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音大のロビーにて ~Second Season~

自分の好きな音楽や、日々の雑感などを、気ままに書いていきます。ちなみに現役音大生です。現在更新停止中

The Soft Bulletin/The Flaming Lips

2006年01月11日 | アルバムレビューF~J行
フレーミングリップスの最高傑作と言ったら、やはりこれしかありません。99年発表の名盤です。

このアルバムは本気で感動できるようになるまで少々時間がかかりましたが、しかし、そのときの怒涛の感動は今でも忘れられません。最初のうちは、少し音に手の込んだポップスという程度の印象でした。しかし、なぜか不思議と何度も聴きたくなるような魅力を持っており、そうして聴き込んだのち、改めてヘッドホンで集中して聴いたとき、このアルバムの素晴らしさに気付いたのです。

このアルバムは、溢れんばかりに込められた音の全てが無駄なく練られており、歌心を持っています。鋭さを持ったロックサウンド、煌びやかなクラシック楽器、サイケで実験的なサウンド、ポップス調のメロディアスな歌声と、これら様々な要素が見事に調和し、ひとつの音楽を奏でるのです。それを肌で感じたときは、まるで降りそそぐ光を身体いっぱいに浴びているような、恍惚も含んだ感動が得られました。こうなると、本当に音楽とは素晴らしいのだなと、分かりきっていながら思わず感じてしまいます。

とにかく、無駄な音は一切ありません。全曲名曲です。音数は非常に多いですが、全てを逃さずに聴きましょう。これほどサウンド全体に歌心が行きわたったアルバムは、そうは無いでしょうから。


1.Race for the Prize [Remix]◎
2.Spoonful Weighs a Ton
3.Spark That Bled
4.Spiderbite Song
5.Buggin' [Remix]◎
6.What Is the Light?
7.Observer
8.Waitin' for a Superman◎
9.Suddenly Everthing Has Changed
10.Gash
11.Feeling Yourself Disintegrate
12.Sleeping on the Roof
13.Race for the Prize
14.Waitin' for a Superman [Remix]

宇宙 日本 世田谷/FISHMANS

2005年09月19日 | アルバムレビューF~J行
フィッシュマンズのラストアルバム。先の紹介通り、如何とも形容し難い癖だらけな世界観であると同時に、どうとでも自由に解釈出来てしまう世界観でもあるという、思いっきり矛盾した特色を併せ持っているアルバムです。そういうところは、あのタイトルが全てを物語っているでしょう。宇宙のような未知の世界でもあり、世田谷のように身近な世界でもある、ということだと僕は解釈してます。そして、そういったフィッシュマンズの個性が完全となったのも今作。最初は少々地味な印象がするかもしれませんが、このアルバムは細部にまで渡って、過去最高とも言えるほど抜群の完成度を誇っており、聴けば聴くほど、その世界観に引きずり込まれます。そうなれば、この混沌とした音世界に何かを見出すことが出来るでしょう。

1.ポッカポッカ◎
2.ウェザー・リポート◎
3.うしろ姿
4.イン・ザ・フライト
5.マジック・ラヴ
6.バックビートにのっかって
7.ウォーキング・イン・ザ・リズム
8.デイドリーム◎

空中キャンプ/FISHMANS

2005年09月19日 | アルバムレビューF~J行
一般的には、このアルバムがフィッシュマンズの最高傑作と言われているようです。それにしても、佐藤伸治は本当に不世出のボーカリストでした。あんな個性的すぎる歌声、もう地球上のどこにも存在してないでしょう。そしてそのボーカルが最も活かされる、ダヴサウンドをベースにした、あの浮遊感サウンド。反復されるフレーズとリズムがあまりにも心地良いです。あまりにも心地良すぎて、うっかりすると寝てしまうんですが…。そんな状態でもこのアルバムの心地良さは、自然と体中に染みわたってきます。それにただ身を委ねていれば、それだけでこのアルバムを好きになれるでしょう。何も難しいことを考えず、ただ黙って聴いていたい、そんなアルバムです。

1.ずっと前
2.ベイビー・ブルー
3.スロウ・デイズ
4.サニー・ブルー
5.ナイトクルージング◎
6.幸せ者
7.すばらしくてナイス・チョイス◎
8.新しい人◎


イデアの水槽/GRAPEVINE

2005年09月19日 | アルバムレビューF~J行
最高傑作ともっぱらの評判である、グレイプバインの6th。実際に聴いてみて、その評判もまんざら嘘ではないと感じたものです。バンドとしてはとっくに成熟期にあった彼らですが、このアルバムではさらに壁を一つ超えたような印象があります。一曲目の「豚の皿」からしてそうですけど、明らかにこれまでとは醸し出すオーラが違ってますよね。一段とディープで不条理なムードを放っていると思います。どことなくプログレッシヴロックにも近い部分があるかもしれません。最近は専ら洋楽ロックの名盤を貪ってますけど、このアルバムはそれらと比べても全く聴き劣りしません。つまり、世界的に見てもかなりハイレベルなところまで行ったということでしょう。凄いです。

1.豚の皿◎
2.シスター
3.ぼくらなら
4.ミスフライハイ
5.11%MISTAKE
6.SEA◎
7.Good bye my world
8.Suffer the child
9.アンチ・ハレルヤ◎
10.会いにいく
11.公園まで
12.鳩


Lifetime/GRAPEVINE

2005年09月19日 | アルバムレビューF~J行
セールス的にも大成功を収めた、グレイプバインの出世作。本人達も、その出来にはかなりの自信があったようで、「このアルバムが分からない奴は、音楽を分かってない奴だ」とまで言い切ってしまったとかなんとか。まあ、実際その通りかもしれませんね。少々難解なとっつきづらい部類に入る作風なのかもしれませんが、この手のアルバムは、やはり何回も聴き込んでこそ、はじめて良さが堪能できるものですから、音楽ファン御用達といったところでしょうか。でも、そんなに構えて聴かなくても、あの独特のグルーヴ感を醸し出すバンドサウンドと、少し癖があれども、とても曲調に合った、甘いハスキーなボーカルは、十分にリスナーの耳を惹きつけるだけのパワーを持っていると思います。全体的にポピュラリティーもあるので、彼らの魅力を知るには、うってつけの一枚ではないでしょうか。

1.いけすかない
2.スロウ◎
3.SUN
4.光について◎
5.RUBBERGIRL
6.Lifework
7.25
8.青い魚
9.RUGGERGIRL No.8
10.白日
11.大人(NOBODY NOBODY)
12.望みの彼方◎
13.HOPE(軽め)


林檎のためいき/Jungle Smile

2005年09月19日 | アルバムレビューF~J行
このアルバムの一曲目である「小さな革命」のイントロを聴いた瞬間から、「これはとんでもないアルバムだ」と即座に確信しました。正直、聴く前はまさかこれほどに優れたアルバムだとは思いませんでした。想像以上に作りこまれ、練られに練られたサウンドに、力強く、それでいてポップでもあるメロディーと歌声、さらに、あの訴えかけるような歌詞。まさに一撃必殺のごとく虜にされてしまいました。さらにこのアルバムは、全体的に曲同士の結びつきが強く、非常にまとまった世界観を持っています。その世界観が、あの退廃的なムードのジャケ写にピッタリとマッチしていて、只者じゃないオーラをビシビシ放っています。ただのガールズポップスだと思って甘く見ているとケガをしますよ。間違いなくジャンスマの最高傑作です。

1.小さな革命◎
2.おなじ星◎
3.林檎
4.猫とゴミ◎
5.水たまり
6.いい女
7.キスしてあげる
8.同級生
9.思春期
10.ただの私