ドラマ「コード・ブルー」第7話の感想です。
一部ネタばれを含みますので、まだご覧になってない方はご注意下さいませ。
今回もとても深くて重いテーマが描かれていました。
三井の医療ミス事件の裁判中に原告の真壁が倒れ、真壁はドクターヘリで救命救急センターに搬送されます。
ようやく三井が真壁と真摯に向き合い、事件について心情を吐露する場面は迫力がありました。
真壁に問われ、母子ともに助けられなかった事件当夜のことを三井は語ります。
「…私は、医者であることを忘れました。
あの晩、私は感情で治療方針を決めました。
搬送された段階で(すでに危険な状態だったので)、冷静に判断すれば胎児はあきらめ、母体の命に全力を注ぐべきでした。
…9月14日だったからです。あの晩のちょうど一年前の同じ日、私は自分の子を生みました。
難産でした。生きるか死ぬかの中、自分はどうなってもいい、子供だけは助かって欲しい。私もそう願ったのです。
あの時の(真壁)トモ子さんの手は、一年前の私の手だった。だから…どうしても二人とも助けたかった。
あの晩、私は医者であることを忘れ、一人の女として感情で治療方針を決め、結果二つの命を両方とも失いました。
すいませんでした…」
奥さんと赤ちゃんの死の真相を知らずに長い間苦しんできた真壁。
三井がもっと早く真実を告げていれば裁判にならなかったかもしれません。
ドラマの最後で真壁が緋山に自分の気持ちを語っていました。
「三井先生、ええ先生なんやろな。他の患者やあんた達にとっては。
でもやっぱり悔しいわ。誰かのせいにせな、やりきれんわ…」
三井と真壁の二人が共に心の平安を得られる日は来るのでしょうか……。
看護師の冴島の恋人はALSという難病にかかり、余命5年と宣告されていました。
頭部外傷で入院した恋人の田沢に、冴島は別れを告げます。
「ひどいのは私。はっきり言っておくべきだった。もう一緒にはいられないって。
本当は、仕事の合間にあなたに会いにいくのが苦痛だったの。
でも行かずに冷たい女だって思われるのがいやで。
私にはあなたが重荷だった。
でも、別れを切り出す勇気もなくて。
自分がそんなひどい人間だとは認めたくなくて。
それで距離を置いてた。ごめん。最低、私。
…24時間、あなたのためには使えない。
私は私の人生の方が大事」
相部屋でこんな別れ話をされたら同室の人はいたたまれないですよね…藍沢もちゃっかり聞いてましたし…いえいえ、そうではなくて…
自分の家族(親兄弟)、恋人、婚約者がこういう状況になった時、どういう選択をすれば正解、って多分ないと思います。
どちらの選択をしても後悔を残しそうです。
冴島の婚約者さんがすてきな方だけに本当に辛いです。
ラスト、恋人の命から逃げ出した自分を責める冴島に藍沢が語ります。
「おれも自分が一番大事だよ。
…ばあちゃんの面倒見るより自分の腕を磨きたい。
結局俺も自分自身が一番大切なんだ。
時々分からなくなるけどな。
何が一番大事なことなのか。
でも俺は、明日もヘリに乗るよ。…多分。これからもずっと」
藍沢って、なんて魅力的なのでしょう!
藍沢(山下智久)の抑えた演技が素晴らしいです。
そういえば、「魔王」の成瀬(大野智)の抑制の利いた演技も素晴らしいです。
感情を表に出さずに内面を表現するのは難しいと思います。
山下智久さんも大野智さんも本当にすてきです!
ところで、ドクターヘリが現場に着地する時、ヘリを誘導する消防隊員さんのお仕事ぶりが好きです!
このドラマではどうしても脇役ではありますが、特に誘導灯(?)をもってヘリを着地させる消防隊員さんがかっこいいです。(お顔は見えないですが…)
あと、ヘリのカバーは誰が掛けているのか不思議だったのですが、今回その謎が解けました。
ちゃんと係の方がいらっしゃるのですね。
*画像はエイティーンジェニーです。
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