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グルコースの中の人のブログ

「未踏」のススメ

2005-02-19 09:11:40 | glucose inc.
グルコース社がいまのような形になるまでには、2つの大きなポイントがありました。1つは「goo RSSリーダー」開発のお話をいただいたこと。これがきっかけになって会社を立ち上げることになりました。そしてもう1つは、おおむかいとアダチが出会う原因となった「未踏」の存在です。

「未踏」とは、独立行政法人情報処理推進機構が行っている「未踏ソフトウェア創造事業」のことです。概要ページの説明によれば、
未踏ソフトウェア創造事業は、個人または数名のグループを対象として、次世代のIT市場創出を担う独創性と優れた能力を持つ研究者(スーパークリエイター)を積極的に発掘するとともに、 彼らが開発に専念できる環境を整備し、新市場を切り拓くソフトウェアの開発支援を行います。
というもので、具体的には新しいソフトウェアを企画し、それが認められた場合には開発資金を得ることができるという制度です。国(やその関連団体)の事業として珍しいのは、個人を対象としているという部分で、これによって学生やフリーのプログラマーにもチャンスが与えられています。

3年前、おおむかいとアダチはそれぞれ別のプロジェクトを提案し、採択されました。未踏ではなにかと採択者同士の交流の機会が設けられるのですが、その際にお互いの技術に関する情報交換や、(支援が終わってしまう)来年度はどうやって生き延びていくかというような話をしていました。ちょうどそのころ、おおむかいは研究テーマをブログやRSS関連に変えようと思っていて、またアダチは「glucose」の前身であるニュースリーダー(まだRSSを読むことはできませんでした)の方向性について悩んでいました。そしてその両者の思惑(?)が一致した結果、次の年の未踏は2人で共同提案しようということになりました。これが「semblog.org」というプロジェクトとして採択されることになったわけです。

いまにして思えば、まったくの赤の他人だった2人がここまで来るにはいろんな偶然がありました。そしてその偶然は、未踏という舞台がなければ起こりえなかったものです。未踏に採択されたことによって、お金をもらえたのは単純にうれしいことですが(おかげで生活できたので)、それ以上に大きかったのは、多くの優秀なエンジニアに出会えたこと、さらにはそこからコラボレーションの機会がいくつも生まれていったことです。その意味で、腕に覚えのある方々がどんどん未踏に挑戦されるのは、とてもいいことだと思います。

現在公募中の「2005年度上期」のしめきりは、3月31日だそうです。決して広き門ではないですが、応募するのはタダなので:-)、何か出してみませんか?

おおむかい拝
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