありました。
現在地に市役所が移転する前は、会所近くにありました。
<猪名野神社>は、平安時代(904年)よりこの地に鎮座し、江戸時代には野宮(ののみや)・牛頭天王(ごずてんのう)などと呼ばれ、
伊丹七郷(伊丹・円正寺・北少路・昆陽口・(北・南)中少路・外城・外崎の各村)の氏神として町民の信仰を集めていました。
境内には、江戸期に酒造家らにより奉納された立派な石灯篭が立ち並び、町の繁栄を物語っています。
初詣、七五三、宮前祭りなどで、多くの人々が訪れています。
最近は、毎月17日に「猪名野神社の市」が開催され、また新しい交流の場となっています。
伊丹郷町は、行政、経済、教育の中心地だったのですね。
旧岡田家住宅・土間に、伊丹市立博物館の伊丹の歴史などの資料を展示しております。
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~~~伊丹市立伊丹郷町館~~~
旧岡田家住宅・酒蔵<重要文化財>
旧石橋家住宅<県指定文化財>
兵庫県伊丹市宮ノ前2-5-28
電話 072-772-5959
10時~18時開館(入館17時半まで)
月曜休館(月曜が祝日の場合翌日)
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