休むに似ている

「バカの考え」だけに(笑)。

超星艦隊セイザーX

2007年07月28日 | 特撮
公式サイト

東京でお会いした、マイミク・Gさんに薦められた逸品。
見ました。感動しました。涙しました。

ハッキリ言って、全然期待してなかったんですよ。
あの、超星神グランセイザーのシリーズですし。
それが、面白いのなんのって。

とりあえず、SF的には整合性が取れている(ギリギリ)
いや、タイムパラドックスの類とか言えばキリがないし。
もっと何も考えてない作品なんぞ山ほども見てきたし。

最初は主人公など、猪突猛進タイプの分かり易~い
しかもどうしようもない精神力バカだったのだが、
それが仲間たちとの戦い、繋がりにより変わっていく。
仲間たちも、主人公との関わりで変わっていく。
敵すらも、最初から最後までかけてゆっくりと変わっていく。

しかもこの作品、掛け合い漫才が多数。緊張と緩和。
特に、敵であるブレアードとの掛け合いは、もはや
良い意味で、ギャグとシリアスのバランスが取れてる。
両方あっても、全く何じゃこりゃな作品もあったし。
  (なんか、ダメな作品全部これに当てはまってるような気が…)

圧巻だったのは、第37話(ラス前)「拓人、闇の中へ」。
主人公・安藤拓人とラスボス「ネオデスカル(ブラックライオ)
との対話(「漢語録 漢の名言集」より)。

【拓人】
全てを一つに…

【ネオデスカル】
そうだ。全てが一つになれば争いも消えるのだ。
戦いの無い世の中になる。それこそが、
古代から人類が夢見ていた理想の世界なのだ!


【拓人】
  〔ここらからBGMバラード調〕
それは全てお前になるってことだろ!
お前に従わないものは全て排除されるってことだろ…。
全てを一つにしちゃいけないんだ!

  〔ここらから回想シーン〕
俺は…この戦いに参加してからいろんな人に逢ってきた!
未来の宇宙からやってきたヤツらと考え方が合うわけがない。
最初は衝突もした…。
でも、そんなヤツらとも心を通い合わせることはできるんだ!
違った価値観のままでも、心を合わせることはできるんだよ!
敵だったヤツでさえ…今では俺達の仲間なんだ。
みんなそれぞれ違うから、対立もするしケンカもする……。
でも、だからこそ分かり合えた時が嬉しいんだよ!
世の中で、こんなにも嬉しいことが他に無い程にな!
俺は…この戦いでそれを学んだんだ!!


……すみません。このあたり泣きました。
あの身勝手で頭の悪い主人公が、ここまで成長しましたか。
違いを認め、それを乗り越えて理解しようとする精神。
そして、違うからこそ心が合わさった時に生ずる歓喜。
あああ、人間って素晴らしい(泣)。(byブレアード)

いやぁホント、いいもの観たなあ。