ubuntu 10.04 がまもなくリリースされる頃になって、ようやくまとめる 9.04 インストール日記…。
SONY VAIO T (VGN-TT93GS)へのインストールの記録である。
音楽ファイルは mpd (Music Player Daemon)で聞くことにする。クライアントは gmpc (Gnome Music Player Client) と、テキストベースの ncmpcpp (Ncurses Music Player Client C++)の二種類。基本はもちろん ncmpcpp。
まず、mpd と gmpc 関連をインストールする。
mpdscribble は last.fm に scribble するためのデーモン。
続いて、本命クライアントの ncmpcpp をインストールする。ncmpcpp は開発が活発に続いていることから、最新版を使うのがよい。というわけで、PPA版を使う。
これでオッケー。ubuntu のデフォルトのリポジトリには 0.3.4 というバージョンしかないが、PPA版は 0.5.2 である。かなり高機能だ。
実際に音楽を奏でるには、mpd (daemon) を動かす必要がある。
daemon はシステム側で動かしてもいいが、音楽ファイルの置き場が自分のホームディレクトリ内におけないのは好きではないので、一般ユーザーで動かすことにする。
ubuntu の場合、mpd をインストールすると、システムのデーモンとして自動的に mpd が起動する設定になっているので、これをオフにする。そのためには、rcconf を使う。
そして rcconf を起動して、mpd や mpdscribble が自動起動しないようにする。
一般ユーザーで利用する場合、mpd の設定ファイルは、~/.mpdconf である。これを適宜編集する。雛形は /usr/share/doc/mpd/examples/mpd.conf.gz である。同様に、mpdscribble の雛形は /usr/share/doc/mpdscribble/examples/mpdscribble.conf であり、これをコピーして適宜編集して、~/.mpdscribble/mpdscribble.conf を作成する。
そして、
とコマンドを打ってエラーが出なければオッケー。ncmpcpp などを起動して mpd と通信できれば完璧であろう。
PDFを見るのに、Adobe Reader は何かと頼りにはなる。重いが。
しかし ubuntu のリポジトリには見つからなかったので Adobe のページから debian 用ファイルを取ってきてインストールする。
64bit 版 ubuntu であるが、Adobe のページから 32bit 用しか見つからなかったので、これを強引にインストール。
とりあえず動作した。
日本語のPDFファイルでフォントが埋め込まれていないものは読めないものが多いが…。当面、evince などで凌ぐことにする。
Gnomeのデフォルトのキーバインディングは Emacs 使いには扱いにくい。
そこで、gconf-editor で、/desktop/gnome/interface/gtk_key_theme を Emacs に変更する(大文字と小文字を区別するので注意)。
Emacs以外では uim-skk で日本語入力をする。そこで、辞書が共有できるので Emacs でも uim を使おうと、uim.el を導入してみたが、incremental search 時に日本語を入力する術が分からず断念。検索ができないのはかなり致命的。
代替案として leim のエンジンを uim にしてみた。
が、やはりイマイチしっくりこない。というか使いにく。
仕方がないので、uim を使うのは断念し、ddskk を使うこととする。
ubuntu の ddskk パッケージは Emacs-22 用であるため、Emacs-23 では使えない。Emacs-23 で ddskk を使うには自力インストールする必要がある。
まず、apel が必要なので apt-get する。
apel が必要なのでインストールする。
続いてSKKのページから ddskk の最新版(このときは 14.0.91)を取ってくる。
解凍し、そのディレクトリに移る。
このディレクトリ内で、SKK-CFG ファイルを編集する。
といっても、次の一行をコメントアウトするだけだ。
これで lisp ファイルが /usr/local/share/emacs/site-lisp/skk 以下に入る。
あとはマケマケインストール。
これでインストール終了。
~/.emacs.el の設定は、
こんな感じ。
文書を書くのに辞書は必須だ。ubuntu の日本語チームのリポジトリには EBview という epwing 辞書を引くツールが入っているので、epwing の辞書をインストールするのがよい。
しかし、普段の文章を Emacs で書く人にとっては、当然辞書も Emacs 内で引きたくなるものだ。そこで、ここでは Emacs 内で辞書を引くために lookup.el を使う。lookup は様々なバックエンドプログラムに対応しているが、バックエンドの一つ eblook を使えば epwing 辞書にアクセスできるのがメリットだ。
そこで、まずバックエンドの eblook を apt-get でインストールする。
続いてlookupをインストールするが、lookup.el も ubuntu のリポジトリに入っているものは Emacs-22 用だったので、Emacs-23 使いとしては自力インストールということになる。
lookup のサイトから、lookup-1.4.1 をダウンロードしてきて、インストールする。
手順は極めて単純で、古くからの ./configure; make ; make install でよい。
最後に辞書をインストールする。ここでは、/usr/local/epwing というディレクトリを作成して、昔に買ったランダムハウス英語辞典と英辞郎をコピーしておく。また、フリーの英和辞書である edict を apt-get でインストールする。
続いて、フリーの類語辞典(英英)である Moby Thesaurus をインストールする。Moby Thesaurus は種々の形式で公開されており、epwing 形式のものもある。epwing 形式にすると無意味に巨大であるが、記憶メディアが巨大になってきた昨今、利便性を優先し、ディスクの使用料の不経済性は我慢することにする。
epwing 形式の Moby Thesaurus 辞書はVECTORで配布されている。ダウンロードできるのは 7zip で圧縮された Windows 用のバイナリである。wine を使って解凍することもできるが、ここでは p7zip を ubuntu にインストールして解凍する(p7zip はインストール済みであった)。
ダウンロードした mthes01.exe を適当な場所に置き、
と実行する。すると MobyThsaurus というディレクトリにファイルが展開される。この MobyThsaurus というディレクトリを /usr/local/epwing に置いてやればインストール終了である。
実際に使うには、lookup の設定を書いた~/.lookup を作成しておく。この中身は、
となる。なお、edict だけは epwing ではなく ndic 形式でアクセスする。
また、~/.emacs.el 内の設定は、
である。
SONY VAIO T (VGN-TT93GS)へのインストールの記録である。
サウンド関連
音楽ファイルは mpd (Music Player Daemon)で聞くことにする。クライアントは gmpc (Gnome Music Player Client) と、テキストベースの ncmpcpp (Ncurses Music Player Client C++)の二種類。基本はもちろん ncmpcpp。
まず、mpd と gmpc 関連をインストールする。
sudo apt-get install mpd mpdscribble gmpc gmpc-plugins
mpdscribble は last.fm に scribble するためのデーモン。
続いて、本命クライアントの ncmpcpp をインストールする。ncmpcpp は開発が活発に続いていることから、最新版を使うのがよい。というわけで、PPA版を使う。
sudo add-apt-repository ppa:aguignard/ppa sudo apt-get update sudo apt-get install ncmpcpp
これでオッケー。ubuntu のデフォルトのリポジトリには 0.3.4 というバージョンしかないが、PPA版は 0.5.2 である。かなり高機能だ。
実際に音楽を奏でるには、mpd (daemon) を動かす必要がある。
daemon はシステム側で動かしてもいいが、音楽ファイルの置き場が自分のホームディレクトリ内におけないのは好きではないので、一般ユーザーで動かすことにする。
ubuntu の場合、mpd をインストールすると、システムのデーモンとして自動的に mpd が起動する設定になっているので、これをオフにする。そのためには、rcconf を使う。
apt-get install rcconf
そして rcconf を起動して、mpd や mpdscribble が自動起動しないようにする。
一般ユーザーで利用する場合、mpd の設定ファイルは、~/.mpdconf である。これを適宜編集する。雛形は /usr/share/doc/mpd/examples/mpd.conf.gz である。同様に、mpdscribble の雛形は /usr/share/doc/mpdscribble/examples/mpdscribble.conf であり、これをコピーして適宜編集して、~/.mpdscribble/mpdscribble.conf を作成する。
そして、
mpd mpdscribble
とコマンドを打ってエラーが出なければオッケー。ncmpcpp などを起動して mpd と通信できれば完璧であろう。
Adobe Readerのインストール
PDFを見るのに、Adobe Reader は何かと頼りにはなる。重いが。
しかし ubuntu のリポジトリには見つからなかったので Adobe のページから debian 用ファイルを取ってきてインストールする。
64bit 版 ubuntu であるが、Adobe のページから 32bit 用しか見つからなかったので、これを強引にインストール。
sudo dpkg -i --force-architecture AdbeRdr9.3.1-1_i386linux_jpn.deb
とりあえず動作した。
日本語のPDFファイルでフォントが埋め込まれていないものは読めないものが多いが…。当面、evince などで凌ぐことにする。
Gnomeの設定
Gnomeのデフォルトのキーバインディングは Emacs 使いには扱いにくい。
そこで、gconf-editor で、/desktop/gnome/interface/gtk_key_theme を Emacs に変更する(大文字と小文字を区別するので注意)。
Emacsでの日本語入力
Emacs以外では uim-skk で日本語入力をする。そこで、辞書が共有できるので Emacs でも uim を使おうと、uim.el を導入してみたが、incremental search 時に日本語を入力する術が分からず断念。検索ができないのはかなり致命的。
代替案として leim のエンジンを uim にしてみた。
(require 'uim) (require 'uim-leim) (global-set-key "C-xC-j" 'toggle-input-method) (setq uim-candidate-display-inline t) (setq default-input-method "japanese-skk-uim")
が、やはりイマイチしっくりこない。というか使いにく。
仕方がないので、uim を使うのは断念し、ddskk を使うこととする。
ubuntu の ddskk パッケージは Emacs-22 用であるため、Emacs-23 では使えない。Emacs-23 で ddskk を使うには自力インストールする必要がある。
まず、apel が必要なので apt-get する。
apel が必要なのでインストールする。
sudo apt-get install apel
続いてSKKのページから ddskk の最新版(このときは 14.0.91)を取ってくる。
解凍し、そのディレクトリに移る。
tar xvfz ddskk-14.0.91.tar.gz cd ddskk-14.0.91
このディレクトリ内で、SKK-CFG ファイルを編集する。
といっても、次の一行をコメントアウトするだけだ。
(setq SKK_LISPDIR "/usr/local/share/emacs/site-lisp/skk")
これで lisp ファイルが /usr/local/share/emacs/site-lisp/skk 以下に入る。
あとはマケマケインストール。
make sudo make install
これでインストール終了。
~/.emacs.el の設定は、
(setq load-path (cons "/usr/local/share/emacs/site-lisp/skk" load-path)) (global-set-key "C-xC-j" 'skk-mode) (global-set-key "C-xj" 'skk-auto-fill-mode) (global-set-key "C-xt" 'skk-tutorial) (autoload 'skk-mode "skk" nil t) (autoload 'skk-auto-fill-mode "skk" nil t) (setq skk-use-look t) (autoload 'skk-isearch-mode-setup "skk-isearch" nil t) (autoload 'skk-isearch-mode-cleanup "skk-isearch" nil t) (add-hook 'isearch-mode-hook (function (lambda () (and (boundp 'skk-mode) skk-mode (skk-isearch-mode-setup) )))) (add-hook 'isearch-mode-end-hook (function (lambda () (and (boundp 'skk-mode) skk-mode (skk-isearch-mode-cleanup) (skk-cursor-set-properly) ))))
こんな感じ。
Emacsで辞書を使う
文書を書くのに辞書は必須だ。ubuntu の日本語チームのリポジトリには EBview という epwing 辞書を引くツールが入っているので、epwing の辞書をインストールするのがよい。
しかし、普段の文章を Emacs で書く人にとっては、当然辞書も Emacs 内で引きたくなるものだ。そこで、ここでは Emacs 内で辞書を引くために lookup.el を使う。lookup は様々なバックエンドプログラムに対応しているが、バックエンドの一つ eblook を使えば epwing 辞書にアクセスできるのがメリットだ。
そこで、まずバックエンドの eblook を apt-get でインストールする。
sudo apt-get install eblook
続いてlookupをインストールするが、lookup.el も ubuntu のリポジトリに入っているものは Emacs-22 用だったので、Emacs-23 使いとしては自力インストールということになる。
lookup のサイトから、lookup-1.4.1 をダウンロードしてきて、インストールする。
手順は極めて単純で、古くからの ./configure; make ; make install でよい。
tar xvfz lookup-1.4.1.tar.gz cd lookup-1.4.1 ./configure make sudo make install
最後に辞書をインストールする。ここでは、/usr/local/epwing というディレクトリを作成して、昔に買ったランダムハウス英語辞典と英辞郎をコピーしておく。また、フリーの英和辞書である edict を apt-get でインストールする。
sudo apt-get install edict
続いて、フリーの類語辞典(英英)である Moby Thesaurus をインストールする。Moby Thesaurus は種々の形式で公開されており、epwing 形式のものもある。epwing 形式にすると無意味に巨大であるが、記憶メディアが巨大になってきた昨今、利便性を優先し、ディスクの使用料の不経済性は我慢することにする。
epwing 形式の Moby Thesaurus 辞書はVECTORで配布されている。ダウンロードできるのは 7zip で圧縮された Windows 用のバイナリである。wine を使って解凍することもできるが、ここでは p7zip を ubuntu にインストールして解凍する(p7zip はインストール済みであった)。
ダウンロードした mthes01.exe を適当な場所に置き、
mkdir MobyThesaurus cd MobyThesaurus 7zr x ../mthes01.exe
と実行する。すると MobyThsaurus というディレクトリにファイルが展開される。この MobyThsaurus というディレクトリを /usr/local/epwing に置いてやればインストール終了である。
実際に使うには、lookup の設定を書いた~/.lookup を作成しておく。この中身は、
;; -*- emacs-lisp -*- (setq lookup-search-agents '( (ndeb "/usr/local/epwing/srd-fpw") (ndeb "/usr/local/epwing/eijiro") (ndeb "/usr/local/epwing/waeijiro") (ndeb "/usr/local/epwing/otojiro") (ndeb "/usr/local/epwing/MobyThesaurus") (ndic "/usr/share/edict") ) )
となる。なお、edict だけは epwing ではなく ndic 形式でアクセスする。
また、~/.emacs.el 内の設定は、
;;; For lookup-mode --- 単語辞書ツール ------------------------------ (autoload 'lookup "lookup" nil t) (autoload 'lookup-word "lookup" nil t) (autoload 'lookup-region "lookup" nil t) (autoload 'lookup-pattern "lookup" nil t) (setq lookup-use-bitmap nil) (setq lookup-enable-splash t) ;; key binding (global-set-key "C-cl" 'lookup) ; C-x l - lookup (global-set-key "C-cw" 'lookup-region) ; C-x r - lookup-region (global-set-key "C-cC-w" 'lookup-word) ; C-x r - lookup-word (global-set-key "C-cC-y" 'lookup-pattern) ; C-x C-y -lookup-pattern ;; search method (setq lookup-default-method 'prefix)
である。